歯周治療は、医療面接から始まり、検査・診断・治療計画立案のうえまずはすべての患者さんに対して歯周基本治療を行います。再評価後必要部位に対する歯周外科治療を行い、再評価後炎症のコントロールが確認されたら、咬合のコントロールとして矯正歯科治療、インプラント治療、補綴治療といった口腔機能回復治療を行います。そして再評価後サポーティブペリオドンタルセラピー（SPT）もしくはメインテナンスへと移行します。歯周基本治療が奏功し、この時点で炎症のコントロールがなされれば、歯周外科治療を行わずに口腔機能回復治療あるいはSPTへと移行することもしばしばです。すなわち日常臨床においては、歯周外科治療：切るペリオ以外の治療である、切らないペリオが、一連の歯周治療の多くの部分を占めるわけです。そこで本セミナーでは、切らないペリオとして、医療面接、検査、診断、治療計画の立案、そして歯周基本治療でももっとも重要な非外科的歯周治療、さらにはSPTについて、詳細に見ていきます。