WHITE CROSSでは、2023年の年末に「ユーザーが選ぶ歯科製品調査」と題した大規模調査を実施。日々の臨床現場で扱う歯科製品のイメージや使用感について、9つの製品部門を5つの評価軸で調査しました。
本稿ではその調査結果をすべて公開。先生の愛用製品は入選されていますか?
9つのノミネート部門と5つの評価軸
結果発表
インビザラインでおなじみの米国アライン・テクノロジー社が開発し、2014年頃より国内シェアを伸ばしてきたiTeroが5評価軸のすべてを独占。最新機種のiTero エレメント5Dプラスシリーズでは、柔軟性と機動性が向上し、近赤外光画像(NIRI)による隣接面う蝕検知補助機能を搭載やモバイルタイプの追加など、テクノロジーの進化を感じます。
ユニット部門においては、創業100年以上の歴史を持ち、国内トップクラスのシェアを誇るモリタ社のユニットが1位を独占。ラインナップはシグノシリーズ、ソアリックシリーズ、スペースラインシリーズなど、どれも細部までこだわり抜いた機能性を持ちながら、スペースラインEX と Soaric はグッドデザイン・ベスト100を受賞するなどデザイン性における実績も兼ね備えています。
スイスのバーゼルを本拠地とし、世界のインプラント市場でトップクラスのシェアを獲得するストローマン社のインプラントが、臨床実感、デザイン性、認知度、サポートの手厚さで1位に。
コストパフォーマンスでは、安全性や品質が同等な韓国製のTSと米国製のETという2ブランドの展開により、患者や歯科医院のニーズに合わせたシステムの選択を可能にしたオステム社のインプラントがランクインしました。
クリアな観察画像や独自技術による光学テクノロジー、最大80,000Luxの高輝度LEDを特徴にもつ、ライカ社の歯科用マイクロスコープが臨床実感、デザイン性、認知度、サポートの手厚さといった4つの評価軸で1位に。
コストパフォーマンスでは、口腔内カメラと顕微鏡を兼ね備え、4K画質で最大80倍の視野を可能にするヨシダ社のネクストビジョンがランクインしました。
コンポジットレジン部門は混戦の結果。
臨床実感、認知度においては、クラレノリタケデンタル社のクリアフィルマジェスティが1位を獲得。1色で幅広い天然歯色に親和する新シェード「Universal」が追加されたクリアフィル®マジェスティ®ES フローを用い、症例を多数使った無料セミナーも盛況をよびました。
コストパフォーマンスでは松風社のビューティフィルがランクイン。ペースト、フロアブルタイプはもちろん、キッズ用レジンの展開など、幅広いラインナップを有しています。
デザイン性とサポートの手厚さでは、シェードのないコンポジットレジンとして2020年に日本初ではじめて発売を開始したトクヤマデンタル社のオムニクロマがラインクイン。その幅広く、不思議な色調適合性でも話題になりました。フロアブルタイプの発売時には症例紹介や、深い窩洞への一括充填を可能にしたフローバルクを発売するなど、利便性を高めています。
ニッケルチタンファイル部門では、デンツプライシロナ社のWaveOneが1位を独占。なかでもWaveOne Gold は、ゴールドワイヤーを採択し、高い柔軟性と破折抵抗性で根管拡大形成にシンプルさを提供した製品です。
歯ブラシ部門は、電動と手用に分けてご紹介。
電動歯ブラシ部門では、約8割の歯科医療従事者が使用した経験をもつ、フィリップス・ジャパン社の音波式電動歯ブラシソニッケアーが1位を独占。WHITE CROSSでは、ソニッケアーの正しい使用・指導方法や無料体感キャンペーンの体験レポートも配信しています。
手用歯ブラシ部門では、ジーシー社のルシェロが臨床実感、コストパフォーマンス、デザイン性、サポートの手厚さの4つの軸で1位に。ヘッドの先に山切りカットを搭載し、カリエス予防の「B」とペリオ予防の「P」という2種類を展開しています。
認知度では、発売30周年を迎え、歯ブラシと歯磨剤や洗口剤のシステムトータル(用具と製剤)で歯周病を予防するというコンセプトのもと開発された、LION社のシステマがランクインしました。WHITE CROSSの調査でも、歯科医師の約7割が一度はシステマの歯ブラシを患者に推奨したことがあると回答しています。
クロルヘキシジンによる殺菌効果があり、多くの歯科医療従事者から信頼を得ているウエルテック社のコンクールが臨床実感、デザイン性、サポートの手厚さで1位。コンクール製品をコミカルに描いた漫画「DHにゃん」シリーズや、姉妹サイトdStyleでの「ジェルコートFの活用方法3選」「PMTCペースト徹底解剖」にも高い注目が集まりました。
コストパフォーマンスでは、低研磨性で低発泡、低香味という、日常使いに適したフッ化物配合歯磨剤のライオン歯科材社のチェックアップが1位に。
認知度では、テレビCMでもお馴染み、ジョンソン・エンド・ジョンソン社のリステリン®︎がランクインしました。
臨床実感で1位を獲得したのは、プラネット社のDental X。患者情報を1つのデータベースにまとめたシンプル管理と、データ比較や説明資料などへの幅広い活用が可能です。
コストパフォーマンスとサポートの手厚さで1位になったナルコーム社のアポデントは、患者用アプリに診察券やリマインド機能を備えるなど、リアルタイムの情報共有やキャンセル減、増患と患者フォローに強みを持ったシステムです。
デザイン性と認知度では、東和ハイシステム社の Hi Dental Spirit XR-10i がランクイン。電話対応機能、カルテ入力機能、会計・リコール機能などを搭載しています。
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調査概要
調査対象 日本全国の歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手、歯科学生
2023年12月24日(日)〜2024年1月14日(日)
調査方法 歯科医療従事者向けサイト『WHITE CROSS』、DM、EDM、SNS等で周知の上、特設ページ上にて回答を回収。
調査内容 『口腔内スキャナ』『ユニット』『インプラント』『マイクロスコープ』『コンポジットレジン』『ニッケルチタンファイル』『歯ブラシ』『歯磨剤・洗口液』『レセコン・予約ソフト』の9部門に対して、「臨床実感」「コストパフォーマンス」「デザイン性」「認知度」「サポートの手厚さ」の5軸に分けて評価を得た。
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