EBMを理解するための入門書。昨今、EBMは研究者のみならず、臨床医が患者に治療方針の根拠を語ったり、著作物や講演などで自分の考えを発表する際に、必ず参照すべきものとして位置づけがなされている。クリティカルシンキングとは、EBMを理解するために必要な思考法で、これを身につけてはじめてEBMを活用することができる。本書は即実践に役立つ「クリティカルシンキング」習得法・活用法を平易に紐解いている。
PART1 クリティカル・シンキングで情報過多の時代を生き抜け
1.クリティカル・シンキング事始(佐々木啓一、 八重垣 健)
なぜ、クリティカル・シンキング=探求医学?/クリティカル・シンキングは今や臨床医の必修科目!/EBMは疑問解決の強力なお助けマン/「唾液が減ると口臭が増える」=「唾液を増やすと口臭物質が減る」の矛盾が見抜けますか?/情報に対する鑑識力=クリティカル・シンキング力を養おう
2.現代社会で必須のクリティカル・シンキング(佐々木啓一、 八重垣 健)
クリティカル・シンキングは北米歯科医師の必須能力/社会人のだれもが身につけるクリティカル・シンキング
3.論文は患者と臨床医双方のために存在する(佐々木啓一)
臨床医と患者の両者に有益なクリティカル・シンキング力/国民のQOL向上のため必要なクリティカル・シンキング力
PART2 その情報は信頼に足るものですか?
1.「客観性=エビデンス」の信頼度の決まり方(安彦善裕)
医療における客観性は、研究データをもとに構築される/歯科におけるEBMの歴史はまだまだ浅いのが現実/エビデンスの信頼度の決められ方/客観性は欠かせないが、EBMへの極端な偏重に注意!
2.ビジュアル誌面の落とし穴(服部佳功)
「総説文献」は便利だが、その価値は読者次第/ビジュアル誌面が伝える情報は、見る者の主観次第/ビジュアル誌面で情報を得たら、さらにその先に進もう
3.講演会と論文の質の見抜き方(菊池雅彦)
講演会から得られる情報のランクづけを知ろう/レフリー制度の有無と著者の教育歴で論文の質をチェック!/受け手の知識量や理解力によって同じ情報がゴミにも宝にもなる
4.論文の見抜き方(安彦善裕)
情報の価値は自分で評価しよう/「新知見か」「真実か」「重要なのか」など、自身に問いかけながら読む/論文の「重要性」を見抜くには鍛錬が必要/論文投稿で見えてくることも多い
PART3 論文を「探す」・「読む」ツボを知ろう
1.論文を効率よく「探し・読み・役立てる」ためのコツを学ぶ!(八重垣 健)
なぜ、論文を探すの?/気になる論文の探し方/論文を探す・読むコツ1 まずは定点調査で情報をキャッチ/論文を探す・読むコツ2 興味あるテーマの追跡法を知ろう/論文を探す・読むコツ3 重要表現を探しながらの拾い読みも可/論文を探す・読むコツ4 タイトルの理解はすべてに勝る/論文を探す・読むコツ5 論文を積極的に活用するには
2.日常臨床の疑問を解決する(佐々木啓一)
日常臨床の疑問は、自分で論文を読み解決しよう/臨床に直結する論文のヒント
PART4 「客観的」に読み解けるようになろう
1.論文にだまされない! 日本語論文の正しい読み方・見抜き方(八重垣 健・葛城啓彰・影山幾男)
自分に客観性を持ち、論文解読にのぞむ/日本語論文の見抜き方/帰納法と演繹法を少なくとも理解しておこう/CHECK1 その論理の組み立ては確かか?/CHECK2 その三段論法に誤りはないか?/CHECK3レトリックは十分練られているか?/CHECK4 その結論は帰納法で成立するか?/CHECK5 その論文に虚偽はないか?
2.論文にだまされない 数字データを正確に読むために(八重垣 健・葛城啓彰・影山幾男)
注意点1 統計≠真理:統計学の限界を知っておこう/統計データを鵜呑みにしない!/注意点2 オッズ比の落とし穴/オッズ比のとなりにある信頼区間に着目/注意点3 コクランにも誤り/メタアナライシスといえども盲信は禁物
PART5 科学論文を客観的・批判的に読む(Donald M. Brunette/苅部洋行)
1.論文アプローチ法 論文構成と読者の心得
論文の構成要素と読者としての自分の位置づけを知ろう/論文を読む順序
2.論文精読の第一段階 「表題・要旨」で読む価値のある論文かをチェック
表題、著者、雑誌のランクづけ/要旨はここを読め
3.論文精読の第二段階 「緒言」で全景を把握する
緒言はいわば、鳥の視界
4.論文精読の第三段階「対象および方法」実験の概念を見る
「対象および方法」の記載事項/「対象および方法」のチェック事項
5.論文精読の第四段階 「結果」・その妥当性を示すデータであるかをチェック
結果での記載事項
6.論文精読の第五段階 「考察」は論理的であるか?
考察の記載事項/考察のチェック事項
7.論文精読の第六段階 その「結論」は受け入れるに値しているか
結論の書き方/帰納法に基づく結論の妥当性
8.論文精読の第七段階 論文の価値とは
読者として印象に残った重要なポイントを記録する/何を学んだか
PART6 歯学部学生・臨床家のために ― 生涯学習の重要性とその手法 ―
1.医療者は生涯学習者 (八重垣 健)
2.医学教育でクリティカル・シンキングの利用(影山幾男)
科学的根拠に基づいた医療の評価
3.課題探求・解決能力学習におけるPBL
歯学部におけるPBLテュートリアル教育
4.生涯学習の手法(1) ―生涯学習は“疑問”を持つことからはじまる 疑問や問題を発見していくための手法を学べ―
創造的発想なしに疑問は生まれない/KJ法活用のすすめ/仮説とは/仮説の意味と機能/仮説の設定方法
生涯学習の手法(2) ―論文の読み方を身につけよう 論理的・批判的に読み解くためにー(葛城啓彰)
英米語圏と東洋語圏の思考パターンの違い/論理的に批判的に読み解くために
生涯学習の手法(3) ―自分の学習の成果を発表しよう プレゼンテーション能力をあげようー(葛城啓彰)
演繹法と帰納法の活用/客観的に批判的に分かりやすく表現するには
PART1 クリティカル・シンキングで情報過多の時代を生き抜け
1.クリティカル・シンキング事始(佐々木啓一、 八重垣 健)
なぜ、クリティカル・シンキング=探求医学?/クリティカル・シンキングは今や臨床医の必修科目!/EBMは疑問解決の強力なお助けマン/「唾液が減ると口臭が増える」=「唾液を増やすと口臭物質が減る」の矛盾が見抜けますか?/情報に対する鑑識力=クリティカル・シンキング力を養おう
2.現代社会で必須のクリティカル・シンキング(佐々木啓一、 八重垣 健)
クリティカル・シンキングは北米歯科医師の必須能力/社会人のだれもが身につけるクリティカル・シンキング
3.論文は患者と臨床医双方のために存在する(佐々木啓一)
臨床医と患者の両者に有益なクリティカル・シンキング力/国民のQOL向上のため必要なクリティカル・シンキング力
PART2 その情報は信頼に足るものですか?
1.「客観性=エビデンス」の信頼度の決まり方(安彦善裕)
医療における客観性は、研究データをもとに構築される/歯科におけるEBMの歴史はまだまだ浅いのが現実/エビデンスの信頼度の決められ方/客観性は欠かせないが、EBMへの極端な偏重に注意!
2.ビジュアル誌面の落とし穴(服部佳功)
「総説文献」は便利だが、その価値は読者次第/ビジュアル誌面が伝える情報は、見る者の主観次第/ビジュアル誌面で情報を得たら、さらにその先に進もう
3.講演会と論文の質の見抜き方(菊池雅彦)
講演会から得られる情報のランクづけを知ろう/レフリー制度の有無と著者の教育歴で論文の質をチェック!/受け手の知識量や理解力によって同じ情報がゴミにも宝にもなる
4.論文の見抜き方(安彦善裕)
情報の価値は自分で評価しよう/「新知見か」「真実か」「重要なのか」など、自身に問いかけながら読む/論文の「重要性」を見抜くには鍛錬が必要/論文投稿で見えてくることも多い
PART3 論文を「探す」・「読む」ツボを知ろう
1.論文を効率よく「探し・読み・役立てる」ためのコツを学ぶ!(八重垣 健)
なぜ、論文を探すの?/気になる論文の探し方/論文を探す・読むコツ1 まずは定点調査で情報をキャッチ/論文を探す・読むコツ2 興味あるテーマの追跡法を知ろう/論文を探す・読むコツ3 重要表現を探しながらの拾い読みも可/論文を探す・読むコツ4 タイトルの理解はすべてに勝る/論文を探す・読むコツ5 論文を積極的に活用するには
2.日常臨床の疑問を解決する(佐々木啓一)
日常臨床の疑問は、自分で論文を読み解決しよう/臨床に直結する論文のヒント
PART4 「客観的」に読み解けるようになろう
1.論文にだまされない! 日本語論文の正しい読み方・見抜き方(八重垣 健・葛城啓彰・影山幾男)
自分に客観性を持ち、論文解読にのぞむ/日本語論文の見抜き方/帰納法と演繹法を少なくとも理解しておこう/CHECK1 その論理の組み立ては確かか?/CHECK2 その三段論法に誤りはないか?/CHECK3レトリックは十分練られているか?/CHECK4 その結論は帰納法で成立するか?/CHECK5 その論文に虚偽はないか?
2.論文にだまされない 数字データを正確に読むために(八重垣 健・葛城啓彰・影山幾男)
注意点1 統計≠真理:統計学の限界を知っておこう/統計データを鵜呑みにしない!/注意点2 オッズ比の落とし穴/オッズ比のとなりにある信頼区間に着目/注意点3 コクランにも誤り/メタアナライシスといえども盲信は禁物
PART5 科学論文を客観的・批判的に読む(Donald M. Brunette/苅部洋行)
1.論文アプローチ法 論文構成と読者の心得
論文の構成要素と読者としての自分の位置づけを知ろう/論文を読む順序
2.論文精読の第一段階 「表題・要旨」で読む価値のある論文かをチェック
表題、著者、雑誌のランクづけ/要旨はここを読め
3.論文精読の第二段階 「緒言」で全景を把握する
緒言はいわば、鳥の視界
4.論文精読の第三段階「対象および方法」実験の概念を見る
「対象および方法」の記載事項/「対象および方法」のチェック事項
5.論文精読の第四段階 「結果」・その妥当性を示すデータであるかをチェック
結果での記載事項
6.論文精読の第五段階 「考察」は論理的であるか?
考察の記載事項/考察のチェック事項
7.論文精読の第六段階 その「結論」は受け入れるに値しているか
結論の書き方/帰納法に基づく結論の妥当性
8.論文精読の第七段階 論文の価値とは
読者として印象に残った重要なポイントを記録する/何を学んだか
PART6 歯学部学生・臨床家のために ― 生涯学習の重要性とその手法 ―
1.医療者は生涯学習者 (八重垣 健)
2.医学教育でクリティカル・シンキングの利用(影山幾男)
科学的根拠に基づいた医療の評価
3.課題探求・解決能力学習におけるPBL
歯学部におけるPBLテュートリアル教育
4.生涯学習の手法(1) ―生涯学習は“疑問”を持つことからはじまる 疑問や問題を発見していくための手法を学べ―
創造的発想なしに疑問は生まれない/KJ法活用のすすめ/仮説とは/仮説の意味と機能/仮説の設定方法
生涯学習の手法(2) ―論文の読み方を身につけよう 論理的・批判的に読み解くためにー(葛城啓彰)
英米語圏と東洋語圏の思考パターンの違い/論理的に批判的に読み解くために
生涯学習の手法(3) ―自分の学習の成果を発表しよう プレゼンテーション能力をあげようー(葛城啓彰)
演繹法と帰納法の活用/客観的に批判的に分かりやすく表現するには
実践! クリティカル・シンキングのすすめ
探求・臨床力をアップするEBMの学び方と活用ポイント
-
著者
八重垣 健
佐々木 啓一
Donald Maxwell Brunette
安彦善裕
影山 幾男
菊池 雅彦
葛城 啓彰
苅部 洋行
服部 佳功 -
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
88ページ
-
サイズ
A4判
-
ISBN
978-4781200941
-
価格
4,620円(税込)