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経営 2021/04/28

院長一人の経営から脱する「人材活用」~TC・チーフ人材の養成と活用~

MOCAL株式会社
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※当インタビューは、オーディオブック「院長の経営成功術 VOL21」より抜粋、編集した内容です。

※本インタビューで紹介される役職や内容は収録時点のものです。

 

TODAY's GUEST

医療法人輝笑会いちき歯科 理事長兼院長 市来正博先生

岡山大学歯学部卒業後、大阪市内のクリニックで8年間勤務。平成12年いちき歯科を開業、平成21年に法人化。現在ユニット8台、スタッフ総数18名、年間医業収入1億8千万円という高い業績を実現。特にTCを中軸とした診療システムにより、開業15年が経過した現在も紹介を中心とした新患数100名、TCによる自費契約が月平均500万円以上と開業が相次ぐ激戦区でも、クオリティの高さで患者様の支持が増え続けている。また臨床だけにとどまらず、「みんなが幸せになる医療」という使命実現のため「スタッフの『人間教育』」にも力を入れている。その他『行列のできる歯科医院』『夢を叶える歯科医師たち』など共著者として執筆活動もしている。

 

TC導入の秘訣は「強い意志」と「先行投資の考え方」

今野 今回は、いちき歯科様の診療システム、診療のオペレーションについてお聞きしていきたいと思います。トリートメントコーディネーター(以下、TC)を中軸とした診療システムを作っていらっしゃいますが、この取り組みを始めようと思ったきっかけや、実際に今やっていらっしゃる内容などを中心にインタビューさせていただきます。

 

まずこのTC、トリートメントコーディネーターを導入しようと思われたきっかけはどの辺りにあったのでしょうか。

 

市来 そうですね、歯科の経営系セミナーや、先輩の寄田先生からもTCという職種があるというのを聞きまして、色々自分も勉強していく上で、これは必ずこれからの医療に必要になると確信しました。これは是が非でも、何が何でも導入すると決め、今TCを任せている磯田というスタッフと一緒に、経営系セミナーのTCコースに参加しました。この新しい取り組みの導入は一部のスタッフが辞めるきっかけにもなってしまいましたが、今思えばその当時の判断は最善だったと思っています。

 

その当時はチェア4台での診療でしたが僕がチェア3台をフルに回している状態で、もう戦場のように本当に忙しかったですね。僕は診療することに精一杯で、そのほかの割ける時間の余裕がありませんでした。作業のように診療をこなしていて、患者さんに説明する時間なども本当は取りたいのに、ゆっくり説明することができませんでした。患者さんからは、すごく説明をたくさん聞きたいっていう方も、そういう表情されている方もいらっしゃいましたが、現実には次の予約患者さん、横のユニットにも患者さんが待っていらっしゃるので、残念ながら治療のご説明はできないという状況でした。

 

 

市来 もちろん少しでも患者さんが納得する説明をしてあげたいという思いもありましたし、同時に自分の負担を軽減しないとこのままではパンクしてしまう懸念もありました。そのような切羽詰った状況で、当時は勤務医を雇うという発想が全くなかったこともあり、それならば診療を運営していく上で、何か改善や変化させなければいけないと思っていました。そのようなときにTCという職種のことを聞いて、これは今の医院を改善してくれるシステムだろうと確信しました。

 

今野 なるほど。ドクターに代わってしっかり情報提供することや、患者さんの希望やお話を聞いてあげるという機能をやってもらうということと、先生自身が治療に時間を集中させられるように負荷の分散になったということですね。そういうことが実現できそうだということでTCをやろうと思われたんですね。

 

市来 そうですね、当時はチェアが4台でしたが、TCが説明するということは実質5台のチェアがある状況と同じになるため、経営的にも当然プラスになると思いました。

 

今野 なるほど。そのような経緯やきっかけがあったのですね。実際に取り組み始めて、長い年月ブラッシュアップされてきたと思いますが、今は先生の医院でTCさんが活躍されているシーンや、実際にはどのような業務を具体的にやっていらっしゃいますか?

 

市来 当院のTCはですね、初診で患者さんに問診票を書いていただいたら、まず最初に患者さんの対応をします。患者さんの話をゆっくり聞いて、今の状態や症状、さらに今までの歯科に対してどういうイメージがあるか、どのようなことに気をつけてほしいか、例えばアレルギーがあるなど色々なことも、つい忙しい中では見落としがちになるものをしっかりスクリーニングして、それから検査や治療に入っていく流れになります。

 

そこから診療室で口の中を見せていただいて、必要があればレントゲンを撮って、当時はドクターが私のみでしたので最終的に私が現状を分析して、どのような治療方針でやっていくのかという計画を大まかに立てて、当日は必要最低限の説明をして「次回にゆっくりお話させていただきます」という流れで、必要ならば応急処置をしてお帰りいただいています。

 

 

市来 次回の来院で、まずTCが前回の検査結果や治療方針を説明させていただいて、その段階では治療方針にも様々な選択肢があるため、患者さんが望まれる治療内容とすり合わせして、治療方針を固めます。ここでは、補綴の場合に保険か自費を決めるまではしておりません。

 

患者さんの状況によっては最初に補綴の説明をする場合もありますが、基本的には治療を進めていく過程で必要に応じて、改めて補綴のコンサルとしてTCが治療内容や費用などを説明して契約書まで対応します。大きい症例ケースの場合などは、分割支払いやデンタルローンなどの支払い方法までTCが管理してくれています。

 

今野 なるほど。初診時にいわゆる初診カウンセリングを、2回目の来院時にセカンドコンサルで治療計画を大まかにお話して、必要に応じて補綴コンサルもされるということですね。

 

市来 はい。これが基本的な流れになっていますが、患者さんによってご希望があれば補綴コンサルなども何度もご説明することもあります。

 

今野 何度もご説明する機会などの判断は、TCが必要性に応じて自己判断されるのですか?

 

市来 そうです。TCの判断に任せています。TCは医院のスタッフではあるのですが、医院と患者さんの間でTCが患者さんの要望を汲み取り、ドクターや院長などに「ここはこうなりませんか」、「もっと違う選択肢はないですか」などの交渉をすることもあります。患者さんとの橋渡し役、第三者的な接し方で活躍していただいています。

 

今野 これは本当にドクターサイドから見ても、患者さんサイドから見ても良いですよね。

 

市来 良いです、本当に素晴らしいシステムだと思います。

 

今野 そうですよね。

 

 

市来 例えば先ほど治療費のお話をしましたが、ドクターは治療費の話をすることを好まない方が多いと思いますが、TCが費用の話もしっかりと対応してくれて、さらに入金されたかどうかの管理までしてくれることがありがたいですね。

 

それと自分が勤務医だった時もそうですが、自費の治療が多い先生と、あまり自費にならない先生に分かれることがあります。担当する患者さんに変化があるわけではないのですが、対応される先生の自己概念や意識なども影響し、自信がなさそうな先生は自費が少なく、自信を持って説明する先生は自費が伸びると思います。でもその先生の器量や自信の有無で自費治療になるかどうかということは、個人的には少し違うのかなと思っています。

 

やはり基本的には治療の説明を毎回して、医院が押し売るのではなく患者さんの一つの選択肢として選んでいただく。そうすることでドクターの裁量に左右されないと結果になります。患者さんによっては診療室って独特の雰囲気なので、まな板の上の鯉じゃないですが、ご自分の意見を言えない可能性もあります。相手がドクターだとなおさら緊張してしまう患者さんもいるので、そのような場面ではTCが診療室ではないお部屋で、ゆっくり治療内容をご説明して、一人の人として対等に丁寧に相手の話をゆっくり聞くということが、後々トラブルにならないと思います。

 

今野 なるほど。TCを導入しようと思ってから、ある程度軌道に乗ったと感じるまでにどのくらいの期間がかかりましたか?

 

市来 そうですね。やはり1年ぐらいはかかったように思います。TCは業界としてもまだまだほとんど導入されていない状態だったので、スタッフも患者さんとのやり取りの中で「そんな話はいいから早く診てくれ」と言われてしまうことも多くありました。しかしカウンセリングを必ずやるという方針でしたので、その当時は例えば、TCから治療のご説明をさせていただけないのであれば、「治療を受けずに帰っていただいても構わない」「当院の方針をご理解いただく」ことを徹底しました。

 

現在は少し柔軟に対応していますが、その当時は「聞いてくれる患者さんにカウンセリングする」くらいのの進め方では、結局やらなくなってしまうと感じていて、必ずカウンセリングを実施するのだとスタッフにも徹底しました。導入してすぐの時にはスタッフもしっかり理解できているのですが、診療が忙しくなると割愛されてしまう懸念もありまして、TCというシステムが根付くまで、対応するTCスタッフが成長するまでは、やはり院長自身が率先して取り組み、なし崩し的にならずに「やるんだ」という強い意志が必要だと思います。

 

今野 とても大事なことですね。

 

市来 そうですね。当院はワンフロアの診療室でしたので、院長室を「院長室兼TCルーム」にしました。TCシステムを導入すると、そのような費用もかかることになります。そして、TCを専任にするということは、中のスタッフが1人足りなくなるので、当然のように人も雇わないといけないという面では、TCルームなど設備含め先行投資は必要だと思います。

 

今野 それだけ重要なセクション、役割だということですね。

 

市来 そうですね。

 

 

今野 これからTCを活用したいという多くの先生へ、スタッフから人選する基準やふさわしいスキルなど、市来先生のお考えで結構ですのでTCの選び方など教えていただくことはできますでしょうか。

 

市来 そうですね。まずお話することが好きなスタッフが良いと思いますし、人として相手を好きになることができるスタッフが良いです。話すのが苦手となると、少し難しいかなと思います。TCがおしゃべり好きということではなく、どちらかというと傾聴という聞く姿勢がとても重要になります。患者さんがTCに対して心を開ける、信頼できるとなるためには、しっかり要望や不安な気持ちを聞けるという資質が必要だと思います。この人へお話したいなと思っていただくことも大切ですね。

 

今野 なるほど、分かりやすい基準ですね。先程、TCのシステムが根付くまでは院長が率先して取り組むというお話もあり、実際にTCとして色々なコツや学ばなければならないことがあると思いますが、育てるという意味において教育や育成という面で留意すべき点はありますか?

 

市来 当院の場合は、TCという職種が磯田自身に合っていたこともあり、TCを導入してから仕事観のスイッチが入り、逆に自分から進んで色々な勉強会に参加してくれるようになりました。当院は歯科助手である磯田がTCをやってくれていますが、歯科助手は歯科衛生士と違い、ある程度仕事ができるようになるとスキルアップを目指さなくなってしまうことがありましたが、TCは歯科助手の次のキャリアステップとして良い機会になったと感じています。

 

今野 なるほど。一緒にセミナーに行くというお話もありましたが、例えばどういったことを勉強するとTCのスキルアップにつながりますか?

 

市来 そうですね。やっぱり心理学的なカウンセリングの手法であったりとか、聞くコーチングであったりは有効だと思います。もちろん、そのような資質をスタッフが持っていることは必要になりますが、さらに磨いていく必要があると思いますね。患者さんも色々な方がいらっしゃって、普通に話をして下さる方もいらっしゃれば、なかなか自分のことを話さない方もいらっしゃいます。少し強面でコミュニケーション取りにくい方もいらっしゃる。その中でただ一辺倒の接し方であると上手くいかないことが多いので、経験しながら習得していった面もあると思いますが、勉強し知識を高めることによって一つの自分のやり方をつくっていく上で参考になったのではないかと思います。

 

信頼できるチーフ育成のポイント「育っていく環境を整える」

今野 次は、チーフや幹部スタッフに関してのお話を聞いていきたいと思います。実際には今TCをされていらっしゃる磯田さんが先生の右腕としてチーフをやっていらっしゃるとのことですが、いろいろな医院さんでもそろそろ右腕が欲しいという先生がたくさんいらっしゃいます。チーフがいる医院、もしくは先生ご自身の経験談なども交えて、チーフがいることで院長自身の仕事でどのような変化やプラスのメリットがあるかなどもお聞きしてもよろしいでしょうか?

 

市来 TCは診療の上でも院長の代わりを果たす部分があって、院長の負担を軽減するということがあるのですが、医院運営のマネジメントでも、医院の中心になっていきやすいと感じています。今まではスタッフの面談を私が月に1回やっていました。スタッフ数が10人以内であれば、院長でどうにか対応できると思いますが、忙しさや忙しさが原因の余裕のなさから、面談する中でも「こういうことをしてほしい」という要望を聞くだけになってしまいます。私自身もそうですが、聞くのが苦手であるとやはりコミュニケーションが上手くいかないですね。そのような時に、話を聞くスキルが非常に高いTCである磯田がチーフとして面談をしてくれると大変助かります。

 

今では毎月1人30分ほど診療時間内に面談をしてくれていて、その磯田から私がまとめて報告を受けるという流れになっています。時間的にも非常に効率が良いですし、院長には言いにくいことがあっても磯田が聞いてくれる。スタッフにとっても磯田の方が話しやすいということもあると思います。同じ女性ですし雰囲気づくりも上手ですね。また、私の方針や伝えたいことを磯田なりに言い回しを変えたり、時にはオブラートに包んだような表現で伝えてくれ、誤解などがなくなったことが大きな成果だと思います。

 

今野 なるほどですね。先ほどのTCの場合はドクターと患者さんの間の橋渡し役でありましたが、医院のマネジメントという意味で院長とスタッフの橋渡しをチーフがやってくれているということですね。

 

市来 そうですね。

 

今野 役割の構図としてはとても似ていますね。

 

市来 そうですね。似ていますね。

 

今野 なるほど。院内のコミュニケ―ションや、風通しの部分で一つプラスのメリットが大きいものとしてあるということですね。

 

市来 そうですね。父性と母性のようなものが必要で、どちらかだけでなく両方あった方が良いと思っています。どうしても院長は父性が強くなる傾向にあるので、チーフには母性の面でスタッフが抱えている悩みを把握してもらっています。院長に言うことでもないかなという小さいことを、小さい悩みのうちに解決していくことによって、長く勤務してもらいやすくなりました。それまでは、3年以内や3年から4年というサイクルでスタッフが変わっていましたが、今では5年、6年と長く勤務してくれるスタッフが増えましたので、そういった面でも医院が安定してます。

 

今野 なるほど、確かにありがたい存在ですね。このスタッフマネジメント以外で、特にチーフがいることで他にプラスのメリットを感じている点はございますか?

 

市来 そうですね、やはり院長は孤独なので、自分の相談相手になってくれることは非常に大きいですね。愚痴を言う相手がいない、自分の不安を出す場所がないなど院長特有の悩みも、チーフが聞いてくれるようになり私自身も精神的にとてもありがたいです。

 

今野 なるほど。なかなか磯田さんのような優秀なチーフを育てる、得られるということも難しいとは思いますが、磯田さんとの信頼関係、人間関係が築けるようになるまでどのくらいの期間がかかったのでしょうか?

 

市来 そうですね。実際にTCを導入して、磯田がある程度TCという仕事に自信を持てるようになった頃だと思います。およそ2~3年くらいでしょうか。院長室がTCルームと兼務になったこともあり、コミュニケーションの量が格段に増えましたね。それによって私が考えていることを、チーフも理解しやすいようになったと思います。やはりコミュニケーションは、質はもちろん大事なのですが量も重要な点だと実感しました。院長室とTCルームが一緒になったという事情もありますが、治療方針についてのディスカッションもするため圧倒的にコミュニケーションする機会が多くなったことが、今までのアシスタント業務のみの時と比較して良かった点だと思っています。

 

今野 なるほど。シンプルですが、とても大事ですね。

 

 

今野 院長の考えなど、量としてもたくさんコミュニケーションの場で伝わっているということですね。先ほどTCの時の質問と同じになりますが、チーフとして成長するポテンシャルを持っている人材の見分け方と言いますか、どのような資質を持っている人をチーフに任命しても良いのかなど、基準になるようなヒントいただくことはできますでしょうか。

 

市来 そうですね、まず何よりも前向きであるということですね。素直であること、明るい性格なども大切な点だと思います。そのようなポテンシャルがあれば、言い方は少し雑ですが勝手に育つ素質があり、自分で勉強するようになります。その中で院長がやるべきことは、邪魔をしない、チーフの可能性に蓋をしないことだと思っています。もちろん自分自身への自戒も含めて、そのように思いますね。院長として枠にはめずに育っていく環境を整えるということが大事でした。

さらに磯田には最低でも年に1回は私が学んでほしいと思う他院の見学に行ってもらっています。当院として組織の仕組みづくりはしていますが、他院にも素晴らしいチーフがいて同じ役割同士で交流することによって、ますます成長していくと感じています。

 

今野 院長から指示されなくても、仕事観として前向きなスタッフであれば自ら成長していくということはありますね。あとチーフといえば、同じスタッフのなかでも一つ期待することが変わると思いますが、チーフにふさわしい基準というものは何かありますか?

 

市来 TCも同じくですが、チーフも私の代わりではないと思っています。スタッフの悩み相談が院長に筒抜けになるわけではなく、磯田の中で留めておくという判断もあると思います。必要なことをしっかり報告してくれる信頼感があるので、例えば「先生には言えないです」ということもあります。スタッフからも、嘘をつかない、悪口言わないなど信頼されていて、さらに前向きであったり、プラスのエネルギーを与えてもらえること、それを押しつけるわけでもなく、話を聞いてくれるという存在がいれば誰からも嫌われないですね。だからこそ自然に「もうチーフだね」という流れになっていました。

 

今野 なるほど。確かに本人の資質によって周りが認めるという面は大きいでしょうね。チーフにしようとしてなるものではないのかもしれないですね。市来先生、今回は「TC」と「チーフ」というスタッフの育成について多くの学びをいただき、ありがとうございました。多くの院長先生にとって、大変参考になる内容をいただけたのではないでしょうか。

 

※当インタビューは、オーディオブック「院長の経営成功術 VOL21」より抜粋、編集した内容です。

 

 

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■「院長の経営成功術 VOL21」

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2. スタッフマネジメントの問題は自分にあった

3. 人間関係におけるパワーバランスの重要性

4. TC導入の秘訣は「強い意志」と「先行投資の考え方」

5. 信頼できるチーフ育成のポイント「育っていく環境を整える」

6. 一番の人材育成は「医院の方向性に合った人を雇うこと」

7. 「人間として一流であれ」人間教育の重要性

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