ストレスによって起こる疾患はどの診療科でも存在する。歯科もその例外ではない。本書においては、歯科・口腔領域の心身症・神経症の原因究明のためには、患者の身体だけを診るのではなく、患者を取り巻く環境とそこから受けるストレスをも包含した心理・社会的要因を考慮す
はじめに
著者略歴
本書を読むにあたって
第1章 心身医療の治療対象となる患者の病態を考える
1.歯科医師として心身医学を知る
[1]身体医学、心身医学、精神医学にみる病気の捉え方
[2]全人的医療と心身医学
[3]身体医学と心身医学的医療
[4]治療者・患者関係からみる各診療科の治療姿勢
2.心身医学にみるストレスと病気の成り立ち
[1]ストレス病理と精神病理
[2]歯科におけるストレス病理と身体表現への対応
[3]ストレスとストレッサーと身体反応
[4]心療歯科はミニ精神科ではない
3.口腔・頭頸部にみられる心身相関
[1]心身相関、心身交互作用からみる頭頸部心身医療
[2]「からだ言葉」と頭頸部のストレス表現
[3]「からだ言葉」からストレスを観察する
[4]心身相関にみる頭頸部の筋緊張と心理・社会的な背景との関係
[5]クレンチングと筋緊張
[6]臨床におけるストレスに対する対応
[7]ストレスから起こった心身病例
第2章 口腔領域の心身症発症の特徴
1.口腔領域の心身症疾患
2.心身症として発症する疾患
3.治療構造の特殊性が心身症を発症
4.歯科医療の特殊性
5.頭頸部領域の心身症(広義の)特徴
6.歯科医療における症状発症と背景の考え方と治療対応
[1]治療を始める前に心身症、神経症で受診する場合
[2]治療中に神経症、心身症を発症する場合
[3]治療後に神経症、心身症を発症する場合
7.精神病理を持った人が治療中は治療後に発症する
8.頭頸部領域の各診療科の心身医学的治療対象疾患
[1]脳神経外科、整形外科を訪れる疾患
[2]耳鼻咽喉科を訪れる疾患
[3]歯科・口腔外科を訪れる疾患
[4]眼科を訪れる疾患
[5]神経内科を訪れる疾患
[6]心療内科を訪れる疾患
[7]神経科受診を訪れる疾患
第3章 心療歯科での口腔領域の治療対象の捉え方
-治療に結びついた診断学-
1.口腔領域の心身症治療のための診断学の基本
[1]歯科心身医学に確立されていない診断学
[2]治療学に結びついた診断学の試み
2.多軸評定による治療のための身体症状発症の分類の試み
[1]第1軸:歯科的治療の適応の有無と治療法選択のための診断
[2]第2軸:症状発症の時期と発症契機の有無についての診断
[3]第3軸:神経的基礎疾患と心理・社会的因子、治療ストレスの
存在診断
[4]第4軸:身体症状発症の心身医学的、精神医学的背景診断
[5]第5軸:歯科的治療と心身医学治療の治療選択時期の診断
3.5軸診断の心療歯科における治療のための診断の必要性
4.心身症発症の背景
[1]現実心身症
[2]中間型
[3]パーソナリティー、神経症的正確心身症
5.神経症の発症
6.精神疾患の除外診断
7.心身症、神経症、精神病圏患者の治療対応
第4章 歯科治療の前の心療科配慮の必要性
1.基本疾患(身体的基礎疾患、精神的基礎疾患)に対する考え
2.精神病理とストレス病理の精神的基礎疾患
[1]歯科、外科系で精神的基礎疾患を無視した時に起こる問題
[2]病歴聴取の段階で精神的基礎疾患を視野に
3.多軸評定に第5軸で精神病理の深さを知る
4.併存と合併の違い
5.基礎疾患に対する治療スタンス
6.心療歯科の基礎疾患に対する正しい対応
7.治療適応と禁忌
[1]歯科治療を行うに際しての禁忌
[2]心療歯科での治療の禁忌
8.精神疾患の除外
9.心療歯科の治療限界
第5章 診断・治療の基本と手順および精神疾患
1.心身医学の診断法
[1]治療的診断、除外診断、積極的診断の3つが並行して行われる
[2]治療的診断
[3]除外診断
[4]積極的診断
2.治療適応は「病態説明」の理解度から決まる
[1]病態説明の必要性
[2]病態説明と病態説明の手順
[3]病態説明の理解度
[4]歯科領域の病態説明ができなければならない時
3.原因治療と結果治療を知る
4.治療目標の決定
[1]治療時の取り決め
[2]治療目標とその決定
5.歯科治療の中で起こる疼痛の心身医学的変化
6.神経症と心身症の治療
7.歯科医師にしができない病態説明
8.診断・治療の基本と手順
[1]病状発症の背景を診断しての対応
[2]身体症状の治療が必要である時の身体的・精神的基礎疾患を考える
[3]症状だけで、身体所見がない時のストレス病理からの症状発症
[4]症状だけがあった、身体症状のない精神病理からの症状発症
9.精神科疾患との遭遇と関与
[1]うつ病とうつ状態
[2]統合失調症
[3]セネストパチー(体感異常)
[4]神経症のうち強迫神経症、自臭症など
[5]人格障害
第6章 心理療法、心理テスト、薬物療法の概略
1.心理療法
2.心理テストの意義と必要性
3.薬物療法
4.心療歯科領域の薬物療法に対する考え
5.薬物療法の使用薬剤と投与法についての概略
おわりに
参考図書
索引
はじめに
著者略歴
本書を読むにあたって
第1章 心身医療の治療対象となる患者の病態を考える
1.歯科医師として心身医学を知る
[1]身体医学、心身医学、精神医学にみる病気の捉え方
[2]全人的医療と心身医学
[3]身体医学と心身医学的医療
[4]治療者・患者関係からみる各診療科の治療姿勢
2.心身医学にみるストレスと病気の成り立ち
[1]ストレス病理と精神病理
[2]歯科におけるストレス病理と身体表現への対応
[3]ストレスとストレッサーと身体反応
[4]心療歯科はミニ精神科ではない
3.口腔・頭頸部にみられる心身相関
[1]心身相関、心身交互作用からみる頭頸部心身医療
[2]「からだ言葉」と頭頸部のストレス表現
[3]「からだ言葉」からストレスを観察する
[4]心身相関にみる頭頸部の筋緊張と心理・社会的な背景との関係
[5]クレンチングと筋緊張
[6]臨床におけるストレスに対する対応
[7]ストレスから起こった心身病例
第2章 口腔領域の心身症発症の特徴
1.口腔領域の心身症疾患
2.心身症として発症する疾患
3.治療構造の特殊性が心身症を発症
4.歯科医療の特殊性
5.頭頸部領域の心身症(広義の)特徴
6.歯科医療における症状発症と背景の考え方と治療対応
[1]治療を始める前に心身症、神経症で受診する場合
[2]治療中に神経症、心身症を発症する場合
[3]治療後に神経症、心身症を発症する場合
7.精神病理を持った人が治療中は治療後に発症する
8.頭頸部領域の各診療科の心身医学的治療対象疾患
[1]脳神経外科、整形外科を訪れる疾患
[2]耳鼻咽喉科を訪れる疾患
[3]歯科・口腔外科を訪れる疾患
[4]眼科を訪れる疾患
[5]神経内科を訪れる疾患
[6]心療内科を訪れる疾患
[7]神経科受診を訪れる疾患
第3章 心療歯科での口腔領域の治療対象の捉え方
-治療に結びついた診断学-
1.口腔領域の心身症治療のための診断学の基本
[1]歯科心身医学に確立されていない診断学
[2]治療学に結びついた診断学の試み
2.多軸評定による治療のための身体症状発症の分類の試み
[1]第1軸:歯科的治療の適応の有無と治療法選択のための診断
[2]第2軸:症状発症の時期と発症契機の有無についての診断
[3]第3軸:神経的基礎疾患と心理・社会的因子、治療ストレスの
存在診断
[4]第4軸:身体症状発症の心身医学的、精神医学的背景診断
[5]第5軸:歯科的治療と心身医学治療の治療選択時期の診断
3.5軸診断の心療歯科における治療のための診断の必要性
4.心身症発症の背景
[1]現実心身症
[2]中間型
[3]パーソナリティー、神経症的正確心身症
5.神経症の発症
6.精神疾患の除外診断
7.心身症、神経症、精神病圏患者の治療対応
第4章 歯科治療の前の心療科配慮の必要性
1.基本疾患(身体的基礎疾患、精神的基礎疾患)に対する考え
2.精神病理とストレス病理の精神的基礎疾患
[1]歯科、外科系で精神的基礎疾患を無視した時に起こる問題
[2]病歴聴取の段階で精神的基礎疾患を視野に
3.多軸評定に第5軸で精神病理の深さを知る
4.併存と合併の違い
5.基礎疾患に対する治療スタンス
6.心療歯科の基礎疾患に対する正しい対応
7.治療適応と禁忌
[1]歯科治療を行うに際しての禁忌
[2]心療歯科での治療の禁忌
8.精神疾患の除外
9.心療歯科の治療限界
第5章 診断・治療の基本と手順および精神疾患
1.心身医学の診断法
[1]治療的診断、除外診断、積極的診断の3つが並行して行われる
[2]治療的診断
[3]除外診断
[4]積極的診断
2.治療適応は「病態説明」の理解度から決まる
[1]病態説明の必要性
[2]病態説明と病態説明の手順
[3]病態説明の理解度
[4]歯科領域の病態説明ができなければならない時
3.原因治療と結果治療を知る
4.治療目標の決定
[1]治療時の取り決め
[2]治療目標とその決定
5.歯科治療の中で起こる疼痛の心身医学的変化
6.神経症と心身症の治療
7.歯科医師にしができない病態説明
8.診断・治療の基本と手順
[1]病状発症の背景を診断しての対応
[2]身体症状の治療が必要である時の身体的・精神的基礎疾患を考える
[3]症状だけで、身体所見がない時のストレス病理からの症状発症
[4]症状だけがあった、身体症状のない精神病理からの症状発症
9.精神科疾患との遭遇と関与
[1]うつ病とうつ状態
[2]統合失調症
[3]セネストパチー(体感異常)
[4]神経症のうち強迫神経症、自臭症など
[5]人格障害
第6章 心理療法、心理テスト、薬物療法の概略
1.心理療法
2.心理テストの意義と必要性
3.薬物療法
4.心療歯科領域の薬物療法に対する考え
5.薬物療法の使用薬剤と投与法についての概略
おわりに
参考図書
索引
歯科心身医学入門
歯科・口腔領域疾患への心身医学的アプローチ
-
著者
小野 繁
海野 智
中 奈央子 -
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
112ページ
-
サイズ
A4判変型
-
ISBN
978-4874178959
-
価格
4,400円(税込)