「訪問歯科診療って、どのように始めればいいの?」「スタートさせたが、患者さんがなかなか増えない」などの、現実的な悩みに答えるため、ある歯科医院をモデルに、訪問歯科診療をスタートさせ、介護施設やケアマネージャーへの営業の難しさ、クレームやスタッフの問題でつまずきながらも、軌道に乗せていく─訪問歯科診療の成功への道筋を、小説仕立てで語る。超高齢社会に突入した現在、訪問歯科診療が歯科のビジネスチャンスを大きく広げる。
第1章　訪問歯科診療のキッカケは突然おとずれた

母が脳梗塞で倒れる
介護認定で要介護3、そして認知症の恐れ
母が介護老人保健施設に入所
コラム(1):訪問歯科診療はこれからの高齢社会に必要不可欠!

第2章　訪問歯科診療をスタートさせたものの・・・

介護施設での口腔衛生状況に愕然とする
口腔ケアで、母だけでなくお年寄りの力になりたい
施設では簡単に訪問歯科診療を受け入れてくれない現実
スタッフの協力は後回しでスタートしたが・・・
事業所回りをしてみたが、反応はイマイチ
ベテランケアマネージャーの話に自分の至らなさを痛感
事業所を回る営業専門の人間が必要か!?
訪問歯科診療でも差別化が必要
訪問歯科診療で成功している歯科医師の話を聞く
口腔ケアを担当する歯科衛生士の存在が欠かせない
コラム(2):訪問の患者さんは待っていても来ない!?

第3章 悪戦苦闘の訪問歯科診療体制づくり

介護講習会に参加して介護の実態に触れる
訪問歯科診療を行うなら、手を抜かず着実にと決意する
スタッフの協力をあおぐも、みんな不安な面持ち・・・
意外やスタッフが訪問歯科診療に乗り気になった
訪問歯科診療の案内資料づくりに着手
受付スタッフが営業をやりたいと言い出す
営業のターゲットをどうするか?
スタッフの提案で『院長の想い』をパンフレットに
新たに歯科医師と歯科衛生士を採用し、医療チームの編成を
“敵を知り己を知らば・・・”って?
営業マニュアルをつくる前に、施設の人たちの声を聴く
営業マニュアルをつくり、院内で練習する
訪問歯科診療の紹介が来だし、いよいよ軌道に乗り始める
コラム(3):どんな治療をしているかよりも、誰が治療をしているかが重要

第4章 順風満帆の訪問歯科診療にも落とし穴が!?

努力が実って訪問歯科診療は増える一方
連絡事項や進行スケジュールをマニュアル化する
スタッフ同士のコミュニケーションに問題が・・・
施設事業所にクレームが・・・命取りになりかねない
院内ミーティングでクレームの報告と対策を話し合う
患者さんにわかりやすい説明書と情報ファイルを渡す
院内の人間関係の悪化は早めに取り除く
院内で訪問歯科診療の勉強会を実施する
勉強会で院内の人間関係が良好な方向へ
コラム(4):患者(利用者)満足度の向上は、訪問歯科診療でも必須!

第5章 訪問歯科診療が完全に軌道に乗り、そして・・・

老人ホームのケアマネから介護スタッフ相手の勉強会の依頼が・・・
スタッフたちと勉強会に向けてミーティングを
勉強会は大成功。介護スタッフとも緊密に!
勉強会の成功が院内スタッフのチームワークをも強化
早速、勉強会の成果として、口腔ケアの依頼がきた
「T市健康デー」で高齢者の口腔ケアの講師の話が
口腔ケアの依頼がどんどん増えてきた
健康デーの講演「家庭でもできる高齢者の口腔ケア」が大好評!
健康デーを契機に、地域高齢者口腔ケアのネットワーク化へ