本書は近年注目されている新しい外科療法＝顎骨延長術（仮骨延長術）の概要とその術式を詳細に示した国内初の刊行物である。顎骨延長術は、外科治療、矯正治療両面で画期的な治療法といわれているが、本書の第1部では現在までに明らかになった、骨延長に関する基礎的な最新情報が紹介されている。第2部では、実際に顎口腔領域の骨変形症の治療を行ううえでの診断法、治療計画、術式、手術器具などが解説されている。
著者一覧
まえがき


I　基礎編
　1．仮骨延長の概要とその歴史
　2．仮骨延長の顎顔面領域への応用
　3．顎顔面整形法としての骨延長法－歯科矯正学からの展開－
　4．下顎骨の仮骨延長のメカニズム
　5．上顎骨延長のメカニズム
　6．仮骨延長による顎骨欠損の再建
　7．仮骨延長が関連組織に及ぼす影響
　8．仮骨延長のバイオメカニクス
　9．仮骨延長法の新たな可能性
　　　(1)顎関節の形成
　　　(2)歯槽堤形成
　　　(3)インプラントを応用した顎骨延長


II　臨床編
　1．仮骨延長法の適応症と適応年齢
　2．歯科矯正学的診断と治療計画
　3．口腔外科的診断と治療計画
　4．延長器具と手術準備
　5．片側下顎骨延長の術式
　6．両側性下顎骨延長の術式
　7．骨欠損に対する術式
　8．狭窄歯列に対する治療
　9．Le FortⅢ型骨延長術の経験
　10．上下顎同時骨延長


III　症例編
　1．片側性小下顎症（先天異常）
　　　(1)Hemifacial microsomia
　　　(2)Hemifacial microsomia
　2．片側性小下顎症（後天異常）顎関節強直症
　3．両側性小顎症
　　　(1)両側性下顎骨発育不全症例に対する骨延長術の適用
　　　(2)下顎骨延長術を応用したPierre Robin sequence症例
　　　(3)小下顎症
　4．骨延長による狭窄歯列弓の拡大
　5．小上顎症
　6．腫瘍切除手術後の仮骨延長再建
　　　(1)
　　　(2)


索引