著者が、自身の臨床を振り返り集大成としてまとめた大著。本書ではEdgewise Systemについての解説、臨床上のポイント、診断、治療計画の立案、治療方法を著者の長い臨床経験から詳細に解説し、さらに矯正を行う上での考え方、そして患者の心理面まで深く探る。実際の症例を収録した同書Vol. IIと併用しながら読み進めていただきたい。
Chapter1 臨床構造論
1-1 矯正治療はどのような医療か
1)矯正治療の意義
2)どのようにして矯正患者となるか
3)矯正治療の階層
4)社会と矯正治療
1-2 矯正臨床の成り立ち
1)矯正臨床医としてのかかわりの強い要素と資質
1-3 科学・矯正学・矯正臨床
1)科学・矯正学・矯正臨床の関係
2)矯正学と数理化(定量化)
3)平均値・標準・正常・調和
4)形態と機能とシステム
5)矯正学の枠組みと理解の仕方
1-4 矯正治療で何ができるか
1)矯正治療の原理
2)有機体のシステム
3)矯正治療と適応
4)保定と適応
5)部分の適応と全体の適応
Chapter2 エッジワイズ法
2-1 エッジワイズ装置
1)ブラケット
2)バンド
3)バッカルチューブ
4)主線
5)結紮線
6)コイルスプリング
7)パワーチェーン
8)ヘッドギア
9)エラスティック
10)保定装置
11)その他
2-2 矯正治療の力源(フォースシステム)
1)ワイヤー
2)コイルスプリング
3)エラスティック
4)パワーチェーン
5)ヘッドギア
6)筋の機能を応用した力系
2-3 アンカレッジシステム
1)歯牙の移動形式と基本的条件
2)固定のあり方の展開
3)コントラクションメカニズムとエキスパンションメカニズムにおける
固定のあり方
4)顎間固定
5)顎外固定
2-4 作用と反作用
2-5 歯牙の移動手順
1)歯牙移動の手順
(1)レベリング
(2)抜歯のスペースの閉鎖
A.犬歯の遠心移動
B.前歯の後退(歯列の一体化)
(3)仕上げ
2)治療手順の全体像
3)各ステップで必要とする改善事項と付随する変化
2-6 軌道修正
1)治療開始前の問題
2)治療中の問題
2-7 技術トレーニング
Chapter3 生体
3-1 顎顔面形態の数理的理解
1)矯正治療と頭部X線規格写真
2)頭部X線規格写真の分析された平均値について
3)ANBの意味
3-2 顎顔面構造の図形的理解
1)中立咬合、上突咬合、下突咬合の形
(1)中立咬合、上突咬合、下突咬合の形状の違い(形状による理解)
2)顔面構造の幾何学的捉え方
(1)水平成分と垂直成分
(2)水平成分と垂直成分の複合
A.間接窩の位置:
(1)前後的位置の移動
(2)上下的位置の移動
B.A点の位置:
(1)前後的位置の移動
(2)上下的位置の移動
3-3 図形的認識と成長発育
1)成長発育に対しての基本的な概念
2)特徴から考えられる発育のパターン-平均的なものとそうでないもの-
3)症例による発育の予測
3-4 硬組織の形態変化
1)全体像
(1)中立咬合、上突咬合、下突咬合の矯正治療による形態変化
角度による計測:
(1)SNA角
(2)SNB角
(3)ANB角
距離による計測:
(1)O-N
(2)O-A
(3)O-B
(4)R-B
(5)O-N・O-A・O-Bの治療前後の変化量
(2)形態変化の構造的理解とその応用
(1)歯牙の近遠心的移動の形態
(2)咬合平面(オクルーザルプレーン)の傾斜
(3)下顎の回転
(4)咬合平面の傾斜と下顎の回転
2)部分の変化
(1)上顎の位置の変化と形態変化
(2)下顎骨の変化
(3)オトガイ
(4)歯牙の移動形式
3-5 軟組織
1)口唇周囲の硬組織と軟組織との形態的関係
2)矯正治療による軟組織の機能的変化
3)機能と形態と適応
4)舌癖・口唇について
Chapter4 診断・治療方針・治療計画
4-1 咬合の分類
1)頭蓋と顎との関係
2)上顎の歯列と下顎の歯列との関係(咬合関係)
3)歯槽基底と歯列の関係
4-2 診断と治療目標
1)診断と治療計画との関係
2)治療目標について-理想概念モデルと実目標-
3)理想概念モデル
4)実目標
4-3 矯正治療における抜歯・非抜歯
1)歯の問題(同一顎内、上顎と下顎)
2)歯と顎との関係:歯と顎のサイズとの差(discrepancy)
3)上顎と下顎との関係
4)軟組織との関係
4-4 矯正治療後の形態予測(口唇部のプロファイルの予測)
1)矯正治療後の側貌の予想をおこなう具体的手順
2)個体差についての検討
Chapter5 こころ
5-1 こころとのかかわり
1)患者となる動機づけについて
(1)一次的動機づけと二次的動機づけ
(2)第三者による動機づけ
2)矯正治療を受けようとする欲求について
3)矯正治療開始時期について-こころとのかかわりから-
4)矯正治療を通じて患者はどのように気持ちの上で変化したか
5-2 矯正治療と美
1)顔とはなにか
2)なぜ顔に強い関心が向けられるのか
3)顔のどの部分に強い関心が示されるか
4)美しい顔
5)美意識の年齢に伴う変化
6)矯正治療上、指針とすべき美の概念
(1)基本的な美 機能美
(2)個人差のある美
(3)変遷する美 現代的な美
7)顔を変えるということ
8)矯正治療で顔に変化を与えるということ
Chapter6 治療システム
治療システム(治療開始時期、治療法、臨床)
矯正臨床学習サイクルと治療システム形成
6-1 矯正治療開始時期について
1)早期矯正治療
(1)混合歯列期の矯正治療の特徴
(2)混合歯列期の矯正治療患者の治療転帰
(3)矯正治療に携わる年限について
(4)将来の予測
(5)混合歯列期の矯正治療と永久歯列期の矯正治療とのかかわり
(6)早期治療をおこなうかどうか
(7)第一段階の治療の意義
(8)どのような不正咬合を早期に治療した方がよいか
2)永久歯列期の矯正治療
(1)成長発育のある場合
(2)成長発育のない場合
6-2 咬合の種類と矯正治療
1)上突咬合
2)下突咬合
3)開咬合
4)過蓋咬合
5)交叉咬合・偏位咬合
6)中立咬合
6-3 複合症例(Interdisciplinary case)、外科的矯正治療、成人症例
1)外科的矯正治療
2)成人の矯正
(1)治療目標の設定
(2)成人における矯正治療の具体的な進め方
6-4 転医症例
6-5 矯正臨床の評価-まとめにかえて-
1)近年の日本における矯正法の変遷
2)日本人矯正医の姿勢について
3)矯正臨床にとっての研究や技術革新の役割と位置づけ
4)矯正臨床をおこなうことに必要な資質
(1)技術
(2)知識
Chapter1 臨床構造論
1-1 矯正治療はどのような医療か
1)矯正治療の意義
2)どのようにして矯正患者となるか
3)矯正治療の階層
4)社会と矯正治療
1-2 矯正臨床の成り立ち
1)矯正臨床医としてのかかわりの強い要素と資質
1-3 科学・矯正学・矯正臨床
1)科学・矯正学・矯正臨床の関係
2)矯正学と数理化(定量化)
3)平均値・標準・正常・調和
4)形態と機能とシステム
5)矯正学の枠組みと理解の仕方
1-4 矯正治療で何ができるか
1)矯正治療の原理
2)有機体のシステム
3)矯正治療と適応
4)保定と適応
5)部分の適応と全体の適応
Chapter2 エッジワイズ法
2-1 エッジワイズ装置
1)ブラケット
2)バンド
3)バッカルチューブ
4)主線
5)結紮線
6)コイルスプリング
7)パワーチェーン
8)ヘッドギア
9)エラスティック
10)保定装置
11)その他
2-2 矯正治療の力源(フォースシステム)
1)ワイヤー
2)コイルスプリング
3)エラスティック
4)パワーチェーン
5)ヘッドギア
6)筋の機能を応用した力系
2-3 アンカレッジシステム
1)歯牙の移動形式と基本的条件
2)固定のあり方の展開
3)コントラクションメカニズムとエキスパンションメカニズムにおける
固定のあり方
4)顎間固定
5)顎外固定
2-4 作用と反作用
2-5 歯牙の移動手順
1)歯牙移動の手順
(1)レベリング
(2)抜歯のスペースの閉鎖
A.犬歯の遠心移動
B.前歯の後退(歯列の一体化)
(3)仕上げ
2)治療手順の全体像
3)各ステップで必要とする改善事項と付随する変化
2-6 軌道修正
1)治療開始前の問題
2)治療中の問題
2-7 技術トレーニング
Chapter3 生体
3-1 顎顔面形態の数理的理解
1)矯正治療と頭部X線規格写真
2)頭部X線規格写真の分析された平均値について
3)ANBの意味
3-2 顎顔面構造の図形的理解
1)中立咬合、上突咬合、下突咬合の形
(1)中立咬合、上突咬合、下突咬合の形状の違い(形状による理解)
2)顔面構造の幾何学的捉え方
(1)水平成分と垂直成分
(2)水平成分と垂直成分の複合
A.間接窩の位置:
(1)前後的位置の移動
(2)上下的位置の移動
B.A点の位置:
(1)前後的位置の移動
(2)上下的位置の移動
3-3 図形的認識と成長発育
1)成長発育に対しての基本的な概念
2)特徴から考えられる発育のパターン-平均的なものとそうでないもの-
3)症例による発育の予測
3-4 硬組織の形態変化
1)全体像
(1)中立咬合、上突咬合、下突咬合の矯正治療による形態変化
角度による計測:
(1)SNA角
(2)SNB角
(3)ANB角
距離による計測:
(1)O-N
(2)O-A
(3)O-B
(4)R-B
(5)O-N・O-A・O-Bの治療前後の変化量
(2)形態変化の構造的理解とその応用
(1)歯牙の近遠心的移動の形態
(2)咬合平面(オクルーザルプレーン)の傾斜
(3)下顎の回転
(4)咬合平面の傾斜と下顎の回転
2)部分の変化
(1)上顎の位置の変化と形態変化
(2)下顎骨の変化
(3)オトガイ
(4)歯牙の移動形式
3-5 軟組織
1)口唇周囲の硬組織と軟組織との形態的関係
2)矯正治療による軟組織の機能的変化
3)機能と形態と適応
4)舌癖・口唇について
Chapter4 診断・治療方針・治療計画
4-1 咬合の分類
1)頭蓋と顎との関係
2)上顎の歯列と下顎の歯列との関係(咬合関係)
3)歯槽基底と歯列の関係
4-2 診断と治療目標
1)診断と治療計画との関係
2)治療目標について-理想概念モデルと実目標-
3)理想概念モデル
4)実目標
4-3 矯正治療における抜歯・非抜歯
1)歯の問題(同一顎内、上顎と下顎)
2)歯と顎との関係:歯と顎のサイズとの差(discrepancy)
3)上顎と下顎との関係
4)軟組織との関係
4-4 矯正治療後の形態予測(口唇部のプロファイルの予測)
1)矯正治療後の側貌の予想をおこなう具体的手順
2)個体差についての検討
Chapter5 こころ
5-1 こころとのかかわり
1)患者となる動機づけについて
(1)一次的動機づけと二次的動機づけ
(2)第三者による動機づけ
2)矯正治療を受けようとする欲求について
3)矯正治療開始時期について-こころとのかかわりから-
4)矯正治療を通じて患者はどのように気持ちの上で変化したか
5-2 矯正治療と美
1)顔とはなにか
2)なぜ顔に強い関心が向けられるのか
3)顔のどの部分に強い関心が示されるか
4)美しい顔
5)美意識の年齢に伴う変化
6)矯正治療上、指針とすべき美の概念
(1)基本的な美 機能美
(2)個人差のある美
(3)変遷する美 現代的な美
7)顔を変えるということ
8)矯正治療で顔に変化を与えるということ
Chapter6 治療システム
治療システム(治療開始時期、治療法、臨床)
矯正臨床学習サイクルと治療システム形成
6-1 矯正治療開始時期について
1)早期矯正治療
(1)混合歯列期の矯正治療の特徴
(2)混合歯列期の矯正治療患者の治療転帰
(3)矯正治療に携わる年限について
(4)将来の予測
(5)混合歯列期の矯正治療と永久歯列期の矯正治療とのかかわり
(6)早期治療をおこなうかどうか
(7)第一段階の治療の意義
(8)どのような不正咬合を早期に治療した方がよいか
2)永久歯列期の矯正治療
(1)成長発育のある場合
(2)成長発育のない場合
6-2 咬合の種類と矯正治療
1)上突咬合
2)下突咬合
3)開咬合
4)過蓋咬合
5)交叉咬合・偏位咬合
6)中立咬合
6-3 複合症例(Interdisciplinary case)、外科的矯正治療、成人症例
1)外科的矯正治療
2)成人の矯正
(1)治療目標の設定
(2)成人における矯正治療の具体的な進め方
6-4 転医症例
6-5 矯正臨床の評価-まとめにかえて-
1)近年の日本における矯正法の変遷
2)日本人矯正医の姿勢について
3)矯正臨床にとっての研究や技術革新の役割と位置づけ
4)矯正臨床をおこなうことに必要な資質
(1)技術
(2)知識
Edgewise System Vol.1
プラクシスアート
-
著者
与五沢 文夫
-
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
347ページ
-
サイズ
A4変型ワイド判
-
ISBN
978-4874177006
-
価格
46,200円(税込)