本書は、インプラント補綴による審美的で良好な結果を得るために、歯周形成外科のテクニックを軸としたインプラント周囲のティッシュ・マネージメントの種々の方法を論じた歯周外科のテキストである。理解を容易にするために、詳細な治療ステップの口腔内写真を豊富に使用し、きめ細かに治療経過を示し、また、図説はできる限り詳細に記述している。
はしがき


第1章　ティッシュ・マネージメントの基本的考え方
　1-1.粘膜貫通部のデザイン
　1-2.審美的なインプラント修復の必要条件
　第1章　参考文献


第2章　ティッシュ・マネージメントの時期と方法
　2-1.欠損部歯槽堤の術前評価
　2-2.歯周組織のタイプとティッシュ・マネージメント
　2-3.抜歯・フィクスチャー埋入とティッシュ・マネージメント
　　2-3-1.インプラント埋入とティッシュ・マネージメントの時期
　　2-3-2.抜歯とフィクスチャー埋入の時期
　2-4.軟組織増大手術　Soft tissue augmentation procedures
　2-5.ティッシュ・マネージメントに関連するフラップのデザイン
　第2章　参考文献


第3章　抜歯時の歯槽堤・軟組織の保存
　3-1.抜歯に際しての歯槽堤の保存
　　3-1-1.初期閉鎖を得るためのフラップのデザイン
　　3-1-2.抜歯後即時埋入インプラントのフィクスチャー埋入条件
　Case1　残根上の歯肉を利用した創面の初期閉鎖
　　　　 Primary closure of extraction sockets using the gingiva of the remaining roots
　3-2.抜歯後即時埋入インプラントにおけるティッシュ・マネージメント
　　3-2-1.ソケット・シールサージェリー(Socket Seal Surgery)
　Case2　ソケット・シールサージェリーを用いた抜歯即時埋入インプラント
　　　　Socket seal surgery combined with immediate implant placement
　3-2-2.抜歯即時におけるGBR
　Case3　結合組織移植片によるGBR創面の初期閉鎖
　　　　 Connective tissue grafting for primary flap closure of
　　　　 extraction sockets treated with GBR
　第3章　参考文献


第4章　インプラント周囲組織の正常象と生物学的幅径
　4-1.インプラント周囲の生物学的幅径
　4-2.生物学的幅径を考慮したインプラントの埋入深さ
　4-3.Staged approachによる歯槽堤の増大
　Case4　Staged approachと2次手術時の結合組織移植
　　　　 Staged approach and connective tissue grafts at second-stage surgery
　4-4.インプラント周囲に求められる非可動性角化粘膜
　　4-4-1.なぜ、インプラント周囲に厚く幅広い非可動性粘膜が必要か
　　4-4-2.インプラント2次外科手術時の角化粘膜の獲得
　Case5　吸収性membraneによるGBRを用いた前歯部の単独植立インプラント
　　　　 Anterior single tooth implant restoration with GBR using　　　　 bioabsorbable membranes
　4-5.結合組織移植の問題点とその対応
　4-6.吸収性membranesを用いるSimultaneous approach(同時法)
　Case6　Simultaneous approachによる単独植立インプラントのティッシュ・マネージメント
　　　　　Tissue management for single tooth implant using simultaneous approach
　4-7.抜歯後早期埋入インプラントにおける歯槽堤の増大
　Case7　抜歯後早期埋入インプラントにおけるGBRと軟組織歯槽堤増大
　　　　 Delayed implant placement using GBR and soft tissue ridge augmentation
　　　　 procedures during the healing phase of implants
　第4章　参考文献


第5章　歯槽堤の保存・増大骨質の改良
　5-1.Ridge preservation procedures
　5-2.自家骨移植とGBRの併用
　　5-2-1.歯槽堤増大手術
　　5-2-2.治癒期間中のスペースの維持
　Case8　連続する上顎前歯の欠損に対するStaged approach
　　　　　Multiple,adjacent missing anterior teeth using staged approach
　5-3.歯槽堤の垂直的水平的増大
　　5-3-1.Coronally positioned palatal sliding flap
　Case9　大臼歯部連側インプラント補綴における歯槽堤軟組織の垂直的増大
　　　　　Vertical soft tissue volume augmentation at adjacent molar implants
　Case10　フィクスチャー埋入時、治癒期間中、2次手術時における歯槽堤の増大
　　　　　Ridge augmentation during the fixture placement,the healing phase and the abutment connection surgery
　5-4.埋入部位の骨質の改良
　　5-4-1.オステオトーム・テクニック(Osteotome technique)
　　5-4-2.海綿骨質の改善
　　5-4-3.オステオトームによる上顎洞底挙上術
　Case11　FSD法によるImplant Site Development　Implants site development using
　　　　　FSD method
　第5章　参考文献


第6章　補綴物を利用した非外科的な軟組織の形成
　6-1.2次手術におけるインプラント周囲組織の形成
　　6-1-1.Guided soft tissue augmentation(GSTA)
　　6-1-2.歯間乳頭様組織の形成
　6-2.プロビジョナル・レストレーションの応用
　　6-2-1.非外科的な軟組織の形成
　　6-2-2.インプラント修復物の歯肉縁下のデザインとサージカル・インデックス法
　　6-2-3.補綴物装着後の軟組織の退縮と増加
　6-3.インプラントの歯間乳頭様組織の形成
　　6-3-1.インプラントの歯間乳頭様組織の消失と増加
　　6-3-2.連続するインプラントの歯間乳頭様組織の形成
　Case12　上顎臼歯部のImplant site developnebt　Implants site development at
　　　　　the upper molar areas
　第6章　参考文献


用語索引