本書は、小児歯科を専門としている歯科医師や小児歯科を標榜している歯科医師が、子供の噛み合わせの成長過程を適切に管理できるように、顎顔面の成長と咬合発育の特徴を解説する。また、咬合異常の診断と治療計画について、症例を示して図説し、治療計画の根拠となる資料を示した。診療する際に必要なインフォームドコンセントの確立を容易にし、成長期の咬合管理を成功させることを意図して編集した。
まえがき
　本書で用いたテクニカルタームについて

第1章　成長期の咬合に影響を及ぼす因子
　　1．骨格性因子とその成長機序
　　2．歯列性因子の成長と咬合発育
　　3．骨格性因子と歯列性因子の関係
　　4．口腔習癖と歯並び

第2章　成長期に実施する咬合調整
　　1．乳歯列から永久歯列への移行期に行なう咬合調整
　　2．乳歯の適時抜歯
　　3．歯質の削整法
　　4．連続抜去法

第3章　保隙
　　1．空隙分析法
　　2．保隙装置の種類

第4章　永久歯の萌出誘導
　　1．種々な萌出誘導装置
　　2．スペースリゲーナー

第5章　チンキャップによる骨格性反対咬合の治療
　　1．適応症の臨床診断
　　2．チンキャップ療法の特徴
　　3．ディスクレパンシーを伴わない骨格性反対咬合の治療
　　4．ディスクレパンシーを伴った骨格性反対咬合の治療
　　5．骨格性反対咬合に適用されるチンキャップ療法の要約

第6章　資料：成長期咬合管理の臨床統計

第7章　各種装置の選択・設計と技工指示書の書き方

参考文献
索引