インプラント治療の両輪である外科手技と補綴手技。本書では後者のインプラント補綴治療に焦点を当て、その基本的な知識から設計・製作・装着・経過観察に至るすべてのステップについて、図表と症例、根拠となる文献を示しながらていねいに解説した。これからインプラント治療に取り組む歯科医師はもちろん、歯科技工士・歯科衛生士が、材料や技術がアップデートされていっても変わらぬインプラント補綴治療の基本を理解するために役立つ1冊。

Contents
● 推薦の言葉　3
● まえがき　5
● 本書の構成　10
Lesson 1　アバットメントと上部構造
■ インプラント補綴装置とは　12
■ アバットメントの連結機構　14
■ 上部構造の選択　21
Lesson 2　スクリュー固定式上部構造
■ スクリュー固定式上部構造とは　24
■ スクリュー固定式上部構造の利点　24
■ スクリュー固定式上部構造の欠点および注意点　26
■ スクリュー固定式上部構造の欠点への対応　28
■ スクリュー固定式上部構造が推奨されるケース　30
■ アクセスホールの封鎖　30
■ 症例供覧　32
Lesson 3　セメント固定式上部構造
■ セメント固定式上部構造とは　38
■ セメント固定式上部構造の利点　38
■ セメント固定式上部構造の欠点　38
■ セメントの選択　40
■ セメント固定式上部構造の欠点への対応　40
■ セメント固定式上部構造が推奨されるケース　45
■ 症例供覧　45
Lesson 4　可撤性上部構造（IOD・IARPD）
■ 可撤性上部構造とは　50
■ 可撤性上部構造の利点　50
■ 可撤性上部構造の欠点とその対応　53
■ 可撤性上部構造の適応が推奨されるケース　56
■ インプラントの本数とポジションにより期待できる効果　56
■ アタッチメントの選択基準　58
■ 症例供覧　58
Lesson 5　インプラント上部構造製作のための印象採得
■ インプラント上部構造製作のための印象採得　64
■ 印象材を用いた印象採得　64
■ 印象採得を行う2つのレベルとその選択　64
■ オープントレー法／クローズドトレー法とその選択　67
■ 軟組織の印象採得　70
■ 単独歯欠損修復と複数歯欠損修復における印象採得　71
■ 印象材を使用しない印象採得　72
■ 印象採得における注意点　72
■ 症例供覧　74
■ インプラント上部構造製作における光学印象採得で初学者がつまづきがちな点　77
Lesson 6　プロビジョナルレストレーションの製作
■ プロビジョナルレストレーションの製作準備　82
■ 作業用模型およびプロビジョナルレストレーションの製作方法の実際　87
■ IOSを利用したプロビジョナルレストレーション製作の実際　91
Lesson 7　プロビジョナルレストレーションの
装着と経過観察
■ プロビジョナルレストレーションの目的　94
■ 製作されたプロビジョナルレストレーションの確認　94
■ プロビジョナルレストレーション装着の実際　94
■ プロビジョナルレストレーション装着後の初回調整時における確認　102
■ 粘膜貫通部（エマージェンスプロファイル）の調整　106
■ プロビジョナルレストレーションの繰り返しの着脱の影響　108
■ プロビジョナルレストレーションによる経過観察期間　108
Lesson 8　最終上部構造の製作
■ インプラントと天然歯の連結の是非　112
■ 複数歯欠損に対する上部構造の連結の是非　113
■ 上部構造のカンチレバーに対する考え方　115
■ 最終上部構造の印象採得　118
■ アバットメントのマテリアル選択　121
■ 上部構造のマテリアル選択　123
Lesson 9　最終上部構造の装着とその評価、経過観察
■ 最終上部構造の装着　132
■ 最終上部構造装着後の評価　136
■ メインテナンス計画　137
Lesson 10　経過観察時に最終上部構造に生じる
問題事象とその対応
■ 最終上部構造装着後に生じる補綴関連の問題事象　144
■ 最終上部構造装着後に生じる生物学的問題事象　155
■ 上部構造の形態が及ぼす影響　155
■ ブラキシズムや過重負担が及ぼす影響　161
■ インプラント周囲の硬・軟組織の欠如　162
● あとがき　167
● 索引　169