平成30年度の診療報酬改定で周術期口腔機能管理が大幅に変更され、歯科疾患や口腔衛生状態不良の患者にも対象範囲が拡大された。それに伴い、他の病気に発展する前の口腔機能管理の重要性がますます大きくなっている。また、口腔機能管理には歯科医師だけではなく多職種連携の必要性が増してきた。本書では歯科医師のみならず、現役で活躍する医師、歯科衛生士、看護師、薬剤師の多角的な観点で、前版の見直しを行った。周術期等口腔機能管理を実施するすべての医療従事者に役立つマニュアルとなる1冊。
第1章 はじめに
1.チーム医療としての周術期における口腔機能管理の考え方
1)チーム医療による口腔機能管理が全身へ及ぼす影響
2)口腔機能管理とは
2.平成30 年度診療報酬改定の概要
1)改定の目的
2)オーラルケアの重要性
3)平成30 年度診療報酬改定の概要
4)算定は病院・歯科診療所のどちらでも可能
3.本マニュアルの活用方法
1)マニュアル作成にあたって
2)チーム医療としてのシステム構築のために
3)質の高い医療提供のために
4.医科歯科併設病院の経営に与える影響
1)積極的な取り組みが望まれる
2)オーラルケアによって期待される効果
3)増収=患者負担増の認識
第1章 参考文献
第2章 各治療期における口腔機能管理
1.EAT-10 嚥下スクリーニング
1)入院時全例嚥下スクリーニング
2.周術期等の口腔機能管理
1)周術期等の口腔機能管理の流れ
(1)入院前または入院時のオリエンテーション
(2)術前の口腔機能管理
(3)術後の入院中における口腔機能管理
2)入院前または入院時オリエンテーションの実際
(1)口腔機能管理の必要性
(2)A患者への説明用資料の使い方
3)周術期等患者への説明
(1)B周術期等患者への説明用資料の使い方
(2)留意点
4)口腔機能管理のためのアセスメント
(1)歯の状態
(2)歯周の状態
(3)粘膜の状態
(4)口腔乾燥の状態
(5)口腔清掃の自立度
(6)口腔清掃の状態
5)周術期等の口腔疾患治療
(1)歯科治療
6)周術期等の器質的オーラルケア
(1)予防処置
(2)口腔清掃指導
(3)周術期等の口腔清掃法
(4)患者の状態に合わせた口腔清掃
(5)介助者が器質的オーラルケアを行う際の体位
7)周術期等の機能的オーラルケア
(1)摂食嚥下障害
(2)開口障害
(3)構音障害
3.誤嚥性肺炎の周術期予防
1)誤嚥性肺炎の病態
(1)誤嚥性肺炎の概念
(2)誤嚥と誤嚥性肺炎の関係
(3)嚥下機能評価方法
2)誤嚥性肺炎における微生物と肺炎
(1)誤嚥性肺炎の起炎微生物
(2)口腔内疾患と肺炎
3)実地臨床における肺炎とその予防
(1)肺炎の分類
(2)医療・介護関連肺炎(NHCAP)
(3)院内肺炎(HAP)
(4)誤嚥性肺炎の予防
4.化学療法における口腔機能管理
1)化学療法前に行うべきこと
2)化学療法前の口腔機能管理の必要性
(1)化学療法・放射線療法による口腔粘膜炎の発生機序
3)口腔粘膜炎のリスクファクター
(1)口腔粘膜炎を起こしやすい抗がん薬
(2)粘膜を変性させる薬剤や治療
4)化学療法前の歯科治療の必要性
(1)骨髄抑制時のう蝕の危険性
(2)ビスフォスフォネート製剤・抗RANKL 抗体薬使用時の顎骨骨髄炎のリスク回避
(3)血管新生阻害薬使用時の抜歯などの危険性
5)化学療法前の口腔機能管理のポイント
6)化学療法中の口腔機能管理の必要性
(1)口腔粘膜炎の予防:口腔内の冷却(クライオセラピー)
(2)粘膜保護と二次感染予防
(3)口腔粘膜炎の疼痛管理
(4)味覚障害
【事例】
5.放射線治療における口腔機能管理
1)放射線治療が口腔機能に及ぼす影響
2)放射線治療前
3)放射線治療中~治療後 ー放射線治療による口腔機能の変化と影響ー
(1)口腔粘膜炎のアセスメントとケア
(2)唾液分泌障害・味覚異常のアセスメントとケア
(3)その他の有害事象
【事例】
(4)マッサージや訓練による機能回復
6.終末期医療における口腔機能管理
1)がん患者にとって食べることの意味
2)終末期医療におけるオーラルケアの目的
(1)経口摂取の維持
(2)口腔内観察の留意点
(3)口腔清掃実施時の留意点
3)終末期医療における口腔清掃の計画と評価
(1)優先順位
(2)計画立案時の注意点
(3)具体的な計画
(4)評価「患者のQOL の向上がみられたか」
4)終末期医療のセルフケアの支援(器質的オーラルケアの実際)
5)終末期医療でよくみられる症状
(1)口渇
(2)口臭
(3)口腔内カンジダ症
(4)舌苔
(5)味覚異常
(6)口内炎
(7)その他
6)機能的オーラルケアの実際
(1)摂食嚥下障害における間接訓練
(2)摂食嚥下障害における直接訓練
7)事例で見るオーラルケアの実際
第2章 参考文献
第3章 データで見る口腔機能管理の効果
1.周術期等における口腔機能管理のための客観的なアセスメントをめざして
1)周術期等における口腔機能管理のための客観的なアセスメントの必要性
2)口腔環境にかかわるアセスメント
(1)口腔清掃状態の指標
(2)口腔乾燥状態の指標
2.有効なオーラルケアをめざして
1)口腔清拭より口腔清掃が効果的!
(1)術後の全介助が必要な患者の口腔清掃の考え方
(2)口腔清拭の限界
(3)口腔清拭より口腔清掃が効果的な根拠は?
2)義歯清掃は3ステップの最後が肝心
(1)義歯清掃の過程とその意義
(2)義歯清掃法の各過程における細菌学的な評価
(3)義歯の物理的および化学的清掃による除菌効果に関する研究
(4)義歯内部への微生物の侵入
(5)毎日の義歯および粘膜清掃の必要性
第3章 参考文献
資料編
資料編の使い方
医療従事者用
Ⓐ 診療情報提供書(術前)、Ⓐ' 診療情報提供書(術後)
Ⓑ 周術期等口腔機能管理計画書
Ⓒ 周術期等口腔機能管理報告書(術前)、Ⓒ' 周術期等口腔機能管理報告書(術後)
Ⓓ 返書
患者用
ⓐ 同意書
ⓑ 患者への報告書(初回)
ⓒ 患者への報告書(2回目以降)
ⓓ 看護師用の口腔内アセスメント表
資料など
A 患者への説明用資料(主治医よりの説明用)
「治療前の歯科口腔外科受診のお勧め」
B 周術期等患者への説明用資料
「手術前後のお口の健康管理」
C 化学療法・放射線治療患者への説明用資料
「化学療法・放射線治療中のお口の健康管理」
D 各科外来掲示用ポスター
第1章 はじめに
1.チーム医療としての周術期における口腔機能管理の考え方
1)チーム医療による口腔機能管理が全身へ及ぼす影響
2)口腔機能管理とは
2.平成30 年度診療報酬改定の概要
1)改定の目的
2)オーラルケアの重要性
3)平成30 年度診療報酬改定の概要
4)算定は病院・歯科診療所のどちらでも可能
3.本マニュアルの活用方法
1)マニュアル作成にあたって
2)チーム医療としてのシステム構築のために
3)質の高い医療提供のために
4.医科歯科併設病院の経営に与える影響
1)積極的な取り組みが望まれる
2)オーラルケアによって期待される効果
3)増収=患者負担増の認識
第1章 参考文献
第2章 各治療期における口腔機能管理
1.EAT-10 嚥下スクリーニング
1)入院時全例嚥下スクリーニング
2.周術期等の口腔機能管理
1)周術期等の口腔機能管理の流れ
(1)入院前または入院時のオリエンテーション
(2)術前の口腔機能管理
(3)術後の入院中における口腔機能管理
2)入院前または入院時オリエンテーションの実際
(1)口腔機能管理の必要性
(2)A患者への説明用資料の使い方
3)周術期等患者への説明
(1)B周術期等患者への説明用資料の使い方
(2)留意点
4)口腔機能管理のためのアセスメント
(1)歯の状態
(2)歯周の状態
(3)粘膜の状態
(4)口腔乾燥の状態
(5)口腔清掃の自立度
(6)口腔清掃の状態
5)周術期等の口腔疾患治療
(1)歯科治療
6)周術期等の器質的オーラルケア
(1)予防処置
(2)口腔清掃指導
(3)周術期等の口腔清掃法
(4)患者の状態に合わせた口腔清掃
(5)介助者が器質的オーラルケアを行う際の体位
7)周術期等の機能的オーラルケア
(1)摂食嚥下障害
(2)開口障害
(3)構音障害
3.誤嚥性肺炎の周術期予防
1)誤嚥性肺炎の病態
(1)誤嚥性肺炎の概念
(2)誤嚥と誤嚥性肺炎の関係
(3)嚥下機能評価方法
2)誤嚥性肺炎における微生物と肺炎
(1)誤嚥性肺炎の起炎微生物
(2)口腔内疾患と肺炎
3)実地臨床における肺炎とその予防
(1)肺炎の分類
(2)医療・介護関連肺炎(NHCAP)
(3)院内肺炎(HAP)
(4)誤嚥性肺炎の予防
4.化学療法における口腔機能管理
1)化学療法前に行うべきこと
2)化学療法前の口腔機能管理の必要性
(1)化学療法・放射線療法による口腔粘膜炎の発生機序
3)口腔粘膜炎のリスクファクター
(1)口腔粘膜炎を起こしやすい抗がん薬
(2)粘膜を変性させる薬剤や治療
4)化学療法前の歯科治療の必要性
(1)骨髄抑制時のう蝕の危険性
(2)ビスフォスフォネート製剤・抗RANKL 抗体薬使用時の顎骨骨髄炎のリスク回避
(3)血管新生阻害薬使用時の抜歯などの危険性
5)化学療法前の口腔機能管理のポイント
6)化学療法中の口腔機能管理の必要性
(1)口腔粘膜炎の予防:口腔内の冷却(クライオセラピー)
(2)粘膜保護と二次感染予防
(3)口腔粘膜炎の疼痛管理
(4)味覚障害
【事例】
5.放射線治療における口腔機能管理
1)放射線治療が口腔機能に及ぼす影響
2)放射線治療前
3)放射線治療中~治療後 ー放射線治療による口腔機能の変化と影響ー
(1)口腔粘膜炎のアセスメントとケア
(2)唾液分泌障害・味覚異常のアセスメントとケア
(3)その他の有害事象
【事例】
(4)マッサージや訓練による機能回復
6.終末期医療における口腔機能管理
1)がん患者にとって食べることの意味
2)終末期医療におけるオーラルケアの目的
(1)経口摂取の維持
(2)口腔内観察の留意点
(3)口腔清掃実施時の留意点
3)終末期医療における口腔清掃の計画と評価
(1)優先順位
(2)計画立案時の注意点
(3)具体的な計画
(4)評価「患者のQOL の向上がみられたか」
4)終末期医療のセルフケアの支援(器質的オーラルケアの実際)
5)終末期医療でよくみられる症状
(1)口渇
(2)口臭
(3)口腔内カンジダ症
(4)舌苔
(5)味覚異常
(6)口内炎
(7)その他
6)機能的オーラルケアの実際
(1)摂食嚥下障害における間接訓練
(2)摂食嚥下障害における直接訓練
7)事例で見るオーラルケアの実際
第2章 参考文献
第3章 データで見る口腔機能管理の効果
1.周術期等における口腔機能管理のための客観的なアセスメントをめざして
1)周術期等における口腔機能管理のための客観的なアセスメントの必要性
2)口腔環境にかかわるアセスメント
(1)口腔清掃状態の指標
(2)口腔乾燥状態の指標
2.有効なオーラルケアをめざして
1)口腔清拭より口腔清掃が効果的!
(1)術後の全介助が必要な患者の口腔清掃の考え方
(2)口腔清拭の限界
(3)口腔清拭より口腔清掃が効果的な根拠は?
2)義歯清掃は3ステップの最後が肝心
(1)義歯清掃の過程とその意義
(2)義歯清掃法の各過程における細菌学的な評価
(3)義歯の物理的および化学的清掃による除菌効果に関する研究
(4)義歯内部への微生物の侵入
(5)毎日の義歯および粘膜清掃の必要性
第3章 参考文献
資料編
資料編の使い方
医療従事者用
Ⓐ 診療情報提供書(術前)、Ⓐ' 診療情報提供書(術後)
Ⓑ 周術期等口腔機能管理計画書
Ⓒ 周術期等口腔機能管理報告書(術前)、Ⓒ' 周術期等口腔機能管理報告書(術後)
Ⓓ 返書
患者用
ⓐ 同意書
ⓑ 患者への報告書(初回)
ⓒ 患者への報告書(2回目以降)
ⓓ 看護師用の口腔内アセスメント表
資料など
A 患者への説明用資料(主治医よりの説明用)
「治療前の歯科口腔外科受診のお勧め」
B 周術期等患者への説明用資料
「手術前後のお口の健康管理」
C 化学療法・放射線治療患者への説明用資料
「化学療法・放射線治療中のお口の健康管理」
D 各科外来掲示用ポスター
周術期等口腔機能管理マニュアル 第2版
これからはじめる
-
著者
別所 和久
-
出版社
永末書店
-
ページ
152ページ
-
サイズ
B5判
-
ISBN
978-4816013744
-
価格
3,300円(税込)