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for DH 2024/05/15

Hys・NCCL・ホワイトニング中の患者さんに!ジェルコートFの使いどころ3選

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・研磨剤無配合の歯磨剤「ジェルコートF」は、どんな患者におすすめできる?

・研磨剤無配合の歯磨剤の最大のデメリット「着色」についてはどう考える?

 

この記事は、小児>フッ化物・う蝕予防

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はじめに

2023年12月にフッ化物濃度が1,450ppmFへとリニューアルした『ジェルコートF』。

 

前回は、新しくなったジェルコートFがもつ魅力について深掘りし、イオン化効率が最大化されていることや、他社製品に比べてジェルの粘度が高く、停滞性が良いことを紹介した。
(参照:⻭科衛生士に大人気!新しくなったジェルコートFを患者さんにおすすめしたい理由2つ!

 

今回は具体的にどんな患者に有効活用できるのか、その理由とともに紹介していきたい。

 

ジェルコートFはどんな患者におすすめできる?

ジェルコートFには薬用成分として、フッ化ナトリウム1,450ppmFと塩酸クロルヘキシジン、β-グリチルレチン酸が配合されているため、歯科の二大疾患であるう蝕と歯周病どちらも予防をしたい患者にぴったりの製品。

 

その中でも、以下のような特徴をもつ患者には特におすすめしたいと考える。

象牙質知覚過敏症(Hys)をもつ患者

非う蝕性歯頸部歯質欠損(NCCL)をもつ患者

ホワイトニング中の患者

 

ジェルコートFはどんな患者におすすめできる?

 

 

① 象牙質知覚過敏症(Hys)をもつ患者

象牙質知覚過敏症(以下、Hys)の症状がある場合、患者がセルフケアで気をつけるべきポイントは、自身が痛みを感じる刺激を歯に与えないこと

 

患者には、冷水痛があるなら冷たいもの、温熱痛があるなら熱いものを避けるよう指導し、ブラッシング時の疼痛がある場合は、できるだけ痛みを感じないブラッシングを行うよう指導するだろう。

 

さらにHys用の歯磨剤を処方する場合は、含まれている成分に注意が必要。Hys用の歯磨剤は、症状を鈍麻させる「硝酸カリウム」という成分が配合されていながら、研磨剤も配合されている製品がある。Hysの症状を鈍麻させながら、歯面を傷つけることを助長しているリスクがあるのだ。

 

ブラッシング時は、歯磨剤に含まれる研磨剤によってHysが起きやすくなっているとも考えられるため、歯磨剤の使用を中止することも選択肢の一つとして挙げられる。

 

しかし、それでは歯磨剤に含まれるフッ化物などの薬用成分による恩恵が受けられなくなるため、う蝕や歯周病の予防が適切にできなくなってしまう。

 

そんなときに打ってつけなのが、研磨剤が配合されていないジェルタイプの歯磨剤。研磨剤無配合なだけなく、フッ化物を取り込んで歯質の強化も図れるジェルコートFは、Hys症状が出ている患者にぜひ活用したい。

 

象牙質知覚過敏症(Hys)をもつ患者

 

 

② 非う蝕性歯頸部歯質欠損(NCCL)をもつ患者

近年、話題になっている非う蝕性歯頸部歯質欠損(以下、NCCL)には、咬合やブラッシング圧、研磨剤等、さまざまな原因があるといわれている。

 

そのため、研磨剤配合の歯磨剤を使用している患者には、研磨剤無配合のものに切り替えてもらうことで、NCCLの進行を抑えられるかもしれない。また、NCCLを認める歯にはHysを伴うこともあるため、NCCLの進行抑制およびHys症状の緩和を同時に狙える

 

また、歯肉が薄く、歯肉退縮のリスクが高い患者においても、NCCLやHysのリスクが高いため、おすすめできるのではないだろうか。

 

 

③ ホワイトニング中の患者

ホワイトニング中は、ホワイトニング剤の成分である過酸化物が象牙細管に浸透し、歯髄を刺激することによってHysが起こりやすくなる。また、ホワイトニングによって歯の表面に付着するペリクルが剥がれることも、Hysが起きやすい要因の一つとして考えられる。

 

そのため、ホワイトニング中の患者に対しても、研磨剤無配合の歯磨剤を使用することでHysを防ぎ、ホワイトニング中のトラブルを回避することに繋がるだろう。

 

ホワイトニング中の患者

 

研磨剤無配合の歯磨剤の最大のデメリット「着色」についてはどう考える?

研磨剤無配合の歯磨剤を使用するにあたって、デメリットとされるのが歯面への「着色」。

 

ジェルコートFは、「ポリエチレングリコール」や粘結剤といった着色を絡めとる成分や、着色防止効果のある「ポリリン酸ナトリウム」が配合されているため、研磨剤無配合とはいえ、着色を抑制する機能が備わっている。そのため、よほど着色しやすい患者でない限りは事足りると考えるが、「歯にクラックが多量に入っている」「歯質の表面が粗糙」「口腔乾燥の傾向がある」といった着色しやすい患者にとっては、相性が悪い可能性もある。

 

研磨剤無配合の歯磨剤の最大のデメリット「着色」

 

 

ここで留意しておくポイントは、だからといって「ホワイトニング効果を謳う歯磨剤」を安易に使用することには注意が必要だということだ。

 

まず日本で販売されている歯磨剤には、歯科医療従事者がイメージするホワイトニング(漂白)効果はない。日本の薬機法ではホワイトニング(漂白)成分を配合することを禁止されているからだ。つまりホワイトニング効果を謳った歯磨剤のほとんどは、研磨効果に依存している。

 

着色をしっかり落としたいのであれば歯科医院でのメインテナンスを、ホワイトニング効果を望むのなら、歯科医院でのホワイトニングをきちんと説明することが大切である。さらにはHysやNCCLをもつ患者においては、より注意が必要である。

 

「ホワイトニング効果を謳う歯磨剤」を安易に使用することには注意が必要

 

 

どうやって着色を除去するかを考えるよりも、着色除去の必要がない口腔内を目指す方が、歯にとっては低侵襲なプロフェッショナルケアやセルフケアを心掛けられるのかもしれない。

 

個々の患者にとってどのようなアプローチを行うのが最適なのか、改めて考えるきっかけになれば幸いである。

 

 

***

 

 

う蝕や歯周病を予防したい患者だけでなく、あらゆる症状や特徴をもつ患者にもおすすめできる「ジェルコートF」。

 

フッ化物濃度が1,450ppmFと最大量配合されたこの機会に、院内処方する歯磨剤について見直してみてはいかがだろうか。

 

ジェルコートFの詳細はこちら

ジェルコートFの詳細はこちら

 

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