この記事のポイント ・歯科医師の約7割が一度は推奨したことがあるSystema歯ブラシについて、その歴史と愛用する歯科医療従事者の声をご紹介。 ・Systemaは、歯ブラシと歯磨剤や洗口剤のシステムトータル(用具と製剤)で歯周病を予防するというコンセプトのもと開発された。 ・発売30周年を迎えたSystema歯ブラシが、歯周病予防を突き詰めたその歴史を初めて公開する。 |
この記事は、口腔衛生>予防歯科-TBI・セルフケア
はじめに
患者さんから「どんな歯ブラシが良いのですか?」「歯ブラシはたくさん種類があるけれど違いはありますか?」こんな風に聞かれたことがある歯科医療従事者は多いではないだろうか。
今回は、歯周病予防に特化したSystemaシリーズの歯ブラシが発売30周年の節目を迎えた特別記念として、製品開発秘話やアンケート調査結果を大公開。
日頃Systemaの歯ブラシを使用している歯科医療従事者の皆さんだけでなく、Systema歯ブラシについてさらに理解を深めたいユーザーの皆さんにも読んでいただきたい。
効果的なブラッシング指導は、歯ブラシ選びから
ーー歯科医療従事者が患者さんに合った歯ブラシ選びを行う時代へ
令和4年歯科疾患実態調査結果の概要によると、歯科医院への定期的なメインテナンスの受診率は58.0%と増加傾向にあり、国民全体の口腔ケアに対する意識は年々向上していることが読み取られる。
国民の歯科医院へのメインテナンス受診率が半数を超えた今、薬局やドラッグストアで歯ブラシを選択して購入するよりも、歯科医院で指導を受け、自分に合った歯ブラシを探したいと思う患者さんが増えているのではないだろうか。
そんな患者さんブラッシング指導をする際に、歯ブラシ選びの参考となるような「歯科医師の声」をこの記事でお届けしたい。
歯科医師の約7割が一度は推奨したことがある歯ブラシ!
ーーSystemaの歯ブラシは圧倒的な「ブランド力」があると評価!それは信頼と満足の証
WHITE CROSSでは、歯科医師会員390名に向け、Systema歯ブラシについて調査。その結果、歯科医師の約7割が一度はSystema歯ブラシを患者に推奨したことがあると回答した。
さらに、Systema歯ブラシを患者に推奨したことがあると回答した人に、Systemaシリーズの中でどの商品を推奨しているか伺った。
その結果、現在推奨していると回答した127名は「Systema歯ブラシ」を、何度か推奨したことがある119名と、一度は推奨したことがある89名においては、「SystemaSP-T歯ブラシ」を特に推奨していることがわかった。
また、Systemaシリーズの歯ブラシを患者さんに推奨したい理由としては、以下のような回答が得られた。
Systemaシリーズの歯ブラシは、認知度が高く「ブランドが信頼できる」と回答した歯科医師が圧倒的に多いことがわかった。
次いで、「形やデザインが使いやすい」「歯周病予防に効果的だから」などの回答が多く挙がった。
歯科医師にとって、患者さんに推奨しやすいポイントが臨床実感の理由が特に多く、コストパフォーマンスやデザイン性だけでなく、実際に体感することでSystema歯ブラシが選ばれていることが伺えた。
この結果から、圧倒的なブランドに対する信頼を誇るSystemaシリーズの歯ブラシ。どのようにして臨床の場で歯科医療従事者から評価を得ていったのか、深掘りしていきたい。
30周年のSystema歯ブラシ!歯周病予防を突き詰めたその歴史とは?
ーー当時、「システムで歯周病を予防する」というコンセプトは画期的であった
ライオン歯科材では、歯科医院でOHIを受けた患者さんに心地良く商品を使ってもらうため、数多くの歯科専売品を販売している。
Systemaは、歯ブラシや液状歯磨剤、デンタルリンスの「システムトータル(用具と製剤)で歯周病を予防する」というコンセプトのもと、歯周病をトータルケアする製品として市場へ送り出した。このコンセプトは、今も不変である。
おそらく歯科医療従事者のほとんどがその名前を知っているだろうSystema歯ブラシ。今年30周年の節目を迎えたSystema歯ブラシにはどんな歴史があるのか、ご紹介していきたい。
Systemaブランド誕生について
Systemaは開発当初、「口腔内での分散性の良さ」「歯周ポケットへの浸透のしやすさ」を売りに液状歯磨きをメインに立ち上げたブランドであった。
そこに、システムで歯周病を予防するというコンセプトから液状歯磨剤をしっかり口腔内に行き渡らせる道具としてSystema歯ブラシが誕生。液状歯磨きを前面に押し出すものの、ライオン歯科材の考えとは裏腹に、歯ブラシが先行して売れ出したのであった。
1993年に発売されたSystema歯ブラシ、液状歯磨剤、デンタルリンス
Systema歯ブラシがどのように評価されるようになったのか
Systemaは、歯ブラシが先行して売れて行ったものの、発売当初は臨床の場ではなかなか受け入れられず苦戦を強いられた。その理由を歯科医療従事者に伺うと「チクチクとして痛い」「毛が柔らかくて頼りない」などの声が挙がったという。
そのため製品開発チームは、社運をかけたブランドであるSystemaが臨床の場で歯科医療従事者に評価されるよう、地道なプロモーションを行った。
プロモーションに欠かせない技術のポイント!
ライオン歯科材が独自開発したスーパーテーパード毛の歯ブラシは、決して他社では真似できない超極細毛。植毛後、特殊な加工を施し、一本一本丁寧に製造している。その製造工程では、毛先の加工まで念入りに行うことで、安心して口腔ケアができる設計となっているのだ。
まずはスーパーテーパード毛の歯ブラシが、歯磨剤を口腔内に届けるための最適な道具であることを視覚的に見せることを考案。顎模型を使用し、歯ブラシの毛先が歯間部や隙間にしっかり届くことを表現したプロモーション展開を行った。
その結果、スーパーテーパード毛の理解が進み、消極的な意見であった「チクチク感」の使用感も徐々に臨床の場でも受け入れられるようになり、むしろその“独特な使用感”にハマる人が続出した。
このような地道なプロモーションにより、歯科医療従事者の間でSystema歯ブラシの歯周病に対する効果を実感する声が徐々に広まり、評価に繋がったと考えている
Systema歯ブラシ、これまでの製品開発
ライオン歯科材は、Systemaが臨床の場で評価されて以降、次々とラインナップを拡充することで歯周ケア歯ブラシの代名詞に値する地位を確立していく。
Systemaブランドの開発の歴史を振り返ってみると、1993年のSystema42M歯ブラシ発売以降、臨床の先生方の要望やユーザーの意見を大切にしてきたことがわかった。
特にSystema genkiシリーズは、本来の歯ブラシが持つプラークコントロールの域を超えた「マッサージ感」で評価を得た。
2018年に発売となったSystema AXは、歯周病予防専用の薄型ヘッドで最後臼歯まで毛先が楽に届く全体が計算された仕様になった。
Systema42M |
1993年Systema歯ブラシ第1段として発売。 |
Systema44M |
Systema42Mのヘッドサイズが大きく、コンパクトにしてほしいなどの市場の要望を反映し、発売。 |
Systema42H |
Systema42M・Systema44Mの刷掃力強化版として発売。 |
Systema genkiシリーズ |
Systemaを使用するユーザーの要望である「プラークコントロールよりも歯ぐきをマッサージする感覚の歯ブラシが欲しい」との意見から、ワイドヘッドタイプを発売。 |
SP-T歯ブラシ |
歯周病安定期治療に焦点をあて、SP-Tシリーズとして発売。 |
Systema AX |
薄型ヘッドによる口腔内での操作性の良さや最後臼歯部にしっかりと毛先と歯磨剤を届ける発想によって発売。 |
愛されて30年!Systemaを使用する歯科医療従事者の声
ブラッシング指導で歯肉を''ふっくら''と仕上げられる。これがSystema歯ブラシの最大の魅力。熊野筆の刷毛を彷彿とさせるSystemaのスーパーテーパード毛は技術の結晶だ。
Systema歯ブラシを愛用し、患者さんへご推奨する先生にSystema歯ブラシについて伺ったところ、このような回答を得た。
Systema歯ブラシは、見た目以上に歯ブラシの毛にコシがあり、歯肉や歯間部に毛先が細かく当たり、しっかりと磨けている手応えがあったという。それでいて、歯肉は痛くなく、血行がよくなるような心地よいスッキリとした感触がある。
このコンパクトヘッドで細かく磨ける感覚と歯肉に当たったときの感触は、Systema歯ブラシ特有の良さであるとのこと。
また、Systema歯ブラシで行うブラッシング指導のポイントについて伺ったところ、以下のような回答をいただいた。ブラッシング指導の際に参考にしていただきたい。
患者さんは一生懸命ご自宅でのセルフケアに取り組んでいるのに、ブラッシング圧が強すぎることにより、歯肉退縮を引き起こしていたりし
ますよね。そんな時はSystemaのスーパーテーパード毛の毛先の特徴を活かし、「歯列を面で捉え、毛先をゆっくり縦に動かすこと」で、自然に歯間部も磨けるようになります。また歯面を磨くついでに、歯肉にも広くブラシの毛先をあてることで、歯頚部のプラーク除去と同時に歯肉マッサージも行うことができます。磨き方のポイントは、決して強く押し付けないことです。むやみにブラッシング圧を強くしても、歯間部に毛先が刺さり、毛先の動きを妨げる原因に繋がります。
Systemaシリーズの良さをすべて兼ね備えたSystema AX
ーー2018年発売!Systemaシリーズでいちばん新しい歯ブラシ
Systemaの歯ブラシは、コンパクトなヘッドに丁度良い毛丈の長さと細くしなやかな毛先とシンプルなデザインで、歯肉は痛くなく、血行が良くなるような心地よいスッキリとした感触が特徴である。その中でも「Systema AX」は、Systemaの良さをすべて兼ね備えた優れもの。
Systema AXは、全体的には磨けていても、上顎臼歯部頬側や下顎舌側など部分的に磨き残しがある患者さんにおすすめ。スーパーテーパード毛なら歯頚部や歯間部など狭い隙間にも容易に到達可能となっている。
他にも、歯列不正がある患者さんや矯正治療中で開口しにくい患者さんの口腔内にも最適。細かい部分を丁寧に磨けるコンパクトヘッドの歯ブラシだからこそ、歯周病安定期の丁寧に磨きたい患者さんにもおすすめしやすい商品となっている。
歯ブラシの「毛先の感触」を体感できる?特別キットを200セット限定でプレゼント!
ーー200セット限定!歯ブラシの毛先の違いを知っておこう
ライオン歯科材が提供する歯ブラシは、歯周ケア用以外にプラークコントロール用の歯ブラシも存在する。用途に合わせてしっかりと毛先の加工を行っている。
この度特別にご用意したのは、毛先のこだわりを体感できるだけでなく、歯科医療従事者がブラッシング指導を行うときに役立つ「歯ブラシご推奨サポートツール」。
「歯ブラシご推奨サポートツール」とは、 毛先の加工が異なる製品で毛先感覚チェック紙をブラッシングすることで、音の違いや毛先の感覚の違いを実感してもらうことができる。
今回は、記事を読んでいただいた歯科医療従事者の中から【200セット限定】で「歯ブラシご推奨サポートツール」と併せてSystema AX44Mの歯ブラシサンプルも3本プレゼント。
ライオン歯科材が提供する歯ブラシの毛先の違いをご自身で確かめたい方や、患者指導に活用したい方には、ぜひお試しいただきたい。
この記事は、口腔衛生>予防歯科-TBI・セルフケア
執筆者
WHITE CROSS編集部
臨床経験のある歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科関連企業出身者などの歯科医療従事者を中心に構成されており、 専門家の目線で多数の記事を執筆している。数多くの取材経験を通して得たネットワークをもとに、 歯科医療界の役に立つ情報を発信中。
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