適応中心位 adapted centric posture
読み
てきおうちゅうしんい
英語(スペル)
adapted centric posture
説明
円板後部組織が障害を受けると、関節円板が適正な位置を維持できないことから、下顎を本来の中心位に位置付けることができません。しかし、構造的に変形した顎関節の中には、中心位の条件を満たしていなくても、顎関節が快適に機能することがあります。このように構造的に変形した顎関節が、下顎挙上筋による圧迫荷重を受容できるように適応することがあります。このような適応した顎関節における中心位は、適応中心位と呼ばれています。
次の5つの条件を満たしていれば、下顎は適応中心位にあるといえます。
①下顎頭が関節結節に接して最上方位に、快適な状態で嵌り込んでいる。
②下顎頭の内側極が骨で支持されている。
③外側翼突筋下頭は弛緩し、受動的である。
④下顎窩に対する下顎頭の位置関係が安定していて、その位置から円滑に動かせる。
⑤負荷試験を行っても、顎関節に緊張や圧痛の徴候が認められない。