歯科医師は、的確な治療技術をもつと同時に患者管理はもちろん、医院全体を円滑に運営していかねばならない。それは〈人間関係〉としての歯科医院を学的に捉え返すことである。本書は著者自身の学的蓄積と体験に基づいた歯科医院の人間関係のあり方を、シリーズ独得の読みやすさで展開した。
はじめに

1　問題は院長ベースに

1　他人を管理する前にまず自分を管理せよ
2　患者は管理されるために来院するのではない
3　何も意識しない管理が最高の管理である

2　患者管理をハウツーでやることは禁物

4　管理学の基礎知識を知っていることは強い
5　歯科医院の生理学がシステムである
6　歯科医院の解剖学が組織である

3　目標のない歯科医の患者は永続きしない

7　目標のない歯科医院にかかる患者は不安
8　長期目標と短期目標
9　目標をたてても独走してはだめ
10　目標、方針、計画
11　歯科医業の目標

4　信頼に価する歯科医が信頼される

12　信頼に価する人だから信頼する
13　自分に対する気づき
14　気づきの方法

5　感受性訓練

15　感受性の鈍麻
16　ラボとエンカウンター
17　コミュニケーションの溢路
18　積極的傾聴法
19　来談者中心カウンセリング

6　グリッド方式

20　自我像のズレ
21　マネジリャル・グリッド

7　交流分析

22　自我状態
23　構造分析
24　基本的な心構え
25　エゴグラムに現れる基本的心構え
26　自分のエゴグラムと親のエゴグラム、他人の書いた自分のエゴグラム
27　TAOK
28　性格五星法
29　交流パターンの分析(対話分析)
30　交流パターンの種類
31　平行交流(相補的交流)
32　交叉交流
33　裏面交流と感受性訓練
34　ドラム的交流(問題を生じる危険性をはらむ交流)

8　人生脚本

35　人生脚本とは
36　基本的心構えのでき方
37　基本的心構えと交流
38　自己破壊的な脚本
39　脚本の書き替え

9　院長としての自己開発

40　院長の問題
41　人間性心理学
42　超越・成長・自己実現
43　超越のプロセス
44　自律訓練法Autonomic Training
45　イメージ自律訓練法Image Autonomic Training
46　ヨーガ
47　禅
48　バイオ・フィードバック
49　抗ストレス病の栄養学

10　患者心理の研究

50　おそれと不安の心理学
51　痛みの心理学
52　患者の一般心理
53　歯科の患者の心理

11　人間関係開発

54　患者とのコミュニケーション
55　患者の発想の転換

12　治療システムあっての患者管理

56　歯科医院システムのサブシステムとしての患者管理システム
57　計画診療システムが最適
58　患者管理システムのフィロソフィ
59　受付システム
60　患者管理システムづくり
61　初診患者取り扱いシステム
62　継続患者取り扱いシステム
63　定期検査(リコール)時における患者取り扱いシステム
64　例外管理
65　ブロークン・アポイントメントの予防策
66　苦情処理
67　金銭トラブルを防止する方法

13　患者管理の組織づくり

68　よいチームは無駄口がない
69　まず必要なのは職務の明確化
70　受付応対者の職務
71　受付応対者の人材
72　歯科衛生士の人材
73　アシスタントの人材
74　患者受付の訓練

付録

患者の前でいってはいけない言葉
神経言語学的プログラミング

あとがき