WHITE CROSSでは、会員の先生を対象に卒後何年目に開業したかに関する調査を実施しました。
本アンケートは、2021年7月20日〜8月20日の約1ヶ月間で、寄せられた回答は147件。
今回ご回答いただいた先生の内訳は、開業予定の先生が17.4%。開業後の先生が78.3%。また、開業されていない先生は21.3%でした。
卒後5年〜12年目に開業の先生が約半数
今回もっとも多かった回答が、「卒後7、8年目」で20.6%、その次に多かったのが「卒後5、6年目」の14.2%。多くの先生が、卒後5年目以降から開業していることがわかる結果となりました。また、「卒後1、2年目」という先生も1.4%存在していました。
一方で、卒後13年目以降と回答した先生の割合は著しく下がり、合わせても10%にも満たない結果となりました。
開業の時期についてのさまざまなコメント
本アンケートでは、開業の時期におけるさまざまなコメントもご投稿いただきましたので、ご紹介します。
開業予定がある(勤務医)
自分が目指す診療をしたい(40代 男性)
来年開業予定(30代 男性)
条件に合う物件が見つかったので (30代 男性)
法人継承の予定です(30代 男性)
夫婦で開業するため、準備中です(20代 女性)
ステップアップのため(30代 男性)
卒後3、4年目
私たちの時代は、3、4年目での開業が一般的でしたね(60代 男性)
安く開業ができるチャンスがあったため(60代 男性)
勤務先の院長との関係劣化と、両親の体調を考慮して継承を行った(60代 男性)
3、40年前というと、歯科医院が足りない時代。だからこそ、3、4年経験を積んでからの開業はベストなタイミングだったのかもしれませんね。
卒後5、6年目
結婚して実家を引き継ぐタイミングだった(30代 男性)
返済のこと考えて早めに開業しました(50代 男性)
医院の機材に限界を感じたため(30代 男性)
私の頃は、独身30歳での開業がスタンダードでした(50代 男性)
開業してお金と悩みが増えた(30代 男性)
いつまでも大学には居づらかったので (60代 男性)
この年代からは、人生の転換期というような回答が多く見受けられました。結婚や、勤務医からのステップアップ、開業後の返済を考えてなどさまざまでした。
卒後7、8年目
一通りの保険診療ができるようになったため(30代 男性)
物件が見つかったタイミングでした(40代 女性)
結婚、妻の出産を控えた時期だったが、子供の成長や自分の年齢とパフォーマンス、収入の伸びと貯蓄のタイミング面でも、最適だったと思う(40代 男性)
もっと修行してから開業するべきだった(30代 男性)
この年代は、後悔しているという回答もありながらも、比較的ベストタイミングであったというような前向きな回答が多く見受けられました。
卒後9、10年目
開業するには少し遅かったと感じています(30代 男性)
大学医局での状況が変わったため(50代 男性)
この年代から、少し遅かったかも?という回答もチラホラ出てきていました。
卒後11、12年目
スキル面、経済面において、十分な準備を終えたから(30代 男性)
一通り診療に慣れ、次の段階へ進むために開業。また、勤務医の場合、仕事への投資が税制上不利であるため(40代 男性)
自分の理想の診療をしたかったから(30代 男性)
卒後13~20年目
開業しなきゃよかったと後悔中(40代 男性 卒後13、14年目)
ずっと開業したかったから(40代 女性 卒後15、16年)
必要性に迫られたため(40代 男性 卒後17、18年目)
勤務医に行き詰まりを感じていた時に、居抜き開業の話が来て決断した(50代 女性 卒後19、20年目)
今考えると遅かったです(40代 男性 卒後21年目~)
大きくまとめた、卒後13〜20年目に開業という回答は他の年代に比べとても少なく、「タイミングだった」という方と「少し遅かった」という方が半々という結果でした。
開業予定はないというコメントも…
開業願望がないです。(30代 男性 病院・大学)
ずっと雇われで良いです。(40代 女性 勤務医)
開業は大変そうだから今のところ考えていません。(50代 男性 勤務医)
これから開業するかもしれません。(30代 男性 勤務医)
今回のアンケートでは、年代ごとに共通した回答はあるものの、条件に合う物件が見つかった、継承のため、自分の目指す診療を行うためなど年代関係なく、人生の中でのタイミングという時期に開業されている方が多いということが分かりました。
また、開業予定があるという回答では、それぞれの年代別に寄せられた回答と共通して、30〜40代での開業を予定する先生が多く見受けられました。今回の調査結果と同じく、これから開業予定の先生も、卒後5年以降を検討する方が多いという結果となりました。
今後開業予定の先生は、ぜひ今回の結果や寄せられたコメントを参考に、ご自身のライフプランに合ったよいタイミングが見つかることを願っています。
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本アンケートは十分なサンプルを持つとは言えず、回答に際して多くのバイアスがかかるものの、歯科医療界より得られた意見のひとつの側面であることを鑑み、情報として発信されています。