<総論編>では、基本的なコミュニケーション技能の解説と、それらを臨床で応用するための具体的な方法を紹介。<各論編>では、31症例に及ぶ臨床場面(症例提示と患者との会話)を設定し、それぞれの患者に対する医療面接スキル、および鑑別診断・確定診断へ至る思考プロセスが、実際の会話文によって理解できるようにした。また、症例ごとに疾患の概要、患者の訴え方、診断の進め方を整理し、面接技能以外の知識も学べるように配慮した。
総論編 歯科臨床におけるコミュニケーション
1 医療面接とは(寺中敏夫)
1)医療面接の役割
2)医療面接と従来の問診の違い
3)医療面接の技法
4)医療面接の流れ
2 コミュニケーションスキル(森 啓)
1)コミュニケーションに必要な3つの要素
2)コミュニケーションの基本的事項
3)質問法
4)聴くこと
5)かかわり行動(受容的な態度)
3 医療面接の歯科的背景(伊藤孝訓)
1)歯科疾患の特異性
2)歯科医療の特異性
4 診断の重要性(伊藤孝訓)
1)臨床能力とは
2)歯科の臨床推論
3)治療方針に影響を及ぼす要素
4)診断のSHADEアプローチ
5)医療情報としての病歴聴取
5 コーチング(小川哲次)
1)コーチングとは
2)コーチングと教育,指導
3)コーチングのプロセス
4)コーチングスキル
5)普通の会話とコーチングによる会話の違い
6)ステレオタイプ化による画一パターンの危険性
7)コーチングと医療面接:初診面接,インフォームドコンセント,指導
各論編 デンタルインタビューの実際
I 初診時の医療面接/主訴,症候に応じた医療面接
1 痛みがある
1 咀嚼時の不快感(歯科の典型的な慢性疾患パターン)(伊藤孝訓)
2 舌が痛い(病変の特徴がない推論)(伊藤孝訓)
2 腫れている
1 何度も腫れたが抜歯したくない(コンプライアンスが低い)(町野 守)
2 下唇の腫れが気になる(頻度の高い疾患から考える)(樋口勝規)
3 舌側の隆起が気になる(共感的な姿勢)(寳田 貫/樋口勝規)
3 血が出る
1 歯茎からの出血がある(POSによる問題点の抽出)(小川哲次)
4 歯が揺れている
1 歯の外傷(パターナリスティックな対応)(町野 守)
5 噛めない
1 義歯への不満を訴える(解釈モデルを活かした姿勢)(田口則宏)
2 多数歯う蝕で咬合崩壊(歯科恐怖症への対応)(田口則宏)
6 口臭が気になる
1 口臭が気になる(受容を基本とした対応)(小池一喜)
7 口が開かない
1 口が開かない(除外診断による思考)(伊藤孝訓)
8 口が渇く
1 口が渇く(病態・原因疾患の特定)(山根源之)
9 歯肉の色が気になる
1 歯肉が黒く気になる(喫煙の行動変容を促す)(川上智史)
特別な配慮を必要とする
1 すぐに治療してほしい(自己中心的な患者への対応)(本間義郎)
2 歯茎から出血する(HBV感染者への対応)(樋口勝規)
3 精神遅滞で説明できない(保護者への対応)(宮城 敦)
4 食事に時間がかかる(認知症患者への対応)(宮城 敦)
5 胎児への影響が不安(妊婦への対応)(本間義郎)
コラム:セカンドオピニオンを求める患者(伊藤孝訓)
II 再診(治療中)時の医療面接
1 処置に関する内容
1 なかなか治癒しない(なぜ長期化するか疑問)(小池一喜)
2 偶発した症状に関する内容
1 根管治療後に急性転化した(前回の処置に対する不信感)(米谷裕之)
2 修復物が脱離した(なぜ早期にはずれたか疑問)(米谷裕之)
3 抜歯の後出血(治療に対する不安と疑惑)(本間義郎)
III 治療法に関する説明・指導
1 ブラッシング法
1 怖いのでそっとみがいていた(はじめて受けるブラッシング指導)(小川哲次)
2 痛くなければとりあえずよい(コンプライアンスが低い)(小川哲次)
2 歯冠修復・補綴治療
1 審美を意識した治療法の選択(保険外診療の説明)(川上智史)
2 欠損歯があって噛みにくい(もう健康な歯は削りたくない)(大石美佳/河野文昭)
3 義歯の違和感が強くて使えない(装着後2回目の説明)(大石美佳/河野文昭)
4 欠損補綴を希望しない(患者の意志を尊重した説明)(田口則宏)
3 エックス線撮影時
1 妊娠でエックス線が不安(論理で進める対話)(古内 壽/笹野高嗣)
4 歯科矯正治療
1 歯並びが気になる(親と子供の認識が違う)(木尾哲朗)
5 小児歯科治療
1 う蝕予防処置の希望(ティーチングとコーチング)(小出 武)
索 引
総論編 歯科臨床におけるコミュニケーション
1 医療面接とは(寺中敏夫)
1)医療面接の役割
2)医療面接と従来の問診の違い
3)医療面接の技法
4)医療面接の流れ
2 コミュニケーションスキル(森 啓)
1)コミュニケーションに必要な3つの要素
2)コミュニケーションの基本的事項
3)質問法
4)聴くこと
5)かかわり行動(受容的な態度)
3 医療面接の歯科的背景(伊藤孝訓)
1)歯科疾患の特異性
2)歯科医療の特異性
4 診断の重要性(伊藤孝訓)
1)臨床能力とは
2)歯科の臨床推論
3)治療方針に影響を及ぼす要素
4)診断のSHADEアプローチ
5)医療情報としての病歴聴取
5 コーチング(小川哲次)
1)コーチングとは
2)コーチングと教育,指導
3)コーチングのプロセス
4)コーチングスキル
5)普通の会話とコーチングによる会話の違い
6)ステレオタイプ化による画一パターンの危険性
7)コーチングと医療面接:初診面接,インフォームドコンセント,指導
各論編 デンタルインタビューの実際
I 初診時の医療面接/主訴,症候に応じた医療面接
1 痛みがある
1 咀嚼時の不快感(歯科の典型的な慢性疾患パターン)(伊藤孝訓)
2 舌が痛い(病変の特徴がない推論)(伊藤孝訓)
2 腫れている
1 何度も腫れたが抜歯したくない(コンプライアンスが低い)(町野 守)
2 下唇の腫れが気になる(頻度の高い疾患から考える)(樋口勝規)
3 舌側の隆起が気になる(共感的な姿勢)(寳田 貫/樋口勝規)
3 血が出る
1 歯茎からの出血がある(POSによる問題点の抽出)(小川哲次)
4 歯が揺れている
1 歯の外傷(パターナリスティックな対応)(町野 守)
5 噛めない
1 義歯への不満を訴える(解釈モデルを活かした姿勢)(田口則宏)
2 多数歯う蝕で咬合崩壊(歯科恐怖症への対応)(田口則宏)
6 口臭が気になる
1 口臭が気になる(受容を基本とした対応)(小池一喜)
7 口が開かない
1 口が開かない(除外診断による思考)(伊藤孝訓)
8 口が渇く
1 口が渇く(病態・原因疾患の特定)(山根源之)
9 歯肉の色が気になる
1 歯肉が黒く気になる(喫煙の行動変容を促す)(川上智史)
特別な配慮を必要とする
1 すぐに治療してほしい(自己中心的な患者への対応)(本間義郎)
2 歯茎から出血する(HBV感染者への対応)(樋口勝規)
3 精神遅滞で説明できない(保護者への対応)(宮城 敦)
4 食事に時間がかかる(認知症患者への対応)(宮城 敦)
5 胎児への影響が不安(妊婦への対応)(本間義郎)
コラム:セカンドオピニオンを求める患者(伊藤孝訓)
II 再診(治療中)時の医療面接
1 処置に関する内容
1 なかなか治癒しない(なぜ長期化するか疑問)(小池一喜)
2 偶発した症状に関する内容
1 根管治療後に急性転化した(前回の処置に対する不信感)(米谷裕之)
2 修復物が脱離した(なぜ早期にはずれたか疑問)(米谷裕之)
3 抜歯の後出血(治療に対する不安と疑惑)(本間義郎)
III 治療法に関する説明・指導
1 ブラッシング法
1 怖いのでそっとみがいていた(はじめて受けるブラッシング指導)(小川哲次)
2 痛くなければとりあえずよい(コンプライアンスが低い)(小川哲次)
2 歯冠修復・補綴治療
1 審美を意識した治療法の選択(保険外診療の説明)(川上智史)
2 欠損歯があって噛みにくい(もう健康な歯は削りたくない)(大石美佳/河野文昭)
3 義歯の違和感が強くて使えない(装着後2回目の説明)(大石美佳/河野文昭)
4 欠損補綴を希望しない(患者の意志を尊重した説明)(田口則宏)
3 エックス線撮影時
1 妊娠でエックス線が不安(論理で進める対話)(古内 壽/笹野高嗣)
4 歯科矯正治療
1 歯並びが気になる(親と子供の認識が違う)(木尾哲朗)
5 小児歯科治療
1 う蝕予防処置の希望(ティーチングとコーチング)(小出 武)
索 引
患者ニーズにマッチした歯科医療面接の実際
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著者
伊藤 孝訓
寺中 敏夫 -
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
184ページ
-
サイズ
A4判
-
ISBN
978-4781200187
-
価格
9,350円(税込)