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ダウン症の子どもの摂食嚥下ハビリテーション

ダウン症の子どもの摂食嚥下ハビリテーションの画像です
ダウン症の摂食嚥下に特化した本邦初の一冊.

●先天性疾患の中で一定の割合を占めるダウン症について,特性,口腔機能,摂食嚥下機能を踏まえ,障害との向き合い方から食べることの楽しさなどを概説.
●1テーマごとの読み切りで,小児の摂食嚥下にかかわる多くの人に役立つ内容です.
1編 ダウン症の理解
 ダウン症という病気を理解する(林 雅晴)
  遺伝子と染色体
  ダウン症での21番染色体の過剰
  ダウン症の臨床経過
  ダウン症の合併症
   1―知的能力障害
   2―易感染性
   3―先天性心奇形
   4―先天性消化管奇形
   5―血液疾患
   6―内分泌代謝疾患
   7―神経系の合併症
   8―整形外科領域の合併症
   9―眼科・耳鼻科領域の合併症
  新型出生前診断(non-invasive prenatal genetic testing,NIPT)
 成長(発達),ライフステージによる神経症状・神経病理の変遷(林 雅晴)
  ダウン症の発達
  摂食嚥下機能の発達に伴う問題
  ダウン症の神経病理
  ダウン症の頭部MRI
  アセチルコリン神経の障害
  脳幹アミン系神経の障害
 感覚過敏等の発達特性を有する子どもの食の困難と発達支援(髙橋 智,田部絢子)
  「わがまま」とは異なる「食の困難」
   1―食べ物に好き嫌いがあるということ
   2―発達障害と食の困難
  感覚過敏と食の困難の関係
   1―感覚過敏があると
   2―食の選択性
  感覚過敏等の発達特性を有する子どもの食の困難の実際
   1―「偏食」の始まりとその背景
   2―「食の困難」に対する本人の意識
   3―「食の困難」に対する保護者の意識
  感覚過敏等の発達特性を有する子どもが求める食の発達支援
 認知機能・ことばの発達と遅れ(高島良代)
  社会性の発達
  認知機能の発達
  生理学的発達
  ダウン症の認知・言語・構音(発音)機能の特徴
  よりよいかかわりのために
 姿勢運動と感覚の発達(西方浩一)
  姿勢運動,感覚と食事の関連
  姿勢運動の発達
   1―背臥位の特徴
   2―腹臥位の特徴
   3―座位の特徴
   4―上肢・手指機能の特徴
  感覚の発達
 ダウン症を支える社会と保護者支援(小松知子)
  さまざまな角度からの支援
  ダウン症の公的支援
 COLUMN 「ダウン症の子どもに処方される薬の副作用」(高橋賢晃)
2編 口腔関連の問題
 ダウン症の口腔・呼吸・睡眠の特徴(佐藤秀夫,山本祐士,岩崎智憲)
  ダウン症の口腔・顔貌・咽頭の特徴
  ダウン症の通気障害・睡眠時無呼吸症候群
 口腔衛生管理――ダウン症の子どもの口腔衛生管理のあり方(小松知子)
  はじめに
  う蝕予防の重要性
   1―う蝕の原因
   2―う蝕予防の実際
  歯周病予防の重要性
   1―ダウン症と歯周病
   2―口腔衛生管理の考え方
  ホームケアの指導と実際
   1―ホームケアの指導にあたって
   2―セルフケアの問題点と対処法
   3―学童期以降の対応
  専門的ケアの実際
 口腔機能の発達(特に口唇閉鎖力について)(礒田友子)
  ダウン症の子どもの離乳の進め方
  ダウン症の子どもの摂食嚥下機能の発達
 COLUMN 「ダウン症の矯正治療」(永島圭悟)
3編 摂食指導のプロトコール
 摂食指導の考え方(田村文誉)
  ダウン症の子どもの摂食嚥下機能の発達
  発達状況を見極めた介入
 摂食指導の戦略にはいくつかのパターンがある(田村文誉)
  摂食指導のパターン
  子どもに合わせた柔軟な対応を
 摂食指導の実際(田村文誉)
  連携職種
   1―医療職
   2―保育・教育職
   3―介護職
  摂食指導の流れ
   1―診療に必要な情報を集める
   2―スクリーニング検査
   3―食事時の外部観察評価
   4―精密検査
   5―訓練の進め方
 ダウン症児の特徴を踏まえた摂食嚥下機能評価と摂食指導の進め方のヒント(水上美樹,田村文誉)
  咀嚼機能の獲得に関係するのは?
  認知機能と摂食機能獲得との関係
  どのような摂食機能訓練を行うのか?
   1―間接訓練の考え方
   2―直接訓練の考え方
 食環境――姿勢・体幹,使用する食具,椅子,机について(西方浩一)
  食環境とは
  物理的環境
   1―子どもの姿勢運動発達に適した椅子を選ぶ
   2―スプーンの選択
   3―お皿
   4―水分摂取の道具
   5―道具先行ではなくて,子どもの反応を元に決める
  人的環境
 ダウン症の栄養について(今井庸子)
  はじめに
  成人期のダウン症に起こりやすい問題
   1―肥満症
   2―高尿酸血症
  幼児期から取り組めること
  今現在,食べさせることに苦慮されている支援者に対して
   1―発育曲線をつけてみよう
   2―必要エネルギーの算出方法
  まとめ
 調理・食事指導(尾関麻衣子)
  食形態調整の考え方
  便利な調理器具
  レシピ
 摂食機能訓練1 間接訓練(水上美樹)
  はじめに
  間接訓練の構成
  間接訓練実施のポイント
   1―過敏除去(脱感作)
   2―歯肉マッサージ(ガム・ラビング)
   3―口唇訓練
   4―顎のコントロール
   5―舌訓練
   6―頬訓練
   7―口腔筋機能療法(MFT)
 摂食機能訓練2 直接訓練(水上美樹)
  はじめに
  訓練実施のポイント
   1―頭部,頸部,体幹の安定
   2―実施する環境
   3―実施時間
   4―触覚過敏
   5―口腔内の観察
   6―訓練法
 摂食機能訓練3 自食訓練(手指の訓練,食具の使い方)(西方浩一)
  自分で食べるということ
  食事に主体的に関わる機会をつくる
  摂食嚥下機能の発達段階を確認する
  姿勢運動発達を整える
  手づかみ食べ
  スプーン食べ
  スプーン操作の分析
  どのように食事時間を過ごすのか?
  食事場面以外での子どもの遊び方の観察
   1―姿勢運動を促進するための関わり
   2―遊びの中で上肢・手指機能・感覚機能を促進する
   3―口唇を使った遊び
  箸操作
 COLUMN 「成人期に見られる摂食機能の低下」(児玉実穂)
症例
 症例1 舌を出しながら食べるのを治したい(礒田友子)
  1 初診時(離乳初期食)
  2 離乳中期食
  3 離乳後期食
  4 ダウン症の子どもの発達
 症例2 丸飲みしてしまう,咀嚼できるようにしたい(礒田友子)
  1 摂食嚥下機能の状況
  2 出生直後から3歳までの経管栄養
  3 すり潰し機能の獲得に向けて
 症例3 食べることに興味がないみたい(保母妃美子,高島良代,尾関麻衣子)
  1 初診時からの様子
  2 対応と経過
 症例4 口から食べさせたい(礒田友子)
  1 経緯
  2 摂食指導
  3 その後
 症例5 舌を出すなどおかしな癖が付かないように練習したい(保母妃美子)
  1 訓練の要否(生後6か月~)
  2 現在
 症例6 自分で上手に食べられるようになりたい(山田裕之)
  1 摂食機能評価時の様子
  2 3歳~4歳
  3 5歳以降
 症例7 上顎に食べ物が張り付く(山田裕之)
  1 初診時からの様子
  2 就学以降
 症例8 ストローから飲めるのに舌が出る(山田裕之)
  1 離乳食の食形態と間接訓練
  2 3歳時の状況
  3 4歳時の状況
  4 5歳以降の状況
 症例9 ご飯ばかり食べる+ミルクしか飲まない(山田裕之)
  1 2歳までの状況
  2 3歳の状況
  3 4歳以降
 症例10 指導された介助法や訓練を嫌がってできない(保母妃美子,高島良代)
  1 再診時の評価
  2 家庭での介入を拒絶する場合
 症例11 手・口の周囲に付いた食べものを拭き取らなければ次の一口を食べない(保母妃美子)
  1 日々の状況
  2 過敏への対応
 症例12 学校での摂食指導(町田麗子)
  1 評価
  2 対応
  3 経過
 症例13 在宅診療でのダウン症児への摂食指導(元開早絵)
  1 訪問診療での対応
  2 1か月後の経過
  3 1年後の経過

ダウン症の子どもの摂食嚥下ハビリテーション

  • 著者

    田村 文誉
    水上 美樹

  • 出版社

    医歯薬出版株式会社

  • ページ

    172ページ

  • サイズ

    B5判

  • ISBN

    978-4263446393

  • 価格

    5,940円(税込)

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