今回のテーマは、わかっているのにできない「行動すること」についてです。「行動」には、「行動をするためのコツ」があるのです。
最初の1歩が踏み出せない
いつか必ず成功しよう…分院展開がしたい…たくさんのスタッフを動かしたい…患者であふれる歯科医院にしたい…年間売上1億円を達成したい…思いはしてもなかなか行動に起こせない…
我々日本人は、ややそういう傾向があるようです。結局は安定を求めているのでしょうけれど...。
新型コロナの影響で、好景気はしばらくお預けとなりました。税収が伸びない以上、保険制度も大幅なプラス改正など望めません。特別措置法の撤廃など懸念材料にも事欠きません。
だからこそ踏み出すべきなのです!
幸せも行動の先にある
歯科医師は素晴らしい職業です。先生次第で、先生自身はもちろんのこと、患者にも、スタッフにも、関係者にも幸せをおすそ分けできます。
ただし、全てを先生が抱え込むことはありません。行動を起こしたいと思ったときには手助けしてくれる方は必ずいます。
ですから、今必要なのは先生の決断と行動だけです。決断を下して行動する勇気がなくては、何も変化は起こりません。幸せも訪れません。おとなしく待っているだけでは、売上も患者も増えるはずがないのです。
行動における禁則
どう行動するか、については様々な方法論がありますから、先生の気に入った方法で構いません。ただ、〇〇するな、というのはあまり語られないようなので、ここに挙げる『行動の禁則3か条』だけは是非とも守ってください。
禁止その1 闇雲にやらない
行動し続ければ、どこかで当たりは出ますが効率が悪すぎます。先生の歯科医院経営のどこに問題があるのかを把握するところから始めてください。
禁止その2 成功歯科医院をソックリ真似る
先生と他の先生が違うように、歯科医院の問題も違えば、患者も、土地柄も違います。的確にカスタマイズしなくては、思うほどの成果は出ません。
禁止その3 ノウハウコレクターにならない
問題点とその解決策であるノウハウが合致したなら劇的な効果も期待できますが、そうでなければ効果はわずかです。だからといって次々とノウハウを求めるのは時間も、労力も、さらには資金も無駄になります。
まとめ
3つの禁止事項は「真の問題の明確化」の重要性の裏返しとも言えます。歯科診療でも、まず検査して診断です。いきなり治療はしません。決断と行動は重要ですが、その前の「真の問題の明確化」も大切なことなのです。
もし、今回の新型コロナで歯科医院の業績が落ちたなら、そのきっかけはコロナですが、「真の問題」は別のところにある場合がほとんどです。その問題はそれぞれの歯科医院で異なっていて、しかも思いもよらないモノだったりします。「真の問題」をはっきりさせたいならこちらはいかがでしょう。
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コラムへの想い
私自身が歯科医師として臨床・経営を行ってきた経験から、歯科医院経営のコツ、患者に好かれる歯科医院の構築、収益性の向上などについてのヒントをお話ししています。
前回までの記事はこちら
第4回「だからブレイクできない!歯科医院のリニューアル時に見落としがちなこと」
第5回「ラポールの獲得は恋愛を成就させることに似ている?!」
第12回「患者心理を操作して、優良習慣を身につけさせるウラ技」
第13回「『理想的な患者像』から芯の通ったブレない歯科医院を作る」
第14回「歯科医院のホームページから効果的に集患するには?」
第15回「歯科医院の成長を加速させる① 〜こんなノウハウは役に立たない〜」
第16回「歯科医院の成長を加速させる② 〜ノウハウを真の成長に直結させるには〜」
執筆者
歯学部卒業後、長年臨床の現場に立ち、同時に歯科医院経営の指揮をとる。単なる集患ではなく、いかに経営者の手元にキャッシュフローを残し、労働時間の価値を高めていくか、ということに主眼を置いたスタイルを確立。厳しい現状に窮する歯科院長の一助になりたい、との思いから、歯科医院経営のコンサルティングに取り組むIntellectual (インテレクチュァル)や株式会社120%の代表として活動している。