「まともに残業代を払っていたら、医院の経営が成り立たない」「人が少ないから育児休業なんて、とてもムリ」「パートはいつでも辞めてもらえる」などと、簡単に考えていたら労基法違反で足元をすくわれるだけでなく、肝心のスタッフとの信頼関係が崩れ、雇用にも悪影響を及ぼすこと必定。本書は、小難しい歯科医院の人事労務に関する留意点、トラブル防止のヒントを、図解で、簡潔にまとめたもの。院長室の机の中に入れて、絶えずチェックを！
はじめに

第１章　歯科医院の採用・雇用契約に関する留意点

　　　1　スタッフを募集する際に気をつけることは？
　　　2　採用面接時に健康状況を聞くことは可能か？
　　　3　内定を取り消すことはできるか？
　　　4　雇用契約書は交わしておく必要があるか？
　　　5　勤務態度を理由に試用期間満了時に本採用を拒否できるか？
　　　6　就業規則は作成しなければならないか？

第２章　勤務時間・休憩・休日・休暇に関する留意点

　　　7　残業は何時間までさせてもよいのか？
　　　8　１日10時間勤務とすることは可能か？
　　　9　忙しくて休憩時間を与えることができないときは？
　　 10　スタッフの１日の拘束時間数の限度は？
　　 11　休日は週に２日与えなければならないか？
　　 12　代休を与えれば休日出勤手当の支給は不要か？
　　 13　年次有給休暇の申し出を拒むことはできないか？
　　 14　退職するスタッフが年次有給休暇をまとめて請求したら？
　　 15　生理休暇は必ず与えなければならないか？
　　 16　産前産後休業取得を機に辞めてもらうことはできるのか？
　　 17　産前産後休業中も給与は支給しなければならないのか？
　　 18　スタッフ数が少ないことを理由に育児休業を拒否できるのか？
　　 19　育児中のための短時間勤務制度は設けなければならないのか？
　　 20　当日に看護休暇の取得を申し出た場合も認めるのか？
　　 21　スタッフから育児中という理由で残業を拒否されたら？

第３章　給与・残業代の支給に関する留意点

　　 22　給与を月２回払いとすることは可能か？
　　 23　給与を誤って払い過ぎたら翌月給与から差し引けるのか？
　　 24　賞与や退職金は必ず支給しなければならないか？
　　 25　１日８時間以内の勤務であれば残業代は不要か？
　　 26　15分未満の残業時間であれば切り捨ても可能か？
　　 27　遅刻時間と残業時間の相殺は問題ないか？
　　 28　スタッフの自主的残業であれば残業代の支給は不要か？
　　 29　あらかじめ基本給に残業代相当分を含めておくことは可能か？

第４章　退職・解雇・懲戒処分に関する留意点

　　 30　スタッフからの辞職の申し出を拒むことは可能か？
　　 31　勤務態度不良のスタッフに退職勧奨する場合の留意点は？
　　 32　どのような場合であればスタッフを解雇することが可能か？
　　 33　協調性のないスタッフを解雇することは可能か？
　　 34　解雇予告はどのようにしたらいいのか？
　　 35　どのような場合にスタッフを懲戒処分できるのか？
　　 36　懲戒処分にはどのような種類があるのか？
　　 37　減給処分をする場合の減給限度額は？

第５章　スタッフの安全衛生管理とハラスメント防止のための留意点

　　 38　定期健康診断は必ず実施しなければならないのか？
　　 39　採用選考時の健康診断を雇い入れ時に代用することは可能か？
　　 40　健康診断の実施費用はスタッフ負担としてもよいか？
　　 41　精神的疾患の疑いのあるスタッフへの対応は？
　　 42　スタッフ間のハラスメントでも医院側の対応が必要か？
　　 43　肩に触れただけでも相手が嫌がっていたらセクハラに？
　　 44 「パワハラ」と「指導」の境界線はどこ？
　　 45　スタッフから上司へのパワハラはないのか？

第６章　パートタイムスタッフの雇用にかかわる留意点

　　 46　期間を定めたパートタイムスタッフを採用する際の留意点は？
　　 47　契約更新時にパートタイムスタッフの給与引き下げはできるか？
　　 48　契約の更新を繰り返してきたパートの雇い止めは認められるか？
　　 49　雇用期間が通算５年を超えたら無期雇用に転換するのか？
　　 50　パートタイムスタッフと正規スタッフの給与格差は違法か？