2023年7月更新
日本全国に29ある歯学部。国が指定する日本の歯科医学教育におけるカリキュラムは、6年間の教育うちの約6割で、残りの4割は各大学の個性に任されているようです。
これから歯学部受験を考えている学生さんはご自身の個性にぴったり合う大学選びの参考に。卒業生は母校の魅力の再確認に。各大学が個性を発揮するその4割の魅力を特集しました。
今回は埼玉県にキャンパスを構える、明海大学歯学部をご紹介します。
キャンパス紹介
アクセス
明海大学には浦安キャンパスもありますが、歯学部生は1年生から6年生までの6年間、坂戸キャンパスに通うことになります。
坂戸市のキャンパスまでは、池袋駅から坂戸駅まで東武東上線急行で43分、坂戸駅から大学がある川角駅まで東武越生線で8分、川角駅からは徒歩10分の道のり。大学周辺には月極の駐車場も多くあり、契約して車で通学する学生も多くいるようです。
大都会の新宿、渋谷、池袋などに1時間程度でアクセスできる一方で、川角駅からキャンパスまでは長閑な道が続いており、学生時代を過ごす場所として最高の環境であることを感じさせられます。
キャンパスは小高い丘の上にあり、麓には清流の高麗川が流れます。校舎からは秩父連山が間近に見え、学業に集中できる非常に閑静な環境です。
また、キャンパスがある川角駅からほど近くに川越という城下町があります。川越は、若者が集まるショッピングタウンと歴史まちづくり法により、国から「歴史都市」に認定されている埼玉県内唯一の都市で、江戸情緒残る蔵の街・小江戸としても親しまれている2つの顔を持っています。
小江戸の街並み
坂戸キャンパス空撮
キャンパス
キャンパスは、歯学部附属病院までを含めて、一つの大きな建物で構成されています。今回の取材でキャンパスに足を踏み入れると、学生さんが親切に声をかけてきてくれました。
「こんにちは。どちらにいかれるのですか?ご案内しましょうか?」
歯科医師として働き始めると、日々、患者さんの口腔を通じた困りごとに向き合うことになります。医療人としての姿勢につながる気遣いを感じさせられた何気ない瞬間が、取材を通じて特に印象に残ったワンシーンになりました。
メディアセンター / 図書館
メディアセンターを訪れると、試験期間ということもあり、グループであるいは個人で真剣に勉強に取り組む学生さんの姿が目立ちました。
図書館には、グループ学習や討論会に適した「ラーニングコモンズ」がゼミや講義、クラブ活動や研修会で使用されています。教員による一方通行的な講義ではなく、相互的なコミュニケーションにより、建学の精神にある「社会性」を伸ばすことを目標としています。
アメニティプラザ
アメニティプラザは学生が自由に使える食堂兼憩いのスペース。学年の垣根を超えて交流する様子もみられます。
グループ演習室
グループ演習室では、学生が放課後に遅くまで残って講義の予習や復習、国家試験対策などを勉強しています。特に国家試験対策では、卒業時のアンケートで「グループ演習室での友人同士の勉強」が一番効果的であったと毎回、多数の好評が寄せられます。
大講義室
日々の学びの場となる大講義室は、整然と並ぶ椅子が壮観で、まさに大学という雰囲気です。1、2学年は2〜4クラスに分かれる授業もありますが、この大講義室では全ての学生が一同に集まって授業を受けるため、クラス間の垣根はないそうです。
坂戸は歯学部のみのため、楽しい箱庭のようなキャンパスです。その分、学生同士の縦・横のつながりや教職員とのつながりが強く、6年間で自然に親しくなり、卒業後も繋がり続ける人間関係が出来上がってきます。入学後の素晴らしい友人達との出会いに期待が高まります。
学科数 / 学生数
明海大学は、歯学部から始まった総合大学という他校にはない特徴を持っています。
歯学部歯学科に加えて、外国語学部(日本語学科・英米語学科・中国語学科)、経済学部経済学科、不動産学部不動産学科、ホスピタリティ・ツーリズム学部 ホスピタリティ・ツーリズム学科、保健医療学部口腔保健学科の6学部が集まっています。歯学部以外は千葉県の浦安キャンパスで学びますが、2019年4月に浦安キャンパスに「保健医療学部口腔保健学科」が開設され、今後は協働が促進されると思われます。
歯学部の学生数は745名(2023年5月1日現在)、そのうち女子学生が301名を占めています。約2割が埼玉県の出身者ですが、全国から集まっているのも特徴です。
学生の大半は、利便性に富んだ坂戸駅周辺に一人暮らしを始めるようです。
クラブ活動など
明海大学には体育会が25団体、文化会が8団体あります。1年生から5年生までのクラブ加入率は約7割と高く、第51回の全日本歯科学生総合体育大会(通称デンタル)では総合8位の成績を納めました。
キャンパスの裏には大きく美しいグランドが広がり、体育会の部活に参加する学生さんにとっては、卒業後に思い出す青春時代の思い出つまったグランドになることでしょう。グランド脇のクラブハウスには、トレーニングルームも完備されており、放課後には多くの学生が集まり、活気にあふれるそうです。
クラブ・サークル一覧は画像をクリック
歯学部紹介
特色1 感性を育てる徹底した基礎教育と少人数制
本学歯学部の教育の特色は、徹底した基礎教育と少人数制による専門教育です。1・2年次の基礎教育では、単なる一般教養ではなく、患者様の立場になって診療するための「感性を育てる科目」を多く設置しています。3年次以上の専門科目の一部と病院実習を行う5年次では、1グループ10人程度の少人数制で行われ、卒業試験、歯科医師国家試験受験に向けて、きめの細かい学習指導が行われます。
特色2 国際性の涵養
建学の精神にある通り、「国際未来社会で活躍し得る有為な人材」を育成するため、海外研修制度の充実も大きな特色の1つです。
例年、5年生の4人に1人となる36人が参加し、研修費用は大学の全額負担で5ヶ国9校へ学生を派遣します。派遣先の5か国9校からも学生を招聘しますので、研修後はお互いに連絡を取り合い、公私共に交流が続いています。多くの学生がこの制度に魅力を感じ、入学しています。
研修先はアメリカ、イタリア、フィンランド、中国、メキシコなど世界各国に広がり、歯科事情が全く異なる国々で歯科医療の現状や最新事情について学びながら、現地学生と交流することができます。
参加した学生からは、「日本との違いに驚きながらも、多くの学びを得て、視野が広がりました」という声が聞かれます。「広い視野、豊かなか感性・国際色」をキーワードにしたキャンパスライフに期待が高まります。
特色3 確かな技術を修得する臨床実習
5年次から約1年間かけて取り組む臨床実習は、それまでに修得してきた知識や技能を携え、初めて医療現場に立つ機会です。併設する付属病院内の14の診療科およびPDI埼玉歯科診療所、高齢者施設などを回り、専門医の指導やアドバイスを受けながら診療実習を体験するだけではなく、治療のサポートを行ったり、高度な技術に接することによって、卒業後の臨床研修、そして来るべき歯科医師デビューに備えます。
明海大学では卒業後も、生涯を通じて最新の歯科医学・臨床の学習をサポートするシステムが整備されています。卒業後も、学び舎に戻る素晴らしい機会になります。
特色4 安心して学べる学費
全国私立大学の歯学部における6年間納入金額の平均額は、約2,757万円(2022年度入学生)。これに対して明海大学歯学部の学費は、私立大学歯学部の中でも低額な1,888万円という金額に抑えられています。
これは明海大学が「開かれた大学」を目指しており、「高額な学費のため、歯学部志望を断念する」ということがないように、「歯科医師になりたい」という方の「夢」を1人でも多く叶えることができるよう経営努力を重ねて低額な学費を維持しています。
卒後研修
画像クリックで卒後研修の詳細ページへ
臨床医として働くために卒業後1年間の臨床研修が義務づけられていますが、歯学科には約30年の歴史を有する臨床研修の専門機関(PDI)があり、治療計画から歯科医院の経営方法まで、総合的な知識・技術が修得できます。また、開業後にフォローアップが受けられる生涯研修(CE)制度もあり、万全のサポート体制を整えています。
申基喆歯学部長からのメッセージ
明海大学は1970年に城西歯科大学として埼玉県坂戸市に開学して以来、現在では千葉県に浦安キャンパスを加えて6学部8学科を有する総合大学へと成長しました。
歯学部では本学の建学の精神を具現化すべく、「広い視野」「豊かな人間性や感性」「国際性」をスローガンとした6年間一貫教育プログラム、国際性を涵養するための充実した奨学海外研修制度、そして充実した卒後臨床研修(PDI)と生涯研修(CE)などにより、臨床に強く、歯科医療を通じて人々のQOLを向上させ、国際未来社会で活躍し得る人間性、感性に富む歯科医師の育成を目指しています。
2023年9月10日
明海大学歯学部長
申 基喆
入試日程
明海大学歯学部では、一般選抜・共通テストプラス方式・大学入学共通テスト利用選抜、総合型選抜(AO)、学校推薦型選抜(指定校)等が行われます。
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受験生のための情報サイト
明海大学歯学部 HP
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