歯内療法の難しさは誰もが認めることで、難症例といわれるケースの場合、「診断の誤り」「根管形態」「人為的な要因」「病態」の4つがその原因として考えられる。本書はそれぞれの問題点につき事例を示しながら紹介。成功例はもちろん、失敗例に学ぶ著者のコメントも随所に取り入れ、イラストや臨床写真を交えながら解説している。読者が知りたい情報、また患者や術者の負担軽減にもつながる解決策を提示し、臨床に役立つ内容とした。
Contents
はじめに……3
推薦のことば(前田英史)……5
CHAPTER Ⅰ エンドの難症例とは
1.いわゆる難症例とは……12
2.思い込みをなくそう!……13
3.理想的な根管拡大とは……14
CHAPTER Ⅱ 診断の誤りに起因するもの
1.診断なくして治療なし……20
2.画像診断のポイント……22
(1) 正常な歯周組織のエックス線画像を知っておく……22
(2) 歯内療法の診断を行うための適切なデンタル撮影ができているか?……23
3.画像診断に注意を要するケース……26
(1) デンタルエックス線画像の微細な異常像を見逃すな!……27
(2) CTを活用しよう……28
(3) 画像診断に注意を要するケース……30
① 根尖病変が皮質骨に及んでいないケース……30
② 上顎洞と根尖が近接しているケース……32
③ 骨隆起が存在するケース……34
④ エックス線透過像が複数歯(複数根)にまたがって存在するケース……35
⑤ 疑似根尖病変……38
⑥ 咬合性外傷をともなうケース……40
⑦ 骨の解剖学的形態によってエックス線透過像が存在するケース……42
CHAPTER Ⅲ 根管形態に起因するもの
はじめに……46
1.著しい歯根吸収……47
2.根尖孔が開大しているケース……55
3.著しい湾曲根管……57
(1) 穿通のポイント……57
(2) ファイルの特性を活かす……58
(3) 穿通後のファイル操作……61
4.石灰化により閉鎖した根管……66
5.未処置となりやすい複根管……69
(1) 上顎大臼歯……71
(2) 下顎前歯/下顎第一小臼歯……74
6.イスムス・フィン……79
7.樋状根……82
8.根管の合流……87
9.根管の分岐……93
10.歯内歯……97
CHAPTER Ⅳ 人為的な要因に起因するもの
はじめに……102
1.長い根管内ポスト……102
(1) メタルコア……102
(2) ファイバーコア……104
2.ガッタパーチャポイントの除去……106
3.破折ファイル……107
(1) 破折ファイルが根管口部~根中央部に存在するケース……109
(2) 破折ファイルが根尖部に存在するケース……111
4.パーフォレーション……114
(1) 髄室のパーフォレーション……115
(2) 根管口直下(髄床底を含む)のパーフォレーション……116
(3) 歯根中央部のパーフォレーション……120
(4) ストリップパーフォレーション……122
(5) 根尖部のパーフォレーション……124
5.レッジ……130
CHAPTER Ⅴ 病態に起因するもの
はじめに……136
1.根管治療の適応症でないもの……136
(1) 歯根破折……138
① 歯根破折の診断……139
② 垂直性歯根破折歯への対応……139
③ 歯根破折の予防……144
(2) セメント質剥離……146
2.根管治療の適応症と考えられるもの……148
(1) 根尖部フェネストレーション……148
(2) エンド・ペリオ病変……152
① デンタルエックス線画像において病変部の透過像が示すもの……152
② エンド・ペリオ病変に対する治療……158
③ エンド病変と抜歯窩治癒不全の合併……158
(3) 歯根嚢胞(疑い症例を含む)……161
① 根管からのアプローチ……163
② 外科的歯内療法……165
(4) 根尖孔外のバイオフィルム……178
(5) 外部吸収・内部吸収……181
① 外部吸収……181
② 内部吸収……184
CHAPTER Ⅵ 経過観察の重要性
はじめに……188
1.根管充填は歯内療法のゴールではない……189
2.歯科治療に絶対性はない……190
3.失敗の原因を考察し,次に活かす……191
4.根管治療だけではなく,口腔全体の維持・管理を……191
おわりに……192
索引……193
Contents
はじめに……3
推薦のことば(前田英史)……5
CHAPTER Ⅰ エンドの難症例とは
1.いわゆる難症例とは……12
2.思い込みをなくそう!……13
3.理想的な根管拡大とは……14
CHAPTER Ⅱ 診断の誤りに起因するもの
1.診断なくして治療なし……20
2.画像診断のポイント……22
(1) 正常な歯周組織のエックス線画像を知っておく……22
(2) 歯内療法の診断を行うための適切なデンタル撮影ができているか?……23
3.画像診断に注意を要するケース……26
(1) デンタルエックス線画像の微細な異常像を見逃すな!……27
(2) CTを活用しよう……28
(3) 画像診断に注意を要するケース……30
① 根尖病変が皮質骨に及んでいないケース……30
② 上顎洞と根尖が近接しているケース……32
③ 骨隆起が存在するケース……34
④ エックス線透過像が複数歯(複数根)にまたがって存在するケース……35
⑤ 疑似根尖病変……38
⑥ 咬合性外傷をともなうケース……40
⑦ 骨の解剖学的形態によってエックス線透過像が存在するケース……42
CHAPTER Ⅲ 根管形態に起因するもの
はじめに……46
1.著しい歯根吸収……47
2.根尖孔が開大しているケース……55
3.著しい湾曲根管……57
(1) 穿通のポイント……57
(2) ファイルの特性を活かす……58
(3) 穿通後のファイル操作……61
4.石灰化により閉鎖した根管……66
5.未処置となりやすい複根管……69
(1) 上顎大臼歯……71
(2) 下顎前歯/下顎第一小臼歯……74
6.イスムス・フィン……79
7.樋状根……82
8.根管の合流……87
9.根管の分岐……93
10.歯内歯……97
CHAPTER Ⅳ 人為的な要因に起因するもの
はじめに……102
1.長い根管内ポスト……102
(1) メタルコア……102
(2) ファイバーコア……104
2.ガッタパーチャポイントの除去……106
3.破折ファイル……107
(1) 破折ファイルが根管口部~根中央部に存在するケース……109
(2) 破折ファイルが根尖部に存在するケース……111
4.パーフォレーション……114
(1) 髄室のパーフォレーション……115
(2) 根管口直下(髄床底を含む)のパーフォレーション……116
(3) 歯根中央部のパーフォレーション……120
(4) ストリップパーフォレーション……122
(5) 根尖部のパーフォレーション……124
5.レッジ……130
CHAPTER Ⅴ 病態に起因するもの
はじめに……136
1.根管治療の適応症でないもの……136
(1) 歯根破折……138
① 歯根破折の診断……139
② 垂直性歯根破折歯への対応……139
③ 歯根破折の予防……144
(2) セメント質剥離……146
2.根管治療の適応症と考えられるもの……148
(1) 根尖部フェネストレーション……148
(2) エンド・ペリオ病変……152
① デンタルエックス線画像において病変部の透過像が示すもの……152
② エンド・ペリオ病変に対する治療……158
③ エンド病変と抜歯窩治癒不全の合併……158
(3) 歯根嚢胞(疑い症例を含む)……161
① 根管からのアプローチ……163
② 外科的歯内療法……165
(4) 根尖孔外のバイオフィルム……178
(5) 外部吸収・内部吸収……181
① 外部吸収……181
② 内部吸収……184
CHAPTER Ⅵ 経過観察の重要性
はじめに……188
1.根管充填は歯内療法のゴールではない……189
2.歯科治療に絶対性はない……190
3.失敗の原因を考察し,次に活かす……191
4.根管治療だけではなく,口腔全体の維持・管理を……191
おわりに……192
索引……193
悩めるエンド難症例 診断のポイントとその対応
成功する歯内療法
-
著者
倉富 覚
-
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
196ページ
-
サイズ
A4判
-
ISBN
978-4781210384
-
価格
14,850円(税込)