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態癖─力のコントロール

態癖─力のコントロールの画像です
痛みや不具合の訴えが、なかなか解消しないことがある。完成した補綴物の咬合が安定しないことがある。「なぜ、治らないのか」口腔内ばかりでなく顔面や全身姿勢に注目し、ME機器を多用して<力>に向き合う。こうして生活習慣(態癖)を口腔診断に大胆に組み込んだ咬合療法が生まれた。臨床例の圧倒的な迫力で、机上の咬合理論を根底からくつがえす。目から鱗の咬合療法の臨床。
■第1章 態癖の再発見
筒井照子/小川晴也/Harvey Stallard/阿久津伸明

1)原因不明の咬合崩壊――重大な破壊因子の見落とし
2)態癖に関する文献的考察
不正咬合の病因論における口腔外圧に関する考察
A Consideration of Extraoral Pressures in the Etiology of Malocclusions
Harvey Stallard, Ph.B., Ph.D., D.D.S.

■第2章 臨床診断における態癖
筒井照子/西林 滋

1)なぜ「治らない」か,なぜ「治せない」か
【症例】咬合診断において見落としていた「口腔の外」と「診療室の外」
2)中心位の呪縛
3)全身のなかの下顎位
4)遺伝的個体差と生活習慣による個体差
コラム:発達障害のある人の不正咬合が意味するもの

■第3章 広義の態癖/狭義の態癖
筒井照子/小川じゅん/平野健一郎/西林 滋/田中裕子/船木大悟/小川晴也

態癖の見つけ方
1)口腔周囲の癖
前歯の傾き,口唇周囲の色と形に表れる
2)狭義の態癖
態癖の圧力と歯列の特徴は一致する
【症例】きゅうくつな咬合を,態癖から解く
【症例】下顎後退と顕著な過蓋咬合を,態癖から解く
【症例】態癖とそっくりの形態,狭義の態癖+広義の態癖
【症例】バランスの回復→筋の過緊張改善→小顔になる
3)広義の態癖
【症例】全身の筋肉を緊張させている男子の一例
【症例】フルマウスリコンストラクションにおける患者の全身姿勢
コラム:態癖のサイン
コラム:片側の歯列狭窄が意味するもの
コラム:態癖は想像を超える

■第4章 力のコントロール――臨床の手引き
小川じゅん/上谷智哉/筒井照子/小川晴也/藤原康則/木下俊克/平野健一郎/大石恒子

1)日常診療と態癖指導
力のコーディネータとその役割
咬合療法チェックシート
2)基本治療としての力のコントロール
「力のコントロール」と「炎症のコントロール」は車の両輪
態癖の改善で,炎症も顎位も咬合も劇的に変化する
【症例】態癖改善と下顎の前方誘導によりもたらされた気道の拡大
【症例】局所的歯周組織破壊の改善における力のコントロール
【症例】メインテナンスでは,顔面の変化を見逃さない
【症例】片側の慢性的顎関節痛を伴う咀嚼障害への対応
コラム:口腔内から態癖を推測する
コラム:低反発枕

■第5章 不正咬合の早期治療の意義
筒井照子/小川晴也/上谷智哉

機能異常の改善を目的にした早期矯正治療例
1)乳歯~混合歯列期の反対咬合に対する早期治療
【症例】中顔面発育不全に対する態癖の改善と顎外整形力の利用
2)乳歯~混合歯列期の上顎前突症例に対する早期治療

■第6章 下顎位――与える? 見つける? 現れる
筒井照子/小川晴也

1)咬合という全身を診る
2)「中心位の概念」からの脱却
――機能的下顎位の確立
【症例】顆頭位に依らずに,歪められた咬頭嵌合位の改善をどのように評価するか

■第7章 おわりに
筒井照子

「態癖と力のコントロール」に至る道程
【症例】態癖による上顎骨の変形を無視した矯正治療がもたらした結末

キーワード索引
あとがき

態癖─力のコントロール

  • 著者

    筒井 照子
    西林 滋
    小川 晴也

  • 出版社

    クインテッセンス出版

  • ページ

    212ページ

  • サイズ

    A4判

  • ISBN

    978-4781201696

  • 価格

    19,800円(税込)

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