補綴装置の咬合面形態と咬合接触の付与において、患者の顎運動から得られたさまざまな情報をCAD/CAMを用いて直接反映する新手法「Gnatho-Guide Occlusion（GGO）」を提案した画期的な１冊。近年のデジタル技術の発展とジルコニアの普及にともない実現可能となったこの手法により、従来の間接法では達成が難しかった“患者一人ひとりに真に調和した”補綴装置の製作と、インプラント咬合の諸問題への解決に向けた一歩となるだろう。

Contents
はじめに 3
プロローグ　従来の補綴装置製作法（間接法）の限界 8
Question1　 われわれは患者に真に調和した咬合面形態，咬合接触を提供できているか？ 8
Question2　 顎運動を測定し可視化すれば，患者に真に調和した咬合面形態，
咬合接触を付与できるか？ 10

CHAPTER1
患者の顎運動を反映した咬合面形態の製作
Gnatho-Guide Occlusion（GGO）システムの応用
症例1 654┴456補綴修復 13
STEP1 安定した咬頭嵌合位の確立 13
STEP2 上下顎模型の製作・咬合器付着・スキャン 14
STEP3 顎運動記録用コーピングの製作 14
STEP4 コーピングを用いた対合歯咬合面の運動経路の記録 15
動画１
STEP5 ファイナルプロビジョナルレストレーションの製作 16
STEP6 ファイナルプロビジョナルレストレーションの装着・使用 17
STEP7 ジルコニア製最終補綴装置の製作 18
STEP8 最終補綴装置の装着 21
動画2
COLUMN 1 ファイナルプロビジョナルレストレーションの製作法 22
症例2 └67補綴修復 24
症例3 7┐インプラント補綴 30
症例4 ┌6インプラント補綴 34
症例5 ⑦6⑤┐インプラント補綴，┌6補綴修復 38
症例6 全顎咬合再構成 動画3〜7 41
COLUMN 2 ファイナルプロビジョナルレストレーションのマテリアル 49
症例7 全顎インプラント補綴 動画8・9 50
症例8 アンテリアガイダンスが欠如している
患者における全顎咬合再構成 55
動画10


CHECK POINT GGOの特徴 60
CHAPTER2 難症例への応用
症例9 アンテリアガイダンスのない患者に対して，
インプラントを用いてアンテリアガイダンスを
新たに設定した症例 68
動画11・12

症例10 前歯部開咬の患者において
右側にインプラント補綴，左側に天然歯補綴を
行った症例 73
動画13

症例11 骨格性Ⅲ級ハイアングルの患者に対して，
インプラントを用いて咬合再構成を行った症例 77
動画14

症例12 顎矯正後に大きく変化した顎位において
咬合再構成を行った症例 83
動画15・16

COLUMN 3 咬合の決定に関与する各要素の相関関係 90
CHAPTER3 GGOへのさらなる期待と今後の課題
1 インプラント局所症例で散見される怪現象 92
2 Craniofacial growthに
ともなう経時的な歯列，
咬合の変化の問題 94

徹底した歯周治療後に全顎的な矯正治療を行ったケース（間接法） 95

捻転や叢生の改善を目的に全顎的に矯正治療を行ったケース（間接法） 97

天然歯とインプラントの良好な長期的共存をめざして 99

重度の歯周病に対して骨増大術を含むインプラント治療を行ったケース（間接法） 100

重度の歯周病と咬合崩壊に対して歯周補綴とインプラント治療を行ったケース（間接法） 102

COLUMN 4 犬歯誘導は本当に最適か？
フルバランストオクルージョンの可能性 104

SUMMARY 105
参考文献 106
おわりに 107
索引 109