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経営 2019/07/30

歯科医師の資産運用 第1回「資産運用を考えるべき3つの理由」

クリアルパートナーズ株式会社
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こんにちは、ブリッジ・シー・エステート代表の澁谷と申します。

 

私は、公認会計士・税理士の資格を保有しながら、不動産会社の経営に携わっています。

これまでに富裕層向けの資産運用、個人向けライフプランニング、相続対策、不動産販売・管理、リノベーションなど、様々な事業を手がけてきました。

このような経験から得た資産運用ノウハウを、全6回にわたってご紹介します。先生方のライフプランニングにお役立ていただければ幸いです。

 

第1回は、資産運用を考えるべき3つの理由についてお伝えしたいと思います。

 

人生100年時代に突入

リンダグラットン氏著の「LIFE SHIFT」では、今後人生100年時代に突入していくと語られています。また、先日金融庁から「老後2,000万円が不足する」という発表があり、ニュースになりました。

これは事実上、政府が年金制度だけには頼れない日本の現状を認めたといってもよいでしょう。

仮に60歳で現役を引退された場合、残りの時間は40年間もあるのです。

将来、皆さんはお金の使い方に関してどんなプランをお持ちですか?

 

生命保険文化センターによる「平成28年度 生活保障に関する調査」では、夫婦で楽しい余生を過ごすためには月に約35万円が必要だという調査結果がでています。

この計算だと、60歳で現役を引退した場合、100歳までになんと1.7億円もの支出が生じることになります。

もちろんそれまでに貯めたお金や年金などもありますが、実際に必要となる資金は数千万円程度になるでしょう。

またこの概算はあくまでも一般論で、将来どのようなライフプランを過ごしたいかにもよっても変わってきます。

 

資産運用を考えなくてはいけない3つの理由

ただ貯金を積み上げるだけではだめなの?と思う先生もいらっしゃると思います。

ここで、資産「運用」を考えなくてはいけない3つの理由を挙げます。

 

 

1. 日本の福祉制度は手当が薄いから

歯科医師の先生はご自身の身体が唯一の資本ですから、万が一の事態に備えてリスクヘッジをしておくことが重要です。

仕事ができなくなり、収入が激減して、家族が路頭に迷ってしまう、なんてこともありえます。

 

例えば、デンマークやスウェーデンなどは税金が高くても、その分福祉制度が充実しています。

一方日本では、年金制度はうまく機能しておらず、自分自身で早い段階から備えを構築しておく必要性が高いと言えます。

現役時代に一定の資産を構築できれば、将来はひとまず安泰でしょう。

 

 

 

2. 重くのしかかる所得税、住民税、相続税の対策になるから

今の日本の所得税の税率体系をご存じでしょうか。以下のグラフをご覧ください。

 

 

日本では、所得の高い方から税金を多く徴収する、超過累進税率というシステムを採用しています。

住民税も考えると、なんと最高で約55%もの金額を税金で支払う必要があります。

また、勤務先から受け取る給与所得に対する控除額の上限も、年々下がってきています。

 

相続税についても同様です。こちらも年々控除額が低くなってきていて、相続税が大きい方、つまりお金持ちの方から税金が多く取られる仕組みとなっています。

収入があれば税金を支払うことは、日本国民の義務ですから、これは受け入れなければなりません。

ただ、税負担を軽減することができるのであれば、これを実践しない手はないですよね。

 

 

3. 超低金利時代が長く続いているから

現在では、銀行に預金をしていても、得られる利息は年間0.01%程度です(参考 みずほ銀行 大口定期預金)。

仮に2,000万円預けていても、年間で受け取る利息は2,000円です。10年間預けていても、たったの20,000円しか貯まりません。

 

別の角度からも考えてみましょう。政府は現在インフレ率2%を目指しています。

もし仮に10年間2%インフレが続いたらお金の価値はどうなるでしょうか。

10年後には、2,000万円の価値は約1,640万円になります。仮に1%インフレ率と仮定した場合でも、約1,810万円までお金の価値は下がってしまうのです。

 

 

 

***

 

 

これらのことから、資産運用が重要であるということが、伝わりましたでしょうか。

資産運用というのは、非常に重要であるものの、日本では中学、高校、大学と、お金についての教育はほとんどされてきておりません。

また、万が一のことは自分には起こらないと考える正常性バイアスが邪魔をして、将来への備えを後回しにする方が多いのが実情です。

 

次回からは、先生方がすぐに実践できる運用対策についてお話していきたいと思います。

 

 

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