安易なPMTCが歯質を損傷していることをご存知だろうか? 安易なプロケアが補綴物の表面性状を破壊していることをご存知だろうか? 本書は、歯面研磨やインスツルメンテーション時に生じやすい歯質や補綴物への悪影響をビジュアルで解説するとともに、為害性の少ないケア手法、歯面修復を目指すケア方法の展開について詳細に解説している。メンテナンスに携わる歯科医療従事者すべてが認識すべき情報がここにある。
序 Personalized Professional Careを目指して
時代は健康志向・健康支援型歯科医院へ
Personalized Professional Careへの転換
患者の個性を特徴づける要素
本書の目指すプロケアとは
本書に登場する“顕微鏡”を理解する/本書に登場する“サイズ”を理解する
第1部 プロケアのターゲットを探る
Chapter 1 エナメル質の表面観察
バイオフィルム下の状況を知る
ナノサイズで見る汚染物質&バイオフィルム付着部のエナメル質
臨床的な視点で見る脱灰病変
脱灰病変は春先の雪のごとくナイーブである
研磨によるエナメル質のダメージ
エナメル質表面に沈着したステイン
Chapter 2 象牙質の表面観察
臨床的視点で見る根面う蝕
インスツルメンテーションによる象牙質のダメージ
臨床的視点で見る知覚過敏
臨床的視点で見るステイン沈着
Chapter 3 補綴物の表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
メタル材料表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
セラミックス材料表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
レジン系材料表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
義歯表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
第2部 ケアペーストを実感する
Chapter 1 歯磨剤を知る
セルフケアはプロケアでコントロールする
歯磨剤の研磨力を把握する──清掃力を考える
歯磨剤の院内処方がセルフケアコントロールのカギ
院内処方の観点から考えるセルフケア時の歯磨剤の位置づけ
Chapter 2 PMTCペーストを知る
位相差顕微鏡に見るPMTCペースト内の研磨材
PMTCペーストの研磨力を見る
アルミ板簡易テストにて相対的な比較も可能
Chapter 3 研磨面に見るプロケアとセルフケアの連携
セルフケアペーストを位相差顕微鏡で見てみると…
位相差顕微鏡で見るプロケア&セルフケア後の研磨面
第3部 エナメル質のプロケア・新コンセプト
Chapter 1 過度な歯面研磨がもたらすエナメル質表面へのダメージ
研磨によってエナメル質表面はどれだけのダメージを受けるか
エナメル質表面についた傷の修復
Chapter 2 ナノケア ─歯面研磨から歯面修復へのパラダイムシフト─
研磨から修復、除去からつきにくく、落としやすく
エナメル質表面性状の改善
初期う蝕病変の再石灰化の促進
Evidence ナノ粒子ハイドロキシアパタイト再石灰化効果
Chapter 3 エナメル質へのナノケアの臨床応用 ─応用ステップとマテリアル─
STEP 1 歯面へのダメージを最小に抑えた清掃
STEP 2 歯面に付着した有機質の完全な除去・殺菌と酸の中和
STEP 3 歯面にナノレベルのリン酸カルシウム製剤の供給
STEP 4 ミネラルの供給をより確実にするPOs-Ca配合ガムの活用
リン酸カルシウム製剤使用時の注意点
ナノケア臨床応用までの経緯/デンタルフロスの使用時に考慮したい隣接面の微小なう窩
Chapter 4 エナメル質への臨床応用例(1) 傷ついたエナメル質へのアプローチ
Case 1 エナメル質の傷の修復
Chapter 5 エナメル質への臨床応用例(2) 初期脱灰病変へのアプローチ
白濁の種類を見極める
Case 2 ブラキシズムを伴う清掃不良による脱灰への対応
Case 3 清掃不良による萌出期の白濁への対応(1)
Case 4 清掃不良による萌出期の白濁への対応(2)
幼若永久歯の白濁は特別扱いを!
Chapter 6 エナメル質への臨床応用例(3) ステインへのアプローチ
「ついたら落とす」から「つきにくくする」への発想の転換
タバコ由来のステインの厚みを減じる方法
Case 5 PMTCによるステイン除去とナノケアによる対応の比較
Case 6 食物由来のステイン沈着への対応
Case 7 叢生によるステイン沈着への対応(1)
Case 8 叢生によるステイン沈着への対応(2)
Case 9 先天的に歯面の凹凸・粗造感が大きい歯面への対応
Case 10 喫煙による強固な舌側ステイン沈着への対応
Case 11 除去できないステイン
Chapter 7 エナメル質への臨床応用例(4) ディボンディング後の対応
ディボンディング後に行うナノケアによるエナメル質のケア
Case 12 矯正治療後のディボンディング歯面への対応
Case 13 ディボンディング後のセメント残留歯面への対応(1)
Case 14 ディボンディング後のセメント残留歯面への対応(2)
Chapter 8 エナメル質への臨床応用例(5) ホワイトニング治療への応用
ホワイトニング治療に応用するナノケアによるエナメル質のケア
Case 15 ホワイトニング後の対応(1)
Case 16 ホワイトニング後の対応(2)
Chapter 9 エナメル質のプロケア 掲載Case別 セルフケア処方一覧
第4部 象牙質のプロケア・新コンセプト
Chapter 1 露出根面のプロフェッショナルケアの考えかた
露出根面のプロフェッショナルケアのコンセプト
象牙質とエナメル質の違いを理解することが大切
Chapter 2 露出根面へのナノケア ─象牙質のエナメル質化─
ナノケアによる象牙細管の封鎖とその効果の検証
知覚過敏症への対応
POs-Ca配合ガムによる象牙質再石灰化の促進
Chapter 3 露出根面へのナノケアの臨床応用ステップ
Chapter 4 象牙質への臨床応用例(1) ステインの沈着抑制
Case 1 ステイン沈着抑制
Chapter 5 象牙質への臨床応用例(2) バイオフィルム付着抑制・根面う蝕予防
Case 2 歯頸部根面う蝕への対応
Case 3 歯周治療中および治療後の根面う蝕への対応(前歯部隣接面)
Case 4 歯周治療後の根面う蝕への対応(大臼歯部隣接面~根分岐部)
Chapter 6 象牙質への臨床応用例(3) 知覚過敏症への対応
Case 5 上顎小臼歯(頬側歯頸部)の知覚過敏症への対応
Case 6 歯周治療後の上顎前歯知覚過敏症への対応
Case 7 下顎大臼歯歯頸部の知覚過敏症への対応
Chapter 7 象牙質のプロケア 掲載Case別 セルフケア処方一覧
第5部 補綴物の非侵襲的プロケア
Chapter 1 補綴物のPMTCは必要か?
Chapter 2 検証 チタンに与えるプロケアの影響
プロケアによるチタンへの傷
チタンへのフッ化物の影響
Chapter 3 検証 メタルに与えるプロケアの影響
噴射式歯面清掃器がメタルに与えるダメージ
SPM観察から考察するメタルへの影響
Chapter 4 検証 セラミックス材料に与えるプロケアの影響
プロケアによるセラミックス破損の可能性
プロケアによるツヤの消失
Chapter 5 検証 レジン系材料へのプロケアの影響
コンポジット系材料の組成と研磨
不用意な研磨はプラーク・バイオフィルムの付着を助長する
Chapter 6 補綴物の非侵襲的プロケアの実際
補綴物にやさしい清掃方法とは
振動エアスケーラー用ソニックブラシによる低侵襲な清掃法
義歯のプロケアでは、音波歯ブラシを積極的に活用する
補綴物の隣接面にはマイクロファイバーフロスを使用する
セルフケア時の歯磨剤選択が補綴物に与える影響
プロケアとしてセルフケア時の歯磨剤をコントロールする必要性
Case 1 ハイブリッドセラミックスへの低侵襲なPTC実施例
Case 2 口腔内でのハイブリッドセラミックス再研磨症例
Case 3 口腔内でのオールセラミックス再研磨症例
第6部 細菌をターゲットとしたメンテナンスの実践
Chapter 1 細菌叢の動向をメンテナンスに活かす
細菌をターゲットとしたメンテナンス
細菌叢の変化を指標にする
過度な咬合負担のコントロールも細菌叢の好転に寄与する
参考症例 1 細菌叢の変化を指標に行ったメンテナンス症例
参考症例 2 位相差顕微鏡で原虫が確認された患者への対応症例
参考症例 3 ブラキシズムを伴う歯周疾患への対応症例
Chapter 2 ナノ粒子ハイドロキシアパタイト製剤の除菌効果の応用
う蝕細菌(レンサ球菌)に対するnanoHAPの吸着効果
歯周病関連細菌に対するnanoHAPの吸着効果
Chapter 3 nanoHAPとドラッグリテーナーを活用したプロケア&セルフケアの実践
プロケアとセルフケアにドラッグリテーナーをプラスする
Case 1 歯周治療後のインプラント・アタッチメント義歯装着患者への応用
Case 2 セラミックスジャケットクラウン装着患者への応用
Case 3 歯周治療後の前歯叢生を伴うインプラント装着症例への応用
Chapter 4 メンテナンスにおけるナノケア 掲載Case別 セルフケア処方一覧
付録
Supplement 1 ナノケアに関するFAQ
Supplement 2 索引&逆引き索引
序 Personalized Professional Careを目指して
時代は健康志向・健康支援型歯科医院へ
Personalized Professional Careへの転換
患者の個性を特徴づける要素
本書の目指すプロケアとは
本書に登場する“顕微鏡”を理解する/本書に登場する“サイズ”を理解する
第1部 プロケアのターゲットを探る
Chapter 1 エナメル質の表面観察
バイオフィルム下の状況を知る
ナノサイズで見る汚染物質&バイオフィルム付着部のエナメル質
臨床的な視点で見る脱灰病変
脱灰病変は春先の雪のごとくナイーブである
研磨によるエナメル質のダメージ
エナメル質表面に沈着したステイン
Chapter 2 象牙質の表面観察
臨床的視点で見る根面う蝕
インスツルメンテーションによる象牙質のダメージ
臨床的視点で見る知覚過敏
臨床的視点で見るステイン沈着
Chapter 3 補綴物の表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
メタル材料表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
セラミックス材料表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
レジン系材料表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
義歯表面に見られるプロケア・セルフケアの弊害
第2部 ケアペーストを実感する
Chapter 1 歯磨剤を知る
セルフケアはプロケアでコントロールする
歯磨剤の研磨力を把握する──清掃力を考える
歯磨剤の院内処方がセルフケアコントロールのカギ
院内処方の観点から考えるセルフケア時の歯磨剤の位置づけ
Chapter 2 PMTCペーストを知る
位相差顕微鏡に見るPMTCペースト内の研磨材
PMTCペーストの研磨力を見る
アルミ板簡易テストにて相対的な比較も可能
Chapter 3 研磨面に見るプロケアとセルフケアの連携
セルフケアペーストを位相差顕微鏡で見てみると…
位相差顕微鏡で見るプロケア&セルフケア後の研磨面
第3部 エナメル質のプロケア・新コンセプト
Chapter 1 過度な歯面研磨がもたらすエナメル質表面へのダメージ
研磨によってエナメル質表面はどれだけのダメージを受けるか
エナメル質表面についた傷の修復
Chapter 2 ナノケア ─歯面研磨から歯面修復へのパラダイムシフト─
研磨から修復、除去からつきにくく、落としやすく
エナメル質表面性状の改善
初期う蝕病変の再石灰化の促進
Evidence ナノ粒子ハイドロキシアパタイト再石灰化効果
Chapter 3 エナメル質へのナノケアの臨床応用 ─応用ステップとマテリアル─
STEP 1 歯面へのダメージを最小に抑えた清掃
STEP 2 歯面に付着した有機質の完全な除去・殺菌と酸の中和
STEP 3 歯面にナノレベルのリン酸カルシウム製剤の供給
STEP 4 ミネラルの供給をより確実にするPOs-Ca配合ガムの活用
リン酸カルシウム製剤使用時の注意点
ナノケア臨床応用までの経緯/デンタルフロスの使用時に考慮したい隣接面の微小なう窩
Chapter 4 エナメル質への臨床応用例(1) 傷ついたエナメル質へのアプローチ
Case 1 エナメル質の傷の修復
Chapter 5 エナメル質への臨床応用例(2) 初期脱灰病変へのアプローチ
白濁の種類を見極める
Case 2 ブラキシズムを伴う清掃不良による脱灰への対応
Case 3 清掃不良による萌出期の白濁への対応(1)
Case 4 清掃不良による萌出期の白濁への対応(2)
幼若永久歯の白濁は特別扱いを!
Chapter 6 エナメル質への臨床応用例(3) ステインへのアプローチ
「ついたら落とす」から「つきにくくする」への発想の転換
タバコ由来のステインの厚みを減じる方法
Case 5 PMTCによるステイン除去とナノケアによる対応の比較
Case 6 食物由来のステイン沈着への対応
Case 7 叢生によるステイン沈着への対応(1)
Case 8 叢生によるステイン沈着への対応(2)
Case 9 先天的に歯面の凹凸・粗造感が大きい歯面への対応
Case 10 喫煙による強固な舌側ステイン沈着への対応
Case 11 除去できないステイン
Chapter 7 エナメル質への臨床応用例(4) ディボンディング後の対応
ディボンディング後に行うナノケアによるエナメル質のケア
Case 12 矯正治療後のディボンディング歯面への対応
Case 13 ディボンディング後のセメント残留歯面への対応(1)
Case 14 ディボンディング後のセメント残留歯面への対応(2)
Chapter 8 エナメル質への臨床応用例(5) ホワイトニング治療への応用
ホワイトニング治療に応用するナノケアによるエナメル質のケア
Case 15 ホワイトニング後の対応(1)
Case 16 ホワイトニング後の対応(2)
Chapter 9 エナメル質のプロケア 掲載Case別 セルフケア処方一覧
第4部 象牙質のプロケア・新コンセプト
Chapter 1 露出根面のプロフェッショナルケアの考えかた
露出根面のプロフェッショナルケアのコンセプト
象牙質とエナメル質の違いを理解することが大切
Chapter 2 露出根面へのナノケア ─象牙質のエナメル質化─
ナノケアによる象牙細管の封鎖とその効果の検証
知覚過敏症への対応
POs-Ca配合ガムによる象牙質再石灰化の促進
Chapter 3 露出根面へのナノケアの臨床応用ステップ
Chapter 4 象牙質への臨床応用例(1) ステインの沈着抑制
Case 1 ステイン沈着抑制
Chapter 5 象牙質への臨床応用例(2) バイオフィルム付着抑制・根面う蝕予防
Case 2 歯頸部根面う蝕への対応
Case 3 歯周治療中および治療後の根面う蝕への対応(前歯部隣接面)
Case 4 歯周治療後の根面う蝕への対応(大臼歯部隣接面~根分岐部)
Chapter 6 象牙質への臨床応用例(3) 知覚過敏症への対応
Case 5 上顎小臼歯(頬側歯頸部)の知覚過敏症への対応
Case 6 歯周治療後の上顎前歯知覚過敏症への対応
Case 7 下顎大臼歯歯頸部の知覚過敏症への対応
Chapter 7 象牙質のプロケア 掲載Case別 セルフケア処方一覧
第5部 補綴物の非侵襲的プロケア
Chapter 1 補綴物のPMTCは必要か?
Chapter 2 検証 チタンに与えるプロケアの影響
プロケアによるチタンへの傷
チタンへのフッ化物の影響
Chapter 3 検証 メタルに与えるプロケアの影響
噴射式歯面清掃器がメタルに与えるダメージ
SPM観察から考察するメタルへの影響
Chapter 4 検証 セラミックス材料に与えるプロケアの影響
プロケアによるセラミックス破損の可能性
プロケアによるツヤの消失
Chapter 5 検証 レジン系材料へのプロケアの影響
コンポジット系材料の組成と研磨
不用意な研磨はプラーク・バイオフィルムの付着を助長する
Chapter 6 補綴物の非侵襲的プロケアの実際
補綴物にやさしい清掃方法とは
振動エアスケーラー用ソニックブラシによる低侵襲な清掃法
義歯のプロケアでは、音波歯ブラシを積極的に活用する
補綴物の隣接面にはマイクロファイバーフロスを使用する
セルフケア時の歯磨剤選択が補綴物に与える影響
プロケアとしてセルフケア時の歯磨剤をコントロールする必要性
Case 1 ハイブリッドセラミックスへの低侵襲なPTC実施例
Case 2 口腔内でのハイブリッドセラミックス再研磨症例
Case 3 口腔内でのオールセラミックス再研磨症例
第6部 細菌をターゲットとしたメンテナンスの実践
Chapter 1 細菌叢の動向をメンテナンスに活かす
細菌をターゲットとしたメンテナンス
細菌叢の変化を指標にする
過度な咬合負担のコントロールも細菌叢の好転に寄与する
参考症例 1 細菌叢の変化を指標に行ったメンテナンス症例
参考症例 2 位相差顕微鏡で原虫が確認された患者への対応症例
参考症例 3 ブラキシズムを伴う歯周疾患への対応症例
Chapter 2 ナノ粒子ハイドロキシアパタイト製剤の除菌効果の応用
う蝕細菌(レンサ球菌)に対するnanoHAPの吸着効果
歯周病関連細菌に対するnanoHAPの吸着効果
Chapter 3 nanoHAPとドラッグリテーナーを活用したプロケア&セルフケアの実践
プロケアとセルフケアにドラッグリテーナーをプラスする
Case 1 歯周治療後のインプラント・アタッチメント義歯装着患者への応用
Case 2 セラミックスジャケットクラウン装着患者への応用
Case 3 歯周治療後の前歯叢生を伴うインプラント装着症例への応用
Chapter 4 メンテナンスにおけるナノケア 掲載Case別 セルフケア処方一覧
付録
Supplement 1 ナノケアに関するFAQ
Supplement 2 索引&逆引き索引
エナメル質・象牙質・補綴物のプロフェッショナルケア
歯面研磨から歯面修復へのパラダイムシフト
-
著者
加藤 正治
-
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
200ページ
-
サイズ
A4判
-
ISBN
978-4781201467
-
価格
9,460円(税込)