隣の芝生は青い?歯科医院の運営状況に迫る 第2回「デジタル設備」編の画像です
レポート 2023/05/31

隣の芝生は青い?歯科医院の運営状況に迫る 第2回「デジタル設備」編

WHITE CROSS編集部
Todoに追加しました
マイページのTodoリストを確認すると読み返すことができます。
Todo数が上限に達しました
追加済みTodoを完了してください。
エラーが発生しました
解決しない場合はお手数ですが運営までお問い合わせください。
Todoリストから削除しました
Todoリストに戻しました
エラーが発生しました
解決しない場合はお手数ですが運営までお問い合わせください。
お気に入り

開業をすると、診療時間や休診日などの働き方はもちろん、ユニット、レセコン、診察カード...さまざまなことに対して自由な選択を迫られ、一度決めたらそのまま長く継続する場合も多いですよね。先生の当時の決断は、果たして一般的だったのでしょうか...?


そんな、歯科医院における隣の芝生。気になったことはありませんか?

 

今回は、WHITE CROSSの歯科医師限定アンケート調査「歯科医師統計」で行った過去の調査から、歯科医院で選択されているさまざまな院内設備について紹介します。

 

この記事のポイント

・歯科医師統計は、歯科医師確認までを済ませた歯科医師だけが参加できるコンテンツ。

・このシリーズは歯科医院の言われてみれば気になる調査結果をまとめてお伝え。

・今回は「電動麻酔器」「CAD/CAM」「口腔内スキャナー」の導入状況と、「レセコン・アポコン」周りについて。

 

電動麻酔器を導入しているのは65%超!

電動麻酔器を使っていますか?と伺ったところ、『毎回使っている』『手動と使い分けている』『使っていない』という回答がほぼ同率で、グラフが3等分されました。


『毎回使っている』先生の理由は、「疼痛など患者負担の軽減」や、「楽で使わない理由はない」などの利便性が多くあげられました。『手動と使い分けている』先生からは、「下顎大臼歯や抜歯の際などしっかり奏効させたい場合」や、「上顎と下顎」、「男性と女性」などで使い分けているという回答も。『使っていない』という先生は、「手動でも無痛麻酔は可能」という理由を添えていました。

 

使用している電動麻酔器は、加えた力に応じて注入速度をコントロールできる二プロジェクト(モリタ)や、オーラスター(ジーシー)の名前があがりました。

 

CAD/CAMシステム導入は半数が否定的?

医院でCAD/CAMシステムを導入していますか?と伺ったところ、『すでに導入している』と回答した歯科医師は32.1%にとどまり、半数の先生が『導入する予定はない』と回答しました。

 

『すでに導入している』先生からは、「院内ラボを併設している」など、内製する体制が整っている様子が伺えるコメントも。実際に使用しているCAD/CAMシステムで名前があがったのは、TRIOS(3Shape)、CEREC(デンツプライシロナ)でした。

『導入予定』の先生からは、保険導入などを見据えていまは様子見をしているというコメントが多くありました。一方で『導入しない』と回答した先生は、「コスト回収が困難」「高価」「維持費がかかる」「技工士がいない」「外注でいい」「自身で設計するまでの時間が取れない」「メリットが少ない」など、高額商品であることに加え、日々の臨床に加える業務として負荷が大きいといったイメージの回答が寄せられました。

 

口腔内スキャナー導入者も半数だが、こちらは前向きな意見が多数

口腔内スキャナーの使用メーカーを調査したところ、ー番人気だったのがPrimescan(デンツプライシロナ)、次いでTRIOS(3shape)という結果になりました。

先出のCAD/CAMシステム導入に続き、参加者の半数強が『導入していない』と回答するものの、様子見や検討中であるといった前向きなコメントが圧倒的に多くあがりました。

 

 

この統計のコメント欄では、製品のさまざまなおすすめポイントが寄せられましたので一部を紹介します。
『Primescan(デンツプライシロナ)』CERECやCTと連動してインプラントガイド製作ができる。信頼性と精度が高い。『itero(インビザライン)』インビザラインなど矯正治療時に使用している。『Trios(3shape)』ケーブルレスなので使い勝手がよい。患者へのプレゼン等に使用しているが、患者からの評判もよい。『Trophy 3DI(ケアストリームデンタル)』楽なので。『コエックス(メディット)』スキャナが小さい。

その他は、オムニカム(デンツプライシロナ)、Emerald(プランメカ)、シャイニング(ジャパンクオリティ)、G-Oral Scan(ジオメディ)などの名前があがりました。

-------------------

そんな口腔内スキャナーの実際の稼働率について調査を進めると、実際に導入している先生(48.2%)のうち、5割強の先生が「ほぼ毎日使っている」と回答。


コメント欄に寄せられた使用場面は幅広く、「CAD/CAM冠の印象」「セラミックやジルコニア系の補綴物」や「プロビの製作」「スタディモデル」などの補綴物から、インプラントの「診査」「ガイド制作」「アバットメント」「上部構造」、そして「アライナー」の意見も多数寄せられました。


導入したもののまったく使っていない先生は、模型上で練習などをしていらっしゃるようです。

 

アポ帳はデジタル派が6割とやや優勢

続いて、デジタルのアポ帳を使っていますか?と伺ったところ、58.7%の先生がデジタルのアポ帳を使用していました。


実際にデジタルのアポ帳を使っている先生のコメント欄は「便利」であふれ、使っているメーカーは、予約Premium(ノーザ)、Apotool&Box(ストランザ)、ジニー(DentaLight)、デントネット(ジェニシス)、ヨシダ社やモリタ社のレセコンに付属している予約管理システムといった名前があがりました。

『使っていない』という回答をした先生のコメント欄には、「紙が一番使いやすい」「スタッフが使いこなせるか分からない」「紙のアポ帳で十分」というような、それぞれの医院にとっての価値観や利便性は異なることがうかがえる内容が寄せられました。

 

レセコン入力はほぼ歯科医師が行っている!

自由に選択ができるアポ帳とは真逆に、2011年度から原則義務化された電子レセプト。レセコンの入力は誰が行っていますか?と聞いたところ、ほとんどの先生が「院長」「担当歯科医師」と回答しました(複数回答)。


コメント欄は、「歯科医師がやるべきである」といった意見が大多数。「それぞれの職種の業務に専念してもらうことが肝要で、カルテ入力はDrの仕事。受付や事務、DA、DHの仕事ではない。ちなみにレセプトは経営者の仕事。」といったコメントからも、多くの医院で入力作業はもちろん、最終的にも院長がチェックをしているようです。

 

 

*** 

いかがでしたでしょうか。歯科医師統計を紐解くと、隣の歯科医院が見えてきませんか?

 

次回は隣の芝生 第3回「院内環境」を予定しています。

 

他にも調査中!先生のご回答お待ちしています!


実施中の歯科医師統計はこちら!

 ■ どのような場面でCTを使用していますか?

 ■ 歯科医師の残存歯数
 ■ 開業してどのくらいで軌道に乗りましたか?

 ■ 技工所とのやりとりで不便だと感じることは何ですか
 ■ デジタルの導入で効率化したいことは何ですか

 ■ 勤務医を続ける収入の額
 ■ コロナで歯科医院を休診した経験はありますか?
 ■ 歯科助手経験を持つ歯科助手の初任給

 ■ 未経験の歯科助手の初任給
 ■ 使用しているレジンセメント

 

回答後はすぐに、統計結果や他の先生のコメントを見ることが可能です。
※歯科医師統計はWHITE CROSSの歯科医師会員限定コンテンツです。他の職種の方や、歯科医師承認が未完了の場合はご参加いただけませんのでご了承ください。

 

テーマも募集中!

歯科医師統計では、ユーザーの先生からのテーマの投稿を募集しています。聞いてみたいこと、気になること、お気軽にお寄せください。
※すべてのテーマを取り上げられるとは限りませんので、予めご理解ください。

  

執筆者

WHITE CROSS編集部

WHITE CROSS編集部

臨床経験のある歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科関連企業出身者などの歯科医療従事者を中心に構成されており、 専門家の目線で多数の記事を執筆している。数多くの取材経験を通して得たネットワークをもとに、 歯科医療界の役に立つ情報を発信中。

記事へのコメント (0)

人気記事ランキング

おすすめLiveセミナー

Top / ニュース / 記事一覧 / 隣の芝生は青い?歯科医院の運営状況に迫る 第2回「デジタル設備」編