・全世界32万人の大規模コミュニティ「スタイルイタリアーノ」が手掛ける『Espresso専用キット』とハンズオンプログラムとは? ・前歯の直接法CR修復を少しでもきれいにできるようになりたい、力を入れて勉強していきたいという先生におすすめのプログラムを紹介。 |
この記事は、保存修復>コンポジットレジンⅣ級
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はじめに
全世界32万人の大規模コミュニティ「スタイルイタリアーノ」が手掛ける『Espresso専用キット』とハンズオンプログラム。
今回は、このEspresso専用キットの内容や操作性について、保険診療による実症例をもとに紹介していきたい。
スタイル イタリアーノが手がけるハンズオンコース「Espresso」特設サイトはこちら
実習動画について
講義は約1時間で、術式について非常に丁寧に説明されており、濃い内容となっていた。
ダイレクトボンディングを日常的に行われている先生には釈迦に説法となってしまうかもしれないが、歯科医師が前歯部の修復を行う際に気になる、シェードの問題やその解決方法、賦形の手順、形の理解、研磨について、段階を踏みながら解説されている。また、それに合わせて実習が組み込まれているため、これから前歯の直接法CR修復を少しでもきれいにできるようになりたい、力を入れて勉強していきたいという先生にはとてもおすすめできる教材だ。
解説への理解がむずかしい部分もあったが、期間中何度も再生可能なのもオンライン講義実習のとても魅力的なところであった。
ハンズオン動画でコンポジットレジンを賦形している様子
臨床での使用感について〜#12の修復に使用した症例〜
直接法CR修復をするための器具には素晴らしいのが多々あるが、今回のキットに含まれている「LMソロアンテリ」は特に使いやすく、これ一つで充填操作すべてを網羅できるおすすめの器具である。
また、キット中のコンポジットレジンは保険診療による認可が下りているため、多くの先生方が使用しやすい材料だと感じた。
ここでせっかくなので、保険診療で行った直接CR修復を紹介する。
#12近心にCR修復を行った症例
患者情報: 詰め物が欠けたしまったと来院(メインテナンス期間中)
アポイント時間:30分
#12近心のCR充填の脱離を認める。特別な所見や症状等はなし。
術式としては、下記の手順で行った。
① 簡易ラバーダム防湿
② プラークチェック
③ エッチング
④ ボンディング(One Coat7Universal Refill コルテン社)
⑤ 充填(Brilliant EverGlow A1B1 コルテン社)
※ キットにフローレジンが含まれていなかったため、口蓋部分は他社のフローレジンにて充填を行った。
Brilliant EverGlow A1B1を用いて充填を行っている様子
充填後は、実習キットに含まれるダイヤモンドバー(DIATECH G 879K -314-018-10.0-M(コルテン社製)と研磨ディスクで形態修正を行い、EVE ダイヤコンププラスツイストとDiaTECH Shapeguard Composite 24S G14RA(コルテン社)で研磨を行った。
充填後の状態
Espresso専用キットを使用した感想
本キットは、ハンズオン動画の解説を理解するのに時間がかかってしまった部分はあったものの、実際の臨床で気になることがしっかりと解説されており、とても勉強になった。また、付属してあるトレーニングカードもオリジナルで、いつでもすぐに見返せるため、とても頼れる存在である。
個人的にはLMソロアンテリアの使い勝手が非常に良く、現在も重宝している。
臨床ケースではCRのシェードが選べなかったにも関わらず、単色でこれだけきれいに充填でき、なおかつCRペーストが安価で買えるのもまた驚きである。今後の保険診療の前歯部CR修復の一つの選択肢になることが期待できる商品であり、私自身も他のシェードやフロータイプを追加購入して使用してみたいと感じた。
WHITE CROSSでは、Espresso専用キットを先行販売中!
この度、コルテンジャパン合同会社により、スタイル イタリアーノのハンズオンプログラム「Espresso」が日本に初導入。
WHITE CROSSはその流通窓口を独占し、本キットの発売を開始している。ワンランク上のCR修復を目指す先生には、ぜひ試していただきたいキットである。
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執筆者
鶴見大学歯学部卒業後、神奈川県川崎市の日本歯周病学会研修施設で修行を積み、現在は診療を引退した父とともに吉武歯科医院で日々臨床を行っている。専門である歯周病だけでなく、カリオロジーや離乳食、訪問診療に関わる講演の実績も多数。所属するスタディーグループでは症例発表をコンスタントに行い、他のスタディーグループのコースにも参加しながら、日々研鑽を積んでいる。