※本セミナーは、2024年2月29日〜8月31日にWHITE CROSS Liveセミナーにて配信されたものです。

超高齢社会を迎えて、健康寿命をいかに伸ばすかが重要な課題となっていますが、その鍵となるのが「歯の健康」ということが明らかになってきております。このような中、インプラント治療は、欠損のある患者にとって周囲の歯に負担をかけずに咀嚼改善でき健康長寿につながる優れた治療法といえます。そして、外科的侵襲、治療費などから、少数のインプラントで高い治療効果のあるインプラントオーバーデンチャー（以下IOD）を治療オプションとして習得しておくことが必須になってきております。IODは義歯の優れた点とインプラントの優れた点を兼ね備えており、義歯の安定だけでなく、10年、20年、30年先を見越した顎堤保全（Biological Costの考え方）としても有用です。また、部分床義歯にも有効で、咬合支持の改善、すなわちアイヒナーの分類において、良好な咬合状態にすることができ、加えて、クラスプをなくすことができるので、審美的にも優れるさまざまな利点が挙げられます。
そこで、これらのことを述べるとともにインプラントオーバーデンチャーの施行にあたり知っておかねばならない最も重要な2つの事項（以下項目3）をはじめ無口蓋義歯の製作ポイント（以下項目5）など成功のための7つの勘所を解説します。
1、インプラントの適応症拡大および患者へのモチベーションアップ／2、インプラントの植立部位および本数の原則、リジッドIODフレキシブルIOD／3、免荷期間中および手術後抜糸までの重要ポイント（ガーゼ法）／4、アタッチメント取り付けの勘所（弾性材料の使用）／5、無口蓋義歯の製作ポイント／6、ユニバーサルサポートへの配慮／7、デジタルデンティストリーの利用