歯科医院の業態は歯科医師・歯科衛生士を始めとする高度専門職による医療機関です。
一方で、常に「人間」を相手にする業態である以上、相応のコミュニケーション能力や社会的なスキルを要求される環境でもあります。
一般的な接客業と比較し、「疾患を主訴に来院される方がいる」「老若男女問わず来院する」「社会的地位の高い方も数多く来院する」
などの理由から、高度な接遇が必要になることもしばしば。
かつては、「病院などの医療機関は接客業とは別格」と許される風潮もありましたが、近年は患者さんの意識の高まりにより、旧来のパターナリズムでは通用しないことが多くなってきています。
しかし、「お客様は神様」といった言葉に表されるような行き過ぎた接遇は、患者さんの消費者意識を増長させ、トラブルに発展するケースも。
医科においても、一時期患者さんの呼称を「患者様」にしたものの、多くの批判やトラブルを受け、「患者さん」に戻した、という出来事がありました。
参考:病院での「様」付け呼称が残したもの(一般社団法人日本医療学会)
参考:[歯科医師統計]患者の呼称は「〇〇様」?「〇〇さん」?(WHITE CROSS)
そのような揺り戻しは、既存の接客業の模倣をすることなく、自立・洗練された、医療機関に相応しい接遇を確立すべきであるという表れなのかもしれません。
しかし現実的には、歯科医院は「中・小規模」の事業に分類され、接遇教育に対して十分な時間やお金を割くのが困難である場合が多いとされています。ON JOBトレーニングの名のもと、実際の現場で仕事を覚えていく、ということも。
WHITE CROSS において、会員の歯科医師の先生に行ったアンケートでも、54.5%の先生が「人材のマネジメント」を医院の課題として挙げています。
WHITE CROSS では、そのような業界としての課題をサポートするべく、数々のサービスを無料でご提供しております。
この機に、歯科医院の教育担当者さま、そして新たに歯科を学習するすべての歯科医療人の皆さまにご覧いただけますと幸いです。
WHITE CROSS の接遇コンテンツ
前述のような接遇スキル向上に対する需要の高まりを背景に、WHITE CROSSのお役立ちツールにも「経営サポートツール」が加わっています。
今までのお役立ちツールと同様、すべて無料でダウンロードしていただけます。
今回新規に追加されたお役立ちツールをご紹介
(コミュニケーションコンサルタント・石村静香先生監修)
身だしなみに関することは、男性院長からは伝えづらいことも多いと思います。女性の先輩でも、人間関係に角が立ちそうで直接は言いづらいというご意見も聞きます。感情的な問題に発展してしまっては大変です。
ここはぜひ、「チェックシート」という形式を活用してみてはいかがでしょうか?
誰でも同じ水準を達成することができ、チェックリストを埋めることにより、口で言わずとも標準化できるということで、アメリカでは接遇のみならず医療ミスを防ぐ手立てとしても活用されています。
参考:アナタはなぜチェックリストを使わないのか?【ミスを最大限に減らしベストの決断力を持つ!】
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執筆者
WHITE CROSS編集部
臨床経験のある歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科関連企業出身者などの歯科医療従事者を中心に構成されており、 専門家の目線で多数の記事を執筆している。数多くの取材経験を通して得たネットワークをもとに、 歯科医療界の役に立つ情報を発信中。