歯科医師の角祥太郎です。
200名のスタッフマネジメントと300回の院内セミナーの経験を生かし、若手歯科医師のゼミを主催しています。
その中で、女性歯科医師ならではの目線で、院内の人間関係の問題に的確に応えていたのが小林智美先生でした。今回、WHITE CROSSさんにて、その一刀両断ぶりを共有させていただくことになりましたので、ぜひご笑覧いただければ幸いです。
こんにちは、歯科医師の小林智美です。
歯科医院経営における人間関係についてのお悩みを、女性歯科医師の目線からズバズバお答えしていきます。
今回のお悩みは『仲が悪いスタッフ』についてです。それでは早速、お悩みをみていきましょう。
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Q. スタッフ同士の仲が悪くて困っています
チームの仕事を振っても、仲が悪いので、一緒にうまくやる自信がないと言われます。どうしたら仲が悪いスタッフ同士、協力して仕事をやってもらえるでしょうか?(しょうさん/45歳男性/院長)
A. なぜ仲が悪いのか理由を聞いてみましょう
先生はなぜそのスタッフ同士が仲が悪いか、知っていますか?
仲が悪い理由を考えずに、明日から仲良くしてと言っても難しいでしょう。ジャムおじさんに言われても、アンパンマンとバイキンマンはすぐ明日から仲良くはできないですよね?そもそも、それで仲良くできるのであれば、最初からうまくやっているのではないのでしょうか。
まずは「なぜ」を聞き出しましょう。
過去に喧嘩をしたのかもしれませんし、喧嘩の理由は、些細な価値観のズレかもしれません。
揉めたのは、業務に関わることなのか、患者に関することなのか?はたまたプライベートの事情かもしれません。
また、片方の仕事ぶりに、一方向的に不満を抱いてるケースも考えられます。
そもそも、揉めたわけではなく、ただお互いのことをあまり知らなくて苦手意識を抱いてるだけかもしれません。
このように、仲が悪い背景には色々な可能性が考えられますよね?
それなのに一括りに、「仲良くやって」というのではなかなか難しいのではないでしょうか。理由を知ることで、解決策が見えてくるはずです。
もしかすると、理由によっては短期的な関係修復は難しいかもしれません。
その場合は、先生がチーム改編の決断をされるのもひとつです。まずは、先生がスタッフに聞くことからはじめましょう!
"ネガティブな感情を抱いているのはなぜ??"
今回のマインドセット
① まずは「なぜ」を知る
なぜ仲が悪いか、理由を知るところからはじめてみましょう。
② チーム改編
短期的に関係修復が望めない場合は、業務効率化のためにもチーム改編も選択肢のひとつです。
角先生のまとめ
院長が最も恐れ、最も面倒だと感じてしまうのがスタッフの不仲です。
まぁ触りたくもないし正直「勘弁してくれよ・・」と自分は思っていました。しかし、小林先生のように冷静に「なぜ」を考えて、「引いて見る」ことで冷静に事実を分析し、状況の分解を行えば、先入観という色眼鏡無しで淡々と不仲という「現象」を取り扱えるのだなと感じました。また、このような問題の裏には「報連相」や「採用基準」「評価基準」などの仕組みのエラーも隠れている可能性があるので、院長先生は仕組みのチェックも「スタッフの不仲」をきっかけとしてプラスに転じてみてはいかがでしょうか。
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執筆者
東京歯科大学解剖学講座で歯学博士取得後、千葉県の大手医療法人海星会に就職。3年で副理事長に就任。社内ベンチャーとして訪問歯科や歯科医院の海外展開を支援する会社の立ち上げをリードする。近年は、株式会社clapping hands を設立し、診療の傍らメーカーへのアドバイザーも務める。学生時代よりプロレスラー(キム・ヨッチャン)としても活躍し、週刊プロレスの表紙掲載や著名人との対戦経験もある異色の経歴の持ち主である。