矯正歯科治療は長年、技術優先で外面的審美性が重視されてきたが、今や機能・内面的審美性との調和が求められている。著者が40年余、改良を重ねてきたKBテクニック(改良型ベッグ法)は、安全・確実・シンプルで平易。初心者に容易で熟練者には応用がきく普遍性、機能性をもち、最小限の治療期間で最大の治療効果、術後安定性が得られ、患者にやさしい。多数の症例写真を挙げて治療経過を詳述し、新システムの装置の詳細も紹介。
■I KB テクニック(KB 矯正治療)の背景
[1] ベッグ法の背景
1 .咬耗咬合(attritional occlusions)
2 .Storey and Smith のディファレンシャルフォースに関する研究
[2] KBテクニックの概念と特徴
1 .鉄棒の原理の歯の移動
―ローフリクションでのスライディングメカニックスの実現―
2 .アンカレッジベンドとバイトオープニングベンド
― Spee 湾曲Ni-Ti ワイヤへの移行―
3 .ウルトラライトフォースを用いた歯の移動
4 .犬歯の遠心移動(distalizing of canines)
5 .レクタンギュラー(リボンアーチタイプ)バッカルチューブの開発
6 .バイパスループの開発
7 .一塊歯牙移動(en masse tooth movement)とトルクについて
8 .トルキングとアップライティングの分離
9 .Stage I ,II ,IIIの目標―逆三角形の考え方による治療手順の排列―
10.セファログラムコレクションを用いたアーチレングスディスクレパンシーの 計測と抜歯部位の選定法
■II KB テクニックで使用する材料類とその基本的活用方法
1 .ブラケットについて
2 .バッカルチューブについて
3 .Ni-Ti ワイヤについて
4 .ステンレスワイヤについて
5 .ブラケット‐ワイヤ間の摩擦について
6 .咬合挙上と咬合閉鎖
7 .ピン,エラスティック,チェーン,スプリング等の付加物
8 .一塊歯牙移動(en masse tooth movement)に際しての犬歯間保持について
9 .ストリッピングによる歯冠・隣接面形態の修正について
■III 診断と基本的治療術式
[1] 診断および治療方針の樹立法(quad diagnosis system)
1.上顎前突における治療目標
2.治療目標を達成するための診断
3.診断の資料から何を読みとるか
4.上顎前突の矯正治療開始時期
5.非抜歯症例の基準(ボーダーラインケースにおける)
6.抜歯部位の選定に際して考慮すべき事項
7.セファログラムコレクションを用いたアーチレングスディスクレパンシーの決定法と抜歯部位の選定法
8.下顎第一小臼歯か第二小臼歯抜歯かで迷う場合の判断基準
9.抜歯によりつくられた咬合(organized occlusions)について
10.動的矯正治療終了後の安定咬合とコレクトオクルージョンについて
[2] 基本的治療術式(手順)
1.Stage I
2.Stage II
3.Pre-stage III
4.Stage III
5.保定
6.安定咬合と再発防止:矯正治療後の再発をいかに防止すべきか?
7.再発した下顎切歯部の叢生・捻転の比較的簡単な改善法:部分舌側矯正のすすめ
■IV 症例
症例1:上顎前突の早期矯正治療非抜歯症例
症例2:早期矯正治療で開始し,途中で抜歯となった症例
症例3:成人の上顎前突・過蓋咬合症例
■V 歯・歯列・顎の長寿から見た矯正歯科の責任と内面的アンチエイジングについて
1.外面的アンチエイジング(アウタービューティ)と内面的アンチエイジング(インナービューティ)
2.矯正歯科におけるインナービューティ
3.インナービューティからのアウタービューティの再検討
■VI これからの矯正治療─新システムのフィロソフィ,戦略と実際
1.はじめに
2.新システム構築にあたってのフィロソフィ
3.従来の矯正治療の視点と新システムの視点
4.治療後を重視した矯正治療の実現と新システムの要件
5.より良いシステムにするために,従来の装置の問題点を検討する
6.ベッグシステムが低迷した理由と新システム構築に対する教訓と対策
7.患者から支持される矯正治療実現のための新システムの戦略
8.戦略を実現するための新型ブラケット・バッカルチューブの具備条件
9.新システムで使用する新型ブラケット・バッカルチューブの詳細
10.新システムの実際と新型ブラケット・バッカルチューブの使い方
11.新システムを使用した症例
12.おわりに
■執筆分担一覧
CHAPTER I 亀田 晃
CHAPTER II 亀田 剛・亀田 晃
CHAPTER III 亀田 晃
CHAPTER IV 亀田 晃
CHAPTER V 亀田 晃
CHAPTER VI 亀田 剛
■I KB テクニック(KB 矯正治療)の背景
[1] ベッグ法の背景
1 .咬耗咬合(attritional occlusions)
2 .Storey and Smith のディファレンシャルフォースに関する研究
[2] KBテクニックの概念と特徴
1 .鉄棒の原理の歯の移動
―ローフリクションでのスライディングメカニックスの実現―
2 .アンカレッジベンドとバイトオープニングベンド
― Spee 湾曲Ni-Ti ワイヤへの移行―
3 .ウルトラライトフォースを用いた歯の移動
4 .犬歯の遠心移動(distalizing of canines)
5 .レクタンギュラー(リボンアーチタイプ)バッカルチューブの開発
6 .バイパスループの開発
7 .一塊歯牙移動(en masse tooth movement)とトルクについて
8 .トルキングとアップライティングの分離
9 .Stage I ,II ,IIIの目標―逆三角形の考え方による治療手順の排列―
10.セファログラムコレクションを用いたアーチレングスディスクレパンシーの 計測と抜歯部位の選定法
■II KB テクニックで使用する材料類とその基本的活用方法
1 .ブラケットについて
2 .バッカルチューブについて
3 .Ni-Ti ワイヤについて
4 .ステンレスワイヤについて
5 .ブラケット‐ワイヤ間の摩擦について
6 .咬合挙上と咬合閉鎖
7 .ピン,エラスティック,チェーン,スプリング等の付加物
8 .一塊歯牙移動(en masse tooth movement)に際しての犬歯間保持について
9 .ストリッピングによる歯冠・隣接面形態の修正について
■III 診断と基本的治療術式
[1] 診断および治療方針の樹立法(quad diagnosis system)
1.上顎前突における治療目標
2.治療目標を達成するための診断
3.診断の資料から何を読みとるか
4.上顎前突の矯正治療開始時期
5.非抜歯症例の基準(ボーダーラインケースにおける)
6.抜歯部位の選定に際して考慮すべき事項
7.セファログラムコレクションを用いたアーチレングスディスクレパンシーの決定法と抜歯部位の選定法
8.下顎第一小臼歯か第二小臼歯抜歯かで迷う場合の判断基準
9.抜歯によりつくられた咬合(organized occlusions)について
10.動的矯正治療終了後の安定咬合とコレクトオクルージョンについて
[2] 基本的治療術式(手順)
1.Stage I
2.Stage II
3.Pre-stage III
4.Stage III
5.保定
6.安定咬合と再発防止:矯正治療後の再発をいかに防止すべきか?
7.再発した下顎切歯部の叢生・捻転の比較的簡単な改善法:部分舌側矯正のすすめ
■IV 症例
症例1:上顎前突の早期矯正治療非抜歯症例
症例2:早期矯正治療で開始し,途中で抜歯となった症例
症例3:成人の上顎前突・過蓋咬合症例
■V 歯・歯列・顎の長寿から見た矯正歯科の責任と内面的アンチエイジングについて
1.外面的アンチエイジング(アウタービューティ)と内面的アンチエイジング(インナービューティ)
2.矯正歯科におけるインナービューティ
3.インナービューティからのアウタービューティの再検討
■VI これからの矯正治療─新システムのフィロソフィ,戦略と実際
1.はじめに
2.新システム構築にあたってのフィロソフィ
3.従来の矯正治療の視点と新システムの視点
4.治療後を重視した矯正治療の実現と新システムの要件
5.より良いシステムにするために,従来の装置の問題点を検討する
6.ベッグシステムが低迷した理由と新システム構築に対する教訓と対策
7.患者から支持される矯正治療実現のための新システムの戦略
8.戦略を実現するための新型ブラケット・バッカルチューブの具備条件
9.新システムで使用する新型ブラケット・バッカルチューブの詳細
10.新システムの実際と新型ブラケット・バッカルチューブの使い方
11.新システムを使用した症例
12.おわりに
■執筆分担一覧
CHAPTER I 亀田 晃
CHAPTER II 亀田 剛・亀田 晃
CHAPTER III 亀田 晃
CHAPTER IV 亀田 晃
CHAPTER V 亀田 晃
CHAPTER VI 亀田 剛
最新のKBテクニック:改良型ベッグ法の実際
─インナービューティを考慮した矯正歯科治療へ─
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著者
亀田 晃
亀田 剛 -
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
232ページ
-
サイズ
A4判変型
-
ISBN
978-4781201733
-
価格
12,100円(税込)