治療説明やブラッシング指導時に患者さんの興味を引き出し、モチベーションアップにも威力を発揮する「口腔内スキャナー」（IOS）。IOSの持ち方や操作方法、患者への示し方、アシスタントワーク時の注意点など、臨床ノウハウを写真とイラストで具体的に解説。さらに患者の登録方法（ローマ字入力）や滅菌・消毒・保管など、実用的かつ合理的な院内システム構築に役立つ情報も満載。歯科医師＆歯科衛生士で活用したい1冊。

Contents

監著者のことば―歯科医療のデジタル化―・・・ 3
監著者・著者一覧・・・ 10

PART 1
歯科におけるデジタルについて 11
星 憲幸

01
デジタルと私たちの生活・・・ 12
1. 日本におけるデジタル化の歴史・・・ 12
2. デジタルを理解するための基礎用語・・・ 13

02
歯科におけるデジタル化の利用現状と重要性・・・ 14
1. 医療におけるデジタル化・・・ 14
2. 歯科におけるデジタル化・・・ 15

03
デジタル歯科治療に必要な主な機器・・・ 17


本別冊を読むにあたっての注意事項

　本書では、修復・補綴治療、インプラント治療、アライナー矯正治療での印象採得や光学印象について、操作方法や注意点なども述べています。アシスタントワークや口腔衛生指導に関わるうえで、歯科衛生士が知っておきたい内容だからです。しかし、治療に直接関係する印象採得や光学印象採得は、歯科医師でないと行えません。


PART 2
IOSを理解しよう 19
川西範繁

01
IOSの基本知識・・・ 20
1. IOSの主な原理・・・ 20
2. 修復・補綴治療におけるIOS使用の有効性・・・ 24
3. 修復・補綴治療におけるスキャンデータの取り扱い・・・ 25

02
IOSの主な活用場面・・・ 26
1. 診断用ツールとして・・・ 26
2. コミュニケーションツールとして・・・ 27
3. 口腔衛生指導やフォローアップ用ツールとして・・・ 28

03
IOSの利点と欠点・・・ 29

04
IOS使用にあたっての注意点・・・ 31

05
IOSが有効な症例・・・ 33

PART 3
IOSの準備　37
井上絵理香

01
IOS操作にあたって理解しておきたいこと・・・ 38
1. スキャンデータ構築のしくみ・・・ 38
2. スキャンデータの歪みとその原因・・・ 40

02
IOSと周辺機器の整備・・・ 42


PART 4
IOSの操作　47
北道敏行

01
IOSの事前準備・・・ 48

02
IOS操作に適した環境の整備・・・ 51
1. 照明機器の消灯・・・ 51
2. 口唇・舌・唾液の排除・・・ 52

03
IOS操作時の注意点・・・ 54
1. IOSの光源を患者さんの目にさらさない・・・ 54
2. 使用後の滅菌方法は各機器に準ずる・・・ 54

04
IOSの操作方法・・・ 56
1. スキャンパス・・・ 56
2. IOSの把持方法・・・ 58
3. スキャンの難所・・・ 60

05
歯科臨床で求められるスキャンデータ・・・ 62
1. 修復・補綴治療に求められるスキャンデータ・・・ 62
2. 口腔衛生指導に求められるスキャンデータ・・・ 63


PART 5
IOSの使用後の取り扱い　69
渡邊真由美、鈴木美南子、藤㟢みのり

01
スキャンデータの取り扱い・・・ 70
1. スキャンデータの後処理・・・ 70
2. スキャンデータの変換作業・・・ 72
3. 変換したデータの保存と歯科技工所への送信・・・ 73
4. 歯科衛生士と歯科技工士の連携・・・ 74

02
IOSの滅菌・消毒・・・ 75
1. 滅菌・消毒とは・・・ 75
2. 「スポルディングの分類」に準じた再生処理・・・ 75
3. IOSの滅菌と消毒・・・ 76

03
IOSの保管方法・・・ 80

COLUMN
IOSを構成する部品と名称・・・ 23
パソコンのスペックについて・・・ 43
IOSのう蝕検知補助機能の活用にあたって・・・ 65


PART 6
歯科衛生士臨床におけるIOSの応用　81
渡邊真由美、鈴木美南子、藤㟢みのり
01
コミュニケーションツールとしてのIOS・・・ 82
1. 初診患者さんへの活用・・・ 82
2. 口腔内写真としての活用・・・ 82
3. 印象採得としての活用・・・ 84
4. 歯科恐怖症の患者さんへの活用・・・ 84
・・・
02
インフォームドコンセントでのIOS・・・ 85
1. IOSとインフォームドコンセント・・・ 85
2. ご家族への説明に・・・ 86
3. 歯科衛生士業務とインフォームドコンセント・・・ 86

03
メインテナンスにおけるIOSの活用・・・ 88

04
信頼関係構築としてのIOS・・・ 90
1. 客観的な事実として患者さんが受け入れやすい・・・ 90
2. 提案した治療を前向きに検討してもらいやすい・・・ 91
3. プラークコントロールの改善につながる・・・ 91

05
修復・補綴治療への歯科衛生士の関わり・・・ 92

06
IOSを活用したメインテナンスの実際・・・ 93
1. スキャン前の器具の準備・・・ 93
2. スキャナチップの選択と患者さんの登録・・・ 94
3. オーダーシートの作成・・・ 95
4. パソコン周辺機器の準備・・・ 96
5. IOSによるスキャン・・・ 96
6. スキャンデータの後処理の実行・・・ 97
7. 口腔内状態の患者さんへの説明とセルフケア指導・・・ 98
8. 患者さんへの資料提供・・・ 99


PART 7
修復/補綴・インプラント・　
アライナー矯正治療におけるIOSの応用　101
北道敏行

01
IOSを活用した修復・補綴治療・・・ 102
1. チェアサイド完結型のCAD/CAM装置による即日治療・・・ 104
2. アウトソーシング型のCAD/CAM装置による治療・・・ 105
3. チェアサイド完結型とアウトソーシング型のCAD/CAM装置による治療・・・ 107

02
IOSを活用したインプラント治療・・・ 108

03
IOSを活用したアライナー矯正治療・・・ 113

PART 8
その他　117
星 憲幸

01
将来展望（IOSとDX、使用範囲の拡充など）・・・ 118
1. 今後のIOS活用・・・ 118
2. デジタル化の将来予想・・・ 119

02
歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士でのデータ共有化による
新しい歯科治療への展望・・・ 120
1. デジタル化の働きかた変容・・・ 120
2. 歯科関連職種による歯科医療の変貌・・・ 120


参考文献・・・ 121
監著者・著者紹介・・・ 122