10月29日(金)から4回にわたり、内藤正裕先生によるライブセミナー『くれなゐ塾 熱血講座「咬合調整と向き合う」』が、WHITE CROSS Live にて開催される。
咬合調整は、歯科医師であれば誰もが日々向き合う基礎的な医療行為でありながら、感覚的に行われていることも少なくない。
わずかな行為ではある一方で、その影響は大きく、治療の最終段階において咬合を適切に決められなければ、積み上げてきた医療行為のすべてを瓦解させる可能性すらある。インプラント、CT、CAD/CAMなど、歯科医療のボーダーが広がり続ける現代においては、なおさら深い理解が求められる。
当講座では「修復物や天然歯の干渉部分を削る」という基礎的な医療行為を窓口にして、その奥にある隠れているもの。意外と気がつかなかったものを見ていく。咀嚼、筋肉、顎関節の動き、発音・発語、嚥下、気道など、関わってくる多くの要素についてさまざまな検証を加え、咬合調整の背景にある咬合論について理解を深めていく。また、なぜ“咬合論”は“咬合学”へと発展しなかったかなどについても探求していく。
また、当講座のコーディネーターを、くれなゐ塾を約20年に渡り5回受講した先田寛志先生が務め、学びの水先案内人として受講生に寄り添う。
歯科医師であれば、避けて通れない咬合調整。若手からベテランの先生まで、また過去にくれなゐ塾に参加したことがある先生から初めて目にする方まで、すべての歯科医師におくる熱血講座である。
コーディーネーター 先田寛志先生による推薦文
ある夜、内藤先生からの電話が鳴った。
『先田先生の送ってくれたビデオのような配信をしようと思う。』
ビデオとは内藤先生の古希のお祝いと一緒に送ったもので、内藤先生やくれなゐ塾の紹介を随所に散らばめた私の臨床ウェビナーである。
くれなゐ塾は、内藤先生が『ほんとうの歯科治療』を求めるデンティストのためにはじめられ、今年で31年目となる、常に満席の素晴らしい塾である。私が初めて受講したのはもう20年ほど前となるが、歴代最多5回もの受講歴があり、くれなゐ塾を心から愛している卒業生の一人である。
そして内藤先生は、もし出逢わなければ今の私の臨床はないと言い切れる、人生最大の恩師でありメンターである。
『このコロナ禍で、自分も新しいチャレンジをしようと思えたんだ。』
私は電話口から聞こえるその内藤先生の声を聞きながら、徐々に熱いものが胸に込み上げ、ついにこの日がきたか、と人目をはばからず目を潤ませていた。
くれなゐ塾同様このコースでは、見ただけや知っているだけでなく、自ら考えて、実行し、その経過を追う力の重要性が強く説かれるであろう。今、新しい技術や情報を安易に求めるだけでなく、地道な研究者と卓越した臨床家による検証を受けながら、洗練された歯科医療を実践することが求められている。その上に立ち、将来の可能性を探りながらもGPとしての使命感を忘れず、臨床の最前線に立ち向かう勇者の姿勢、在り方が導かれることであろう。
多くの方がこのコースに参加され、内藤先生のその熱い想いに触れ、私同様に日々の臨床、そして歯科医師人生に大きなトランスフォーメーション(転換、変革)をもたらしていただきたいと切に願う。