卒後2年目からアブフラクションにのめり込み、肯定派の研究者として実証を目指していた黒江氏が否定的に捉えるようになった理由を、30年にわたるアブフラクションの肯定/否定双方の論理と、開業して約15年で蓄積した相当数の経過を追ったNCCL症例とともに紹介。また、臨床の最前線として青島氏、井上氏、築山氏による補綴的アプローチ、医療面接、歯肉退縮への歯周外科治療の内容も盛り込んでいる。
CONTENTS
序文 3
第1章 おさえておきたいNCCLに関する基本情報
1.用語の整理
1)はじめに 8
2)本書で用いる定義 8
3)用語は正しく用いないと誤解が生じる 11
4)おわりに 11
2.Tooth wear概論
1)はじめに 12
2)健全な状態とtooth wearの比較 12
3)Tooth wearの原因 13
4)酸蝕 13
5)咬耗 20
6)摩耗 22
7)Erosive tooth wear 23
8)乳歯ならびに若年者永久歯のtooth wear 25
9)おわりに 26
3.NCCLの臨床像
1)はじめに 28
2)多様なNCCLの臨床像 28
3)NCCLの典型像 33
4)NCCLの疫学 35
5)おわりに 36
4.NCCLの病因論
1)はじめに 38
2)病因論の歴史的変遷 38
3)病因の検証方法 39
4)アブフラクション 39
5)摩耗 40
6)酸蝕 41
7)Erosive tooth wearとNCCL 42
8)おわりに 43
5.摩耗の帰還
1)はじめに 46
2)アブフラクション仮説登場以前の評価 46
3)アブフラクション仮説登場の影響 46
4)21世紀における再検証 47
5)象牙質を減らすのは歯磨剤中の研磨剤 48
6)摩耗に関連する要因 48
7)摩耗によってNCCLができる条件 49
8)摩耗への反論 50
9)おわりに 50
6.NCCLと歯肉退縮
1)はじめに 54
2)歯肉退縮の原因 54
3)歯周炎に関連した歯肉退縮 54
4)歯周炎に関連しない歯肉退縮 55
5)歯肉退縮に関連するリスク 57
6)おわりに 59
7.咬耗とNCCL
1)はじめに 60
2)咬耗とNCCLに関する臨床研究 60
3)症例でみる咬耗とNCCLの関係 62
4)おわりに 62
8.ブラッシング習慣がない集団のNCCL
1)はじめに 66
2)現代のブラッシング習慣が確立される前にNCCLはあったか? 66
3)NCCLは現代病 68
4)ブラッシング習慣がない現代人集団のNCCL 69
5)隣接根面の溝 最古のNCCL? 70
6)おわりに 71
9.NCCLと象牙質知覚過敏
1)はじめに 72
2)象牙質知覚過敏の定義 72
3)象牙質知覚過敏のメカニズム 72
4)象牙質知覚過敏の臨床像 74
5)象牙質知覚過敏の疫学 75
6)象牙質知覚過敏への対応 77
7)おわりに 77
10.臨床的対応
1)はじめに 80
2)予防編 80
●歯科衛生士が行う酸蝕患者への医療面接と対応 井上 和 81
●不適切なブラッシングの実例とそれらへの対処 井上 和 87
●経過観察の方法と歯科医師の介入を求めるタイミング 井上 和 89
3)治療編 90
●NCCLに対する修復および補綴的アプローチ 青島徹児 96
●NCCLをともなう歯肉退縮を治療する際のディシジョンメイキング 築山鉄平 106
4)おわりに 120
第2章 症例編
1.症例で読み解くNCCLの病因
1)はじめに 124
2)経過からみるNCCL 125
3)アブフラクションと信じられているタイプのNCCLの検証 149
4)おわりに:Tooth wearとNCCLの統合 200
第3章 主要論文のレビュー
1.20世紀の論文
1)アブフラクション仮説の源流 208
2)アブフラクション仮説の大前提「咬合力で歯頸部に応力が集中する」の起源 212
3)20世紀におけるNCCLに関する知見 214
4)20世紀のまとめ 218
2.21世紀の論文
1)文献レビューの変遷 222
2)進歩したコンピュータによる応力解析研究 225
3)NCCLの実験的再現 229
4)口腔内でできたNCCLの詳細な検証 236
5)NCCLの臨床研究 237
6)NCCLに関する研究の現在地 239
索引 243
あとがき 246
Column
1 前向き/後ろ向きの臨床観察 27
2 酸性食品とアルカリ性食品 37
3 EBMとアブフラクション 37
4 RDA 52
5 偽陽性と偽陰性 53
6 相関関係と因果関係 65
7 源流に遡れ! 17.5分という神話 79
8 蹄の音を聞いたらシマウマではなく馬を思い浮かべろ 206
9 Erosion? corrosion? bio-corrosion? 221
CONTENTS
序文 3
第1章 おさえておきたいNCCLに関する基本情報
1.用語の整理
1)はじめに 8
2)本書で用いる定義 8
3)用語は正しく用いないと誤解が生じる 11
4)おわりに 11
2.Tooth wear概論
1)はじめに 12
2)健全な状態とtooth wearの比較 12
3)Tooth wearの原因 13
4)酸蝕 13
5)咬耗 20
6)摩耗 22
7)Erosive tooth wear 23
8)乳歯ならびに若年者永久歯のtooth wear 25
9)おわりに 26
3.NCCLの臨床像
1)はじめに 28
2)多様なNCCLの臨床像 28
3)NCCLの典型像 33
4)NCCLの疫学 35
5)おわりに 36
4.NCCLの病因論
1)はじめに 38
2)病因論の歴史的変遷 38
3)病因の検証方法 39
4)アブフラクション 39
5)摩耗 40
6)酸蝕 41
7)Erosive tooth wearとNCCL 42
8)おわりに 43
5.摩耗の帰還
1)はじめに 46
2)アブフラクション仮説登場以前の評価 46
3)アブフラクション仮説登場の影響 46
4)21世紀における再検証 47
5)象牙質を減らすのは歯磨剤中の研磨剤 48
6)摩耗に関連する要因 48
7)摩耗によってNCCLができる条件 49
8)摩耗への反論 50
9)おわりに 50
6.NCCLと歯肉退縮
1)はじめに 54
2)歯肉退縮の原因 54
3)歯周炎に関連した歯肉退縮 54
4)歯周炎に関連しない歯肉退縮 55
5)歯肉退縮に関連するリスク 57
6)おわりに 59
7.咬耗とNCCL
1)はじめに 60
2)咬耗とNCCLに関する臨床研究 60
3)症例でみる咬耗とNCCLの関係 62
4)おわりに 62
8.ブラッシング習慣がない集団のNCCL
1)はじめに 66
2)現代のブラッシング習慣が確立される前にNCCLはあったか? 66
3)NCCLは現代病 68
4)ブラッシング習慣がない現代人集団のNCCL 69
5)隣接根面の溝 最古のNCCL? 70
6)おわりに 71
9.NCCLと象牙質知覚過敏
1)はじめに 72
2)象牙質知覚過敏の定義 72
3)象牙質知覚過敏のメカニズム 72
4)象牙質知覚過敏の臨床像 74
5)象牙質知覚過敏の疫学 75
6)象牙質知覚過敏への対応 77
7)おわりに 77
10.臨床的対応
1)はじめに 80
2)予防編 80
●歯科衛生士が行う酸蝕患者への医療面接と対応 井上 和 81
●不適切なブラッシングの実例とそれらへの対処 井上 和 87
●経過観察の方法と歯科医師の介入を求めるタイミング 井上 和 89
3)治療編 90
●NCCLに対する修復および補綴的アプローチ 青島徹児 96
●NCCLをともなう歯肉退縮を治療する際のディシジョンメイキング 築山鉄平 106
4)おわりに 120
第2章 症例編
1.症例で読み解くNCCLの病因
1)はじめに 124
2)経過からみるNCCL 125
3)アブフラクションと信じられているタイプのNCCLの検証 149
4)おわりに:Tooth wearとNCCLの統合 200
第3章 主要論文のレビュー
1.20世紀の論文
1)アブフラクション仮説の源流 208
2)アブフラクション仮説の大前提「咬合力で歯頸部に応力が集中する」の起源 212
3)20世紀におけるNCCLに関する知見 214
4)20世紀のまとめ 218
2.21世紀の論文
1)文献レビューの変遷 222
2)進歩したコンピュータによる応力解析研究 225
3)NCCLの実験的再現 229
4)口腔内でできたNCCLの詳細な検証 236
5)NCCLの臨床研究 237
6)NCCLに関する研究の現在地 239
索引 243
あとがき 246
Column
1 前向き/後ろ向きの臨床観察 27
2 酸性食品とアルカリ性食品 37
3 EBMとアブフラクション 37
4 RDA 52
5 偽陽性と偽陰性 53
6 相関関係と因果関係 65
7 源流に遡れ! 17.5分という神話 79
8 蹄の音を聞いたらシマウマではなく馬を思い浮かべろ 206
9 Erosion? corrosion? bio-corrosion? 221
非う蝕性歯頸部歯質欠損 NCCL
なぜ起きる? どう対応する?
-
著者
黒江 敏史
青島 徹児
井上 和
築山 鉄平 -
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
248ページ
-
サイズ
A4判
-
ISBN
978-4781210261
-
価格
16,500円(税込)